海外ドラマ『エクソシスト』は、誰もが知るホラー映画の金字塔『エクソシスト』の第1作目から40年後が舞台となっているドラマです。
悪魔に取り憑かれた少女を救うため、神父たちは壮絶な戦いに挑みます!
- 映画版『エクソシスト』を見た人なら、まさかの展開に驚くこと必至。「あのテーマ曲」もかかります。
- 映画よりホラー度は控えめなので、ホラーは苦手という人でも見やすい作りになっています。
- 主演の神父二人、特にマーカス神父が魅力的で、二人のバディものとしても見どころ十分。
- テンポよく進むので、全10話を一気見すること間違いなし。
それではさっそくエクソシスト シーズン1』をレビューしたいと思います。
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目次
【ネタバレ】『エクソシスト シーズン1』あらすじ・感想
舞台はローマ教皇の訪問が近づくシカゴ。
神に導かれるように、神父トマスは悪魔祓い師(エクソシスト)のマーカスと出会います。
聖アンソニー教会の若き神父トマス・オルテガはある日、不思議な夢を見ます。
マーカスという神父が、少年の悪魔祓いをしているのです。
教会に通う信徒アンジェラ・ランスから、娘のキャサリンの様子がおかしいと相談を受けるトマス。
交通事故で大怪我をして大学を休学し、家に帰ってきているキャサリン。
アンジェラは、家の中に何かがいる、あれは悪霊だと訴えます。
トマスは悪霊はいないとアンジェラをなだめますが、1度アンジェラの家に行くことにします。
しかし話をしても、キャサリンは事故を引きずってはいても、取り立てておかしな様子はありません。
夕食をごちそうになったトマスが帰ろうとあいさつをしたとき、アンジェラの夫・ヘンリーに聖アクィナスにマーカスがいる、と言われます。
ヘンリーは仕事で負った怪我のせいで記憶障害があり、トマスが聞き返したときにはもういつもの状態に戻っていました。
トマスは聖アクィナスを調べ、その夜もまた夢を見ます。
マーカス神父が悪魔祓いに失敗し、少年ガブリエルが死ぬところを。
トマスはマーカスを探しに聖アクィナスへ。そこは神父たちの修養センターでした。
夢で見た男、マーカス・キーンを見つけたトマスは、夢のことを話します。
それは神の導きではなく、偶然だと言われてしまったトマスですが、その夜もう一度ランス家を訪ねます。
アンジェラと話していると、突然屋根裏から大きな物音が。
トマスが屋根裏に上がると、そこにいたのはキャサリンではなく、活発な次女ケイシーでした。
ケイシーの異変に気づくトマス。
その頃マーカスは、聖アクィナスを後にしていたのでした。
この第1話ラストで、映画『エクソシスト』のテーマソングが流れます。
2階から家の外に出たトマスを見下ろすケイシーの姿に、あの音楽がかかることでゾクッとするんです。
可愛い女の子が微笑んでいるのが、余計におそろしさを感じるという。
悪魔に取り憑かれ、再びエクソシストとの戦いが始まる。
アンジェラは、ケイシーが夜中にキッチンで低い男の声をさせてブツブツと独り言を言っている姿を動画に撮ります。
動画を受け取ったトマスは、教会の中枢部に悪魔祓いの許可を求めますが、まともに聞き入れてもらえません。
そんなトマスは、いきなりマーカスの訪問を受けます。
ケイシーに会いたいと言い、教会の炊き出しに顔を出したマーカス。
そこへホームレスの男が現れ、ケイシーに「彼は君を選んだ、君は特別だ。俺にも触らせろ」と言い触ろうとします。
マーカスが男を取り押さえますが、男はマーカスにも「悪魔を語れば悪魔が来る」と言って、去って行きます。
マーカスがホームレスの男を監視していると、タッタソール造園と書かれたトラックがやって来て男を連れて行きます。
ホームレスの男のテントから出てきた女に、マーカスはいきなり話しかけられます。
少年が死ぬまでは、みんながお前を恐れていた、力を失った役立たず、と。
