真夜中に燃え上がった佐久田前社長(酒向芳)の別荘。佐久田本人は行方不明で、自らが放火したと供述する設楽(唐沢寿明)を板倉(小泉孝太郎)が取り調べます。
その裏で、須崎副総理(小林薫)に呼び出された中埜(藤木直人)は設楽が入手しているという密約の音声データを手に入れるように命じられます。
一方、キャスターの玲子(内田有紀)は妻を通じていまだ意識不明の殿村のもとを訪ねます。そんな中、渡辺(町田啓太)は自らにタレコミを行なう謎の人物『K』と接触を図ろうとします。
目次
ドラマ『フィクサー season1』前回振り返り
意識が戻らない殿村総理(永島敏行)は辞任に追い込まれ総裁選へ。
副総理の須崎一郎(小林薫)と長年政界を牛耳る本郷吾一(西田敏行)は思い通りに操れる人物を総理にしようと画策します。
一方、設楽拳一(唐沢寿明)は、中埜(藤木直人)に接触を続け、殿村が事故当日に会おうとした疑惑の密約の相手である佐久田前社長(酒向芳)と連絡を取り会うことに。
そして真相を探る達哉と捜査一課の板倉(小泉孝太郎)は一連の出来事の裏に設楽が関わっているのではと疑います。
設楽と板倉はそれぞれ佐久田の別荘へ。ところが、別荘は火に包まれていました。設楽は板倉に「自分が火をつけた」と話しました。
【ネタバレあり】ドラマ『フィクサー season1』第3話あらすじと感想
任意同行
設楽(唐沢寿明)は、神奈川県の山奥にある佐久田前社長(酒向芳)の別荘に火をつけたと供述し、任意同行で警察署へ。
設楽は別荘に一緒にいた板倉(小泉孝太郎)とだけ話すと言って、板倉を呼び出しました。
板倉は設楽の取り調べを始めますが、設楽はのらりくらりと話を交わすばかりです。
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それどころか、設楽は板倉に「何故あの場所にいたのか」と逆に質問をぶつけるなど一方的に話し始め、警察をかく乱させていました。
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聴取の途中で、設楽を乗せたタクシー運転手から証言が取れ、実は設楽がタクシーを降りた時点で既に別荘は燃えていたことがわかります。
板倉は恐らく、警察の情報を探るためにわざと放火をしたと言って警察に入り込んだのだろうと考えました。
「金になると思ったんだろう。あんたはそういうやつだ」
ファンド会社を経営していた設楽は、インサイダー取引の疑いで事情聴取を受け、その時に警察官に暴行し、逮捕されました。
十分な資金があるにも関わらず保釈金を払わず、裁判でも実刑判決に控訴もしませんでした。
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会社を売るためには、設楽が塀の中にいた方が都合が良かったのです。
「お前は金のためにはなんでもやるんだよ」
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深くまで落ちる
板倉は「二度とこんなことはするな」と言って、設楽を警察署から出しました。
「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」
設楽は、控訴をしなかったのはどこまで落ちるか試してみたかったからだと言います。
浮き沈みの多い人生を送って来た設楽。深く落ちれば落ちるほど、這い上がる力がつくと設楽は考えていました。
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板倉が殿村総理(永島敏行)の事故を疑っていると感じた設楽は、板倉に取引を持ち掛けます。しかし、板倉は「私は警察官だ」と言ってその誘いを断りました。
政治家たち
一方、須崎副総理は本郷(西田敏行)と会っていました。
「この件、高くつくぞ?」と言われたので、佐久田は始末されたかと思った須崎ですが、本郷は須崎を匿っていると言いました。
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音声データに関しては、佐久田本人は元々データそのものが存在していなかったと話しているということです。
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それがそうとも言えないと、須崎は大泉(陣内孝則)や村川元厚生大臣に伝えます。
佐久田の証言は嘘かもしれないことと、設楽という邪魔な存在があります。
「私に考えがあります」
須崎が、手を挙げました。
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須崎は「腹を割って話したい」と中埜を呼び出し、設楽との関係について尋ねます。
はじめは「何も知らない」と誤魔化していた中埜でしたが、設楽との写真を出されたため、佐久田の連絡先を教えたと白状しました。
須崎は、設楽が何を企んでいるのか探って欲しいと、中埜に命じました。
その頃、佐久田は本郷によって監禁されていました。
4年前の事件
一方、板倉が設楽からの取引要請を断ったと聞いた記者の渡辺(町田啓太)は、頑なな板倉に対して設楽と何があったのかと尋ねます。
