和佳(奈緒)は、片岡(堤真一)が家出から戻って来るなり、浜全体を外国資本に売り渡してしまったと謝罪します。
この話をなかったことにするには、波佐間(小西遼生)の仲介で行った食品会社との契約を破棄しなければなりません。そこで片岡は、漁師たちを率いて船を出し、他の船に契約を白紙に戻すべく説得のために動き出します。
さらに和佳は、敵対関係にあった漁協の組合長(梅沢富美男)にある協力を依頼し・・・。
目次
ドラマ『ファーストペンギン!』 前回振り返り
永沢(鈴木伸之)が戻って来たことに和佳(奈緒)たちは大喜び。
その頃東京では片岡が「わしの居場所はあそこにはない」といって、息子の祐介(渡辺大知)がパートナーとクラスマンションに居座っていました。
片岡がいない間もさんし船団丸は大忙し。そこへ波佐間(小西遼生)が現れ、華麗な手さばきで仕事を片付けてくれ、漁師たちの信頼を得ていきます。
そんな中、波佐間は和佳に「浜の船団丸を一つの会社にまとめませんか?」と大胆な提案を持ちかけられます。
ところが、それは法の網をかいくぐった巧妙な詐欺であることが発覚。しかし、気づいた時には既に契約後のことだったのです。
【ネタバレ】『ファーストペンギン!』第10話あらすじ・感想
騙された!
片岡(堤真一)が家出から戻るやいなや、和佳(奈緒)は頭を下げます。
「私、外国に浜を売り払ってしまった・・・!」
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和佳は、波佐間(小西遼生)の仲介で契約した食品会社が実は外国資本で、このままでは浜全体が外国のものになってしまうと説明しました。
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これを覆すには浜の船団皆が契約解除を行わなければなりません。
片岡たちさんし船団丸は、早速海に出て他の船団に契約解除を申し出るよう説得して回ります。
しかし、さんし以外は契約内容が違うため、相手側からしか契約解除は出来ないことが判明します。
契約解除へ
和佳は、「こっちから出来ないなら、向こうからさせればいい」と、漁協へ乗り込みます。
そして、「お前らに首をとられるぐらいなら、自分で首をくくる」とビビりまくる杉浦組合長(梅沢富美男)に、詰め寄ります。
「首くくるくらいなら、私達と戦ってくださいよ!一緒に」
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汐ヶ崎の水産会社たちは、食品会社に「契約解除出来なければ、廃業も辞さない」という強い意志を持って契約解除を申し入れました。
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数日後、波佐間は「改めて説明をしたい」と、浜の船団を呼び寄せます。
そこで和佳が契約解除を申し出ると、なんと他の船団は波佐間側に寝返っていました。
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和佳や片岡は、利用価値がなくなれば、すぐに見捨てられると訴えますが、波佐間は「すぐに利用価値がなくなるわけではない」と言います。
「まだ10年20年は持つでしょう」
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仕掛けたのは誰?