トマスとマーカスは自らの秘密や過去を互いに話し、ともに戦うことを誓います。
その頃シカゴでは、大量殺人が起きていました。
死体から臓器を取り出した犯人たちは、タッタソール造園のトラックに乗り込んでいきます。
大量殺人のニュースをテレビで見たマーカスは、窓の外に目をやります。
そこにある看板には「彼が来る」と、書かれていました。
HE IS COMING
教皇の後ろ姿が描かれた看板に、思わず不安な気持ちになってしまいます。
教皇は1ヶ月後にシカゴ来訪予定です。
ケイシーの中にいる存在が、次第に周囲にも明らかになっていきます。
マーカスの挑発に、ケイシーの中にいる悪魔が反応。
その様子をビデオに映すトマスですが、やはり上から悪魔祓いの許可はもらえません。
それどころか、マーカスは旧知のベネット神父から、破門書を渡されます。
マーカスはベネットに、連続殺人事件の犠牲者からは灰の儀式に使われる臓器が取られていたと伝えます。
ベネットはマーカスに、バスのチケットを渡しました。
チケットの裏には「友達のリスト」というものが書かれていたのでした。
ケイシーはキャサリンが怪我を負った事故で亡くなった友人の追悼式に出ますが、いつもとはあまりに違う態度に、キャサリンや彼女の仲間たちの反感をかってしまいます。
気分の悪くなったケイシーは、ひとりで会場を飛び出します。
後を追ったヘンリーは娘と電車で帰宅する最中、いきなり気絶してしまいます。
そこへ乗り込んできた男たちに絡まれるケイシー。
ケイシーにしか見えず、ずっと話しかけてきていた男が現れ、ケイシーにキスをします。
その瞬間悪霊に憑依されたケイシーは、男たちを尋常ではない力で倒していきます。
電車の明かりも非常灯に切り替わり、悲鳴を上げる乗客たち。
目覚めたヘンリーが娘の名を叫ぶと、明かりは元に戻りますが、ケイシーは無表情で立ち尽くしたまま失禁していたのでした。
ケイシーが男たちを襲うところが、もう凄すぎて。
触ってもいないのに、男が吹っ飛んだり。
馬乗りになって男の胸を、かきむしって肉をえぐったり…。
さすがに、少し目をそらしたくなるむごさです。
病院に措置入院させられることになったケイシー。
アンジェラとキャサリン、トマスも駆けつけます。
アンジェラに悪魔祓いが禁止されたことを責められたトマスは、何か方法を見つけると約束します。
マーカスはベネットに渡された、友達リストにあった修道院の院長を訪ねていました。
修道院ではシスターたちによって悪魔祓いが行われていて、マーカスは自分とは違うやり方に驚きます。
院長は自分が傷つけられても、ただ優しく悪魔憑きの男を抱きしめるのです。
しばらく院長とは話せないと言われたマーカスは、友達リストに書かれたツアーガイドのチェリー&レスター・レゴに会いに行くことにします。
彼らはオカルトマニアなだけでなく、様々なことに詳しく、灰の儀式「ヴォカレ・プルヴェレ」も知っていました。呼び出しの儀式だと。
マーカスは二人に、タッタソール造園について訪ねます。
翌朝、修道院に戻ったマーカスは、やっとバーナデット院長と話すことができます。
悪魔に憑依される者が増えているというバーナデットに、マーカスは少年ガブリエルを死なせたことで、悪魔祓いからしばらく遠ざかっていたことや、ケイシーのことを話します。
バーナデットに言われて、悪魔祓いに参加するマーカス。
今までの自分のやり方ではなく、バーナデットのやり方、男を抱きしめ祈ることで、悪魔祓いに成功するマーカスにバーナデットは微笑みます。
シカゴに戻ったマーカスは、自分を待っていたトマスの覚悟を聞きます。
上層部にばれたらすべてを失いかねないと言われても、とことんやると答えるトマス。
そしてランス家の一室での、退院してきたケイシーの悪魔祓いがついに始まったのでした。
ついに悪魔祓いだ、とワクワクする第4話のラスト。