4年前、殿村総理の事務所で不祥事が起こりました。
事務所の女性スタッフがパワハラを訴え、その後自殺したのです。
女性の両親は、「設楽が娘を追いつめた」と訴えていましたが、ある日突然「そんな事実はなかった」と言い出し、真相は闇の中に葬られてしまったのです。
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その話を聞いて、ますます設楽に興味が出て来た渡辺に、板倉は渡辺の手に負える人間ではないと思うものの、当時の捜査資料を渡しました。
データの存在
中埜は設楽の部屋に出向き、火事のあった日について説明を求めます。
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設楽は、別荘に着いた時点で火事が起きていて、佐久田の姿も消えていたため、交渉は不成立だったと話します。
データに関しては、警察には「なかった」と説明しましたが、実はデータを入手していたと言います。
「爆弾です。」
設楽はこのデータの使い道は、これからどうするか考えると言います。
中埜がそのことを須崎に伝えると、須崎はデータを手に入れるようにと言って来ました。
中埜はとても出来ないと拒否しようとしますが、参議院議員のポストをチラつかされます。
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神曲
渡辺が板倉から預かった捜査資料を調べる中で、設楽が板倉に言った「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」という言葉を思い出しました。
調べてみると、ダンテの『神曲』の一節だということがわかりました。
『神曲』の情報の中には“暴食”“謀略”の文字が。
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渡辺は、『K』に「会いたい」とメールを送ると、Kは「わかりました」と返してきました。
その頃、板倉は管轄外での違法捜査のことや服務規程違反で謹慎を命じられていました。
しかし、上司からは「休んでいる間は見分を広めて、面白い話があったら聞いてやる」と言われます。
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そして、須崎、大泉、村川元厚生労働大臣がサクタ薬品との密約を交わしたのだろうと気がついた新田は、村川の息子で派閥を引き継いでいる穂積(駿河太郎)に近づき、「大泉が摘発されたら派閥に傷がつく」と言って、自分につくように打診しました。
しかし穂積は新田を相手にしませんでした。
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翌日、設楽は渡辺との待ち合わせ場所に向かいます。
ホテルを出た後、丸岡に連絡をして「宝物を守って欲しい」と頼みました。
その直後、中埜が設楽の部屋を訪ねてきます。
中埜は部屋に入ると、丸岡が目を離した隙にデータが入ったUSBメモリを盗み出しました。
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渡辺は指定した場所で設楽が来るのをずっと待っていましたが、とうとう設楽は現れませんでした。
「後程出直す」とメールを送ると、『K』は『怠惰は罪なり』というメールを返してきました。
「私は行くとは言っていない。無駄な時を過ごすな」
渡辺自身、危ない橋を渡っている自覚はありました。しかし、もう引き返すことは出来ませんでした。
玲子の秘密
殿村の妻に近づいていたニュースキャスターの玲子(内田有紀)は、遂に殿村の病室に入ることを許されました。
殿村の妻は、週刊誌報道などで「事故ではない」と言われているものの、本人と話が出来ないので不安だと玲子に話します。
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妻を送り出した後、玲子はすぐに病室に戻り、覚えていたパスワードを打ち込みます。
そして1人病室に入ると、ベッドの上の殿村の姿をスマホで撮影し始めました。
ところが、そうしている玲子の目からは涙が溢れてきました。
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ベッド脇で号泣する玲子。すると、殿村の目がかすかに開きました。
玲子は家族が来る前に、急いで設楽を呼び寄せます。
設楽なら、本当のことが聞けるだろうと思ったのです。
「私は怖い。愛してた・・・総理になる前の話よ」
人間が望むのは、愛、権力、それとも名誉?
フィクサーの望むものは、そのどれでもないのです。
ドラマ『フィクサー season1』 第3話 感想&まとめ
人には色々と事情があり、そして野望や願望があります。その色んな人間の思いが交錯し、ぐちゃぐちゃになっているように見えます。
しかし、きっと全ては設楽ら“フィクサー”たちの手の上でのことなのでしょう。
今回気になったのは、渡辺が4年前の事件の資料を見ている時に、それに気がついた渡辺の母親が複雑な表情を浮かべたことです。何か関わりがあるのでしょうか?
目を覚ました殿村総理は何を語るのでしょうか?次回必見です!