その時、食品会社から契約解除を受け入れるという連絡が舞い込みました。
波佐間が慌てて食品会社に確認すると、なんでも「緊急事態が発生した」とのことで、急に手を引くことになったというのです。
和佳は農水省が手を回してくれたのかもしれないと思いましたが、農水省ではありませんでした。
溝口(松本若菜)は、もしかしたら、これまでさんし船団丸を潰そうとしていた者が、さんしに資金提供した食品会社を強い味方だと認識し、手を引かせたのかもしれないと言います。
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しかし、相手がこのまま引き下がるとは思えません。
和佳は切り札として、さんしの転覆事故を引き起こした男のことを、溝口に調べてもらうことにしました。
数日後、和佳は漁協に呼び出しを受けます。
溝口からはまだ連絡はありません。和佳は観念して呼び出しに応じます。
和佳VS辰海
和佳が連れて来られたのは、地元の大物政治家・辰海(泉谷しげる)の自宅でした。
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辰海は、和佳が余計なものを引き込んで浜を危機に陥れたと、和佳を責めました。
「それで、ボックスはやめてくれるんですね?」
和佳は辰海の顔をまっすぐ見つめ、「漁協をなくすつもりも、ボックスをなくすつもりもない」と答えます。
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すると辰海は次の免許更新は期待しない方がいいと言いました。
和佳は、自分たちにも非があるものの、藁をもすがる思いでそんな話に飛びついたのは、辰海たちの無策のせいだと訴えます。
その時、ずっと黙っていた杉浦組合長が立ち上がりました。
そして、土下座をしてお魚ボックスを許してやって欲しいと辰海に懇願します。
「さんしの考えていることは間違ってないと思うんです」
一緒にいた漁協の安野(遠山俊也)も、さんしは漁協に支払う手数料が他より多いことを挙げ、「ボックスは漁協も日本の水産も救うことになるかもしれない」と後に続きます。
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手打ち
和佳は、ボックスを残して自分が浜を去ると提案しました。
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辰海はそこを落としどころを捉え、和佳の提案を飲みました。
和佳が事務所に戻ると、漁を終えた漁師たちが、和佳を心配して寝ずに待っていました。
でも、和佳は自分が辞めることで手打ちをしたとは、言えませんでした。
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その夜、溝口から調査の結果が送られてきました。
”針”は、暴力団の準構成員でした。
結局それは無駄になってしまいましたが、漁協が味方してくれ、ボックスは残った。
和佳は「それだけで大勝利」と満足していました。
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最後の啖呵
その後の和佳は、たくみ(上村侑)を営業に連れて行ったり、小森に経営の本を渡すなど、粛々と引き継ぎ作業をしていきます。
しばらくして、進(石塚陸翔)とそよ(志田未来)の息子・要が保育園を卒園し、事務所でパーティーが開かれました。
息子の小学校入学に歯切れが悪い和佳に対し、永沢は思い切って「隠していることありますよね?」と直球質問します。
和佳は遂に月末に浜を出て行くことを明かしました。
ボックスの継続を条件に、和佳が辞めることを知った片岡ら漁師たちは、「だったらボックスを辞めたらええ」と言い出しました。
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ところが和佳は「バカなのか!あんたは!」と怒り出します。
そして、涙を浮かべてボックスを続けるように訴えます。
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「続けてよ。これでも一生懸命考えたんだから。生まれてから一番頑張ったんだから」
和佳は、この先に待っているすごい未来を見たいと思っていました。
片岡は泣きながら和佳の手を握ります。
「もちのろんすけじゃ!!」
10年後
それから間もなく和佳と進は浜を出て行き、浜やさんし船団丸に色々なことがありながらも、お魚ボックス事業は順調に運営されていました。
それから10年ー。
新型コロナウイルスが流行し、水産業界は大打撃を受けていました。
その時、溝口ら農林水産省は、以前から進めてきた水産流通についての規制を改正すると発表しました。
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そんな時、ある高校生がさんしの事務所にやってきます。
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進は、浜のことが忘れられず、地方留学で汐ヶ崎地域の高校に入学していました。
そして「お魚ボックスが10船団にも広がって、すごい景色を見せてもらっている。ありがとう」という和佳の伝言を片岡に伝えました。
片岡は笑顔を見せ、「これからも見ちょってくれな!」と進に伝言を渡します。
当の和佳は、「海を豊かにするためには、山からだ」ということで、林業を始めていました。
山の中で、和佳はブーブー言う山の男達に啖呵を切ります。
「黙って私について来い!!」
ドラマ『ファーストペンギン!』 第10話 感想&まとめ
最後の最後まで気が抜けなかったこの作品。
外国資本に乗っ取られるかもしれないという最大の危機は、浜全体が一致団結して大団円を迎えました。
林業を始めた和佳ですが、それも海のため。どこかで海とつながっていたいということなんでしょうね。
最後のエピソードは恐らくフィクションなので、非常にドラマらしいスピード感と展開になりました。
変に恋愛要素が入り込まなかったところも良かったと思います。
3ヶ月間、お疲れ様でした!