ケイシー、負けないで。と思っても、まだ物語は折り返し前。
簡単には悪霊は消えないんです。
明らかになるアンジェラの過去と、悪魔崇拝者の存在。
トマスとマーカスは悪魔祓いを続けていますが、2日経ってもケイシーの中の悪霊は消えることなく反対にトマスたちを誘惑します。
ジェシカという昔の友人の姿をした悪霊に、必死に抵抗するトマスですがついに誘惑に負けてしまいます。
マーカスが気づきケイシーから引き離しますが、トマスはお荷物だから帰れとマーカスに追い出されてしまうのでした。
失意のトマスは本物のジェシカのところへ向かい、既婚者でもあるジェシカと一線を越えてしまいます。
トマスそれはアカン……不倫もだし、そもそも神父じゃないの…と頭を抱える展開です。
トマスの未熟さとマーカスの強さが、よくわかります。
マーカスは一人で悪魔祓いを続けますが、妹を心配するキャサリンが警察に通報したことで逮捕されてしまいます。
ケイシーは病院に運ばれる途中、救急車の中で救命士を惨殺、そのまま姿を消してしまいます。
マーカスを留置場に迎えにきたのはベネットでした。
マーカスはベネットに、ケイシーの中の悪霊の言葉を教えます。
彼が来る。つまり、教皇が危険だ、警告しろ、と。
トマスが教会で祈っていると、アンジェラがやってきて告白します。
娘の体験を売り物にする母親から離れ、名前も変えて、過去から逃げていたこと。
でもすべて無駄だった。アンジェラはそう言います。
「終わっていなかったの。あいつは私を追ってきているのよ。わかってる。私の名はリーガン・マクニール」と。
そしてランス家には、アンジェラの母クリス・マクニールが訪ねてきていました。
映画『エクソシスト』を見ていれば驚くこと間違いなしの、衝撃のアンジェラの告白です。
リーガンとは悪魔に憑依された少女。映画『エクソシスト』第1作目の登場人物なのです。
映画ではリーガンの悪魔祓い中に、二人の神父が亡くなりました。
その少女リーガンこそが、アンジェラだったのです。
クリスは娘の体験を本にしたり、テレビに出演させ、お金儲けをしていたのでした。
ケイシーはどこに?
ケイシーの捜索が始まります。
大勢のボランティアも集まり、警察やマスコミも動きますが、ケイシーは見つかりません。
マーカスがツアーガイドのチェリー&レスター・レゴのトレーラーに向かうと、そこにはベネットの姿がありました。
レゴたちの調べで、タッタソール造園のことがわかります。
10年前に倒産した会社で、3年前ウォルターズ産業が資産を購入。しかし営業はしていない。
タッタソール造園のバンがきて連れ去られた人は戻らない。
レゴたちは続けて言いました。
ウォルターズ夫妻はチャリティにも熱心で、昇天の会にも大金を寄付している、と。
マーカスは知りませんが、マリア・ウォルターズはトマスが任されている聖アンソニー教会にも、多額の寄付をした人物でアンジェラの働くホテルの上客でした。
アンジェラがクリスと言い合いをしていると、検視局から連絡が入ります。
トマスも駆けつける中、身元の確認をしたアンジェラとヘンリーは、身元不明の遺体はケイシーではなかったと告げます。
アンジェラはクリスと抱き合い、安堵します。
昇天の会には各界のトップが名を連ねていました。
警察やトラック運転手組合、証券取引所。サイモン神父。彼らもケイシーを探していました。
敬虔な信者などではなく、悪魔崇拝者である集まったメンバーは灰の儀式を行います。
灰は部屋を漂い、警察本部長の体の中へ。
激しくけいれんした後に、警察本部長の右目にはもう一つの目が現れます。
マーカスはトマスに聞いた、野良犬が集まる場所へ行きます。
悪霊がいる場所には動物が奇妙な集まり方をすると、マーカスから聞いたトマスが、ボランティアたちの話しから異変に気づきマーカスに連絡したのです。
様子のおかしいホームレスや、小動物たちの死体がある地下道でマーカスはケイシーを見つけます。
湖まで追いかけたマーカスは、襲いかかってきたケイシーを水の中に押さえ込みます。
そして祈りを唱えたとき、衝撃音とともに湖面に波紋が広がります。
息を吹き返したケイシーは、マーカスに助けを求めたのでした。
緊迫したシーンなのに、ケイシーがブリッジで逃げていく姿は、『エクソシスト』と言えばブリッジ的な気持ちを満足させてくれるので、思わず「おおっ」と声が出てしまいました。
欲を言えば階段下りが見たかったけど、こればかりは仕方ないですね。
ついに始まる悪魔祓い。
マーカスはトマスを呼び出し、バーナデット院長の修道院にケイシーを連れて行きます。
トマスはランス家の人たちに伝えようとしますが、マーカスは止めます。
悪霊の目的は、40年前に逃したアンジェラ(リーガン)を失ったことへの復讐だと。本人の前で娘をいたぶる気だと。
アンジェラたちには秘密にしたまま、何日も悪魔祓いは続きます。
しかし体がゆっくりと腐っていき、弱っていくケイシーの姿にバーナデットはこれ以上苦しめず、安らかに逝かせることを提案します。
トマスとマーカスの意見も対立します。
ケイシーは泣きながら、もういい…もうやめて…と訴えます。
タッタソール造園を調べに行ったベネットは、儀式に使うため臓器を焼いた痕跡や、いくつもの死体を発見。
そこでいきなり男たちに襲われます。
二人の男を倒したベネットは、悪魔祓いを行うのでした。
ベネット神父が、思ったより武闘派でビックリ。タッタソール造園は怖すぎです。
マーカスはケイシーを楽にさせるためと、毒を飲ませようとしますが、ギリギリでその手を下ろします。
そこにトマスが、アンジェラを連れてやってきます。
精神的に追い詰められていくアンジェラの様子に、ケイシーに会わせるべきだと判断したからです。
アンジェラの姿を見た、ケイシーの中の悪霊パズズは嬉しげに起き上がります。
ヘンリー、キャサリン、クリスもやってきて、悪魔祓いは再開します。
しかし、ケイシーの中の悪霊は、家族に暴言を吐きます。
キャサリンの事故だけでなく、ヘンリーの事故も、悪霊パズズが仕組んだことだったと明らかに。
アンジェラは自分が修道院に残ると言い、家族を家に帰します。
ケイシーが助かっても世間に追われる、荷造りをしておいて、と。
修道院の周囲には、マスコミや警察も集まってきていました。
パズズを追い出すためには、アンジェラが必要というトマスの意見を聞き、アンジェラも悪魔祓いに協力することになります。
激しい悪魔祓いの中、アンジェラは昔の自分の姿を見ます。
パズズはアンジェラの前で、ケイシーの首を折ろうとします。
止めるアンジェラを引き離すトマスとバーナデット。
トマス、マーカス、バーナデットは次々に祈りを唱えますが、パズズの力で弾き飛ばされます。
浮き上がったケイシーの体は、もがき、一瞬硬直した後、寝かされていた台の上に落ちます。
目を開けたケイシーは、彼女自身の声でアンジェラを呼びます。
悪霊が去ったことを知り、安堵する一同。
ケイシーは救急車で、病院に運ばれたのでした。
ケイシーよかった。と、手放しでは喜べないのは、まだ何か起こりそうな予感がするのと、悪魔崇拝者の存在です。
タッタソール造園でベネットを襲った男の一人が、部屋に踏み込んだ警察の前で自殺します。
部屋には教皇の暗殺計画の証拠が。
マーカスはレゴたちのトレーラーに向かい、自殺した男はホームレスで見つかった軍用武器など買えるはずもない、まだ終わっていない、と言います。
チェリーの電話に出ないベネット。
その頃ベネットは、悪魔崇拝者の報告をし、教皇が危険だと訴えた枢機卿と彼の部下にとらわれていました。
枢機卿も悪魔崇拝者だったのです。
そしてアンジェラは、家の中でクリスの首を折り階段から突き落として殺してしまいます。
アンジェラの左目には、もう一つの目が現れていました。
どこまで広がっているのか、悪魔崇拝者の輪。ベネットの安否が心配です。
そして、娘との仲が修復し始めていたのに、クリスが殺されるなんて悲惨すぎます。
マーカスは教皇の暗殺阻止するため、トマスは悪魔と対決するため。それぞれ命がけの戦いに挑む。
アンジェラはケイシーを救うため、マーカスたちの悪魔祓い中に、悪魔に自分を差し出していたのでした。
クリスの死も、警察本部長がアンジェラの中の存在に気づき、事故として処理されてしまいます。
マーカスはレゴたちの撮った写真で、マリア・ウォルターズと一緒にいるサイモン神父の顔を見ます。
サイモンは聖アクィナスのカウンセラーでした。自分が見張られていたと知るマーカス。
ベネットはサイモンの正体に気づいて捕まったのだとしたら、自分たちだけでなくバーナデット院長やトマスのことも知られているかも、とマーカスは考えます。
レゴたちに、急いで街を出るよう警告します。
トマスはケイシーが退院してきたランス家の夕食に招待され、ヘンリーにあなたのおかげでマーカスに会えたと教えます。
神がヘンリーを通じて教えてくれたと、トマスは考えたのです。
ヘンリーはトマスに、事故にあってからずっと頭の中で声が聞こえる、と打ち明けます。
いつもガヤガヤしているけれど、時折パターンを持つこともあると。
その声はずっと同じ数学を繰り返していました。162、と。
ヘンリーが聞いている声は、神の声なんでしょうね。
事故の後遺症で、ヘンリーは神の声が聞こえるようになってしまった、ということなんでしょうか。
でも、もっとしっかり、わかりやすい言葉で教えてあげればいいのに。
そんな暗号を言われても、トマスも困りますよ。
昇天の会のメンバーが、教皇暗殺計画を話している場に現れたのはアンジェラでした。
サイモンたちは、アンジェラがパズズに憑依されていることを知ります。
アンジェラは机の上にあった地図に印をつけます。バーナデット院長の修道院に。
自分たちの計画を邪魔するものに警告を与えると言って。
教皇のシカゴ訪問は、翌日に迫っていました。
マーカスはレゴからのメッセージを受け、トレーラーに向かいます。
サイモンに三つの目がある画像が、添付されていたからです。
しかしレゴたちはすでに、トレーラー内で殺されていました。
写真を撮影するところを、昇天の会のメンバーたちに気づかれていたのです。
マーカスは祈りを捧げてから、トレーラーの置いてあった銃に手を伸ばしました。
アンジェラの中のパズズはバーナデットだけでなく、シスターたちをも惨殺します。
レゴたちもバーナデットもシスターたちも、みんないい人だったのに。
遺体を発見したマーカスつらすぎる……。
マーカスはサイモンのホテルの部屋に乗り込み、聖水へ変えた風呂の水の中へ沈めながらサイモンを尋問します。
レゴたち殺しには関与したと認めたサイモンですが、バーナデットたちを殺したのはアンジェラだとマーカスに言います。
パレードで教皇を殺すつもりだとも。そのとき男たちが部屋にやって来て、マーカスは捕まってしまいます。
ケイシーはアンジェラの中に悪霊が移ったことに気づき、キャサリンやヘンリーとともに家を出ようとしますが、アンジェラに見つかってしまいます。
家族会議の時間ね、と言うアンジェラ。
トマスは助手のタラが持つクリスの本に気づきます。
アンジェラが持っていた赤い羽根が、本に挟まっていたことを不審に思います。本を開いて、162ページを確認するトマス。
そこには、こう書かれていました。
「悪霊は決してあきらめない。リーガンを手に入れるまでは。いつまでも娘を追ってくるのだ。」
アンジェラの中にいるパズズは、神が人間に与えた世界を取り返すのだと言います。
そして、ケイシーやヘンリーを力で苦しめます。キャサリンがやめてと懇願するところに、トマスが駆けつけます。
パズズは、アンジェラは自分を受け入れた、これは取り憑かれたのではなく統合だ、とトマスに言います。
パズズの力で壁に叩きつけられたトマスは、意識を失ってしまいます。
目を覚ましたトマスは、自分が昔住んでいた、メキシコの家にいることに驚きます。
マーカスの幻も現れます。トマスはこれは現実ではないと悟ります。
現実の世界でパズズがトマスに包丁を握らせると、幻覚の中のトマスの手にも包丁が現れます。
幻のマーカスは、トマスの迷いや弱さをささやき、死んだ祖母の姿を見せ、トマスを惑わせようとします。
アンジェラの意識は、そのころ心の奥深くにある部屋にいました。
統合は、まだ完全ではなかったのです。
部屋の中に入ってこようとするパズズに、抵抗するアンジェラ。
パズズは現実で、アンジェラの姿のまま、ランス家の人たちを傷つけます。
家族に手を出さないでと、アンジェラは泣いて懇願します。
マーカスは生きていたベネットと再会しますが、ベネットはかなり痛めつけられていて、その上2人は椅子に縛られて動けません。
サイモンはマーカスとベネットに、灰の儀式を行おうとします。教皇のパレードまで、あと10分。
サイモンが去った後、マーカスはマリアを挑発して、ベネットに向かおうとした灰をマリアが受け入れるように仕向けます。
計画はうまくいき、マリアは灰を受け入れるも卒倒。残っていた男たちを、何とかベネットと倒します。
トマスが幻覚の中、包丁で首を切りかけたとき、ケイシーの「目を覚まして」と言う必死な声が聞こえます。
トマスはふっと教会の祭壇を思い出し、自殺は大罪だと包丁を手放します。
そして幻のマーカスに、自分の過ちを認め罪を吐き出します。
祖母を看取れなかったことや、自分が特別だと思い込もうとしたこと、誘惑に負けたこと、正直じゃなかったこと。
トマスは続けて言います。
「僕には愛がある、希望もある、神を信じる心も。どれも弱味じゃない。そのおかげで本当の僕になれる。ーーーエクソシストだ」
トマスは目覚め、ケイシーを傷つけていたパズズに十字架を突きつけます。
はい来たーーーと叫びたくなる、トマスついに覚醒!です。
トマスとパズズの戦いが始まります。
ケイシーたちも、愛する家族を救うため、トマスとともに聖書を手に祈りを唱えます。
アンジェラも意識の奥で、戦っていました。
教皇の歓迎パレードで、異変が起こります。
パレードの観客や護衛たちが、超音波のような音に耳を押さえ、目や鼻から血を流して苦しみ始めます。
そこに現れたのは、サイモン神父。
明けの明星がよろしくと言っていた、と車の中の教皇に言うサイモンでしたが、マーカスがサイモンの首に十字架を切り裂いて、教皇暗殺は無事に阻止されたのでした。
アンジェラは心の中の部屋から出てパズズと対決することを決意。弱り始めていたパズズを、殴り始めます。
トマスやケイシーたちも、祈りを続けます。
そしてついに、パズズはアンジェラの中から消えたのでした。
いやあ、心の中の部屋とはいえ、アンジェラとパズズの戦いが、まさかの物理的たこ殴りとは。
笑うシーンではないのに、パズズ弱いな、おい。とつっこんでしまいました。
アンジェラが一方的すぎるんですもん。まあ、悪魔祓いで弱っていたんでしょうけど。
家族の愛の勝利とも言えるんでしょうね。
すべてが終わり、ランス家は引っ越しをすることに。
悪霊に取り憑かれた人間たちがどうなったか聞くケイシーに、マーカスは正直に答えます。
よくなった人もいるが、みんなではない、今も苦しんでいる人もいると。
マーカスに、君ほど長く戦った者はいない、私の知っている中で1番強い人間かも、と励まされるケイシー。
ケイシーはマーカスに抱きつき、ありがとうと告げます。
トマスはマーカスに、エクソシストになる訓練をしてほしい、と頼みます。
アンジェラの悪魔祓いのとき、一瞬神が見えたとトマスは言います。
神が僕を選んだのなら、船を下りて歩き出します、と。
マーカスはトマスに、なら好きにしろ、と歩き出します。
トマスは後を追い、やがて肩を並べて二人は歩いていったのでした。
ホラー映画好きも、映画『エクソシスト』ファンも楽しめる映画のドラマ化作品の中では屈指の傑作!
実は私はホラー映画が苦手なんですが、しかしドラマ版『エクソシスト』は一日で見ちゃったほど、はまってしまいました。
まず、ものすごく怖くない。これが大事なのです。
ゾワゾワするし、ビックリもします。
でも、夜中にトイレに行けなくなるほどの怖さではないんです。
初期のスーパーナチュラルの方が、よほど怖かったという。
怖すぎず、グロさも控えめのドラマ版『エクソシスト』。
極度の怖がりさん以外なら、ホラードラマデビュー作としてもオススメです。
物語も悪魔祓いだけがメインではなく、悪魔崇拝者の存在やその目的が明らかになるあたりは、一体これからどうなるのか?と見ている人たちを引きつける展開になっています。
シリアスなドラマなのに、最終話の悪魔祓いのシーンはまるでスポーツでも応援するかのように、頑張れトマス!負けるなトマス!と応援したくなりますけど。
悲惨なラストじゃないのも、オススメポイントです。
もちろん大事なのは、キャラクターもです。
特に主役の神父2人。ここが絶妙でした。
トマス神父はまっすぐなだけかと思いきや、迷ったり疑ったり不倫したりと、模範的な聖職者ではありません。
そんなトマスが悪魔との戦いを経て、神の声を聞き、エクソシストへの道を歩き出します。彼の成長も見どころの一つ。
マーカスは最強のエクソシスト。
少年を死なせたトラウマで苦しんでいましたが、トマスから協力を求められたことで、もう一度エクソシストとして立ち上がります。
2人とも魅力的なのですが、不良神父のような振る舞いをしつつも、神に身を捧げ、優しさも失わず人を助けるマーカスが最高なんです。
演じるのはイギリス生まれのベン・ダニエルズ。
海外ドラマファンなら『ハウス・オブ・カード』や、『LAW&ORDER/ロー・アンド・オーダー陪審評決』でおなじみ。本当に素敵なおじ様俳優です。
『エクソシスト シーズン2』はトマスとマーカスが悪魔祓いをしながら、旅をしているところから始まるのですが、師匠と弟子のような関係になった2人が、信頼を深めていく姿も描かれています。
舞台は絶海の孤島、シーズン1より不気味さが増して、新キャラも登場します。
残念ながら、シーズン2で完結されてしまいますが、ドラマは最高ですよ。
まさか『エクソシスト』で泣くことになるとは、と驚くような展開が待っています。
『エクソシスト シーズン1』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
シーズン1は、まさかの映画『エクソシスト』から40年後が舞台でしたが、少女リーガンがまた狙われるという、完全な続編として作られています。
まさに「あのテーマソング」というにふさわしい曲がかかった瞬間は、鳥肌ものでした。
映画のドラマ化はちょっと…と思っている方も、ドラマ『エクソシスト』はきっと満足できるのではないでしょうか。
ぜひとも確かめてみてください。
ちなみに、明けの明星とは、ルシファーのこと。
ドラマ『LUCIFER/ルシファー』のルシファーが地上で名乗っている名前が、ルシファー・モーニングスターなのも納得ですよね。
もしシーズン3以降があれば、マーカスたちとルシファーとの対決が見れたのかなと思うと、本当に残念です。
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