かつて迷い込んだ八飛市の商店街で出会った得体の知れない雰囲気をまとい、恵那(長澤まさみ)を惑わせた男(瑛太)。
彼は本城彰という大門副総理(山路和弘)を支援する地元の有力者の長男でした。
恵那に頼まれ岸本(眞栄田郷敦)が彰のことを調べると、八頭尾山で3人目の犠牲者が発見されてから、次の事件が起きるまでの12年間、海外を転々としていることがわかります。
岸本は根気よく聞き込みを続け、最後の犠牲者中村優香の友人・ひかるに辿り着きます。
そこで岸本はある重大な真実を見つけます。
目次
ドラマ『エルピス ―希望、あるいは災い―』 前回振り返り
副総理の大門(山路和弘)が八飛市出身だと気がついた恵那(長澤まさみ)は、かつての斉藤(鈴木亮平)の言動から、警察に対し絶大な力を持っていた大門が事件に絡んでいるのではと考え、新聞記者の笹崎(池津祥子)に大門の身辺調査を依頼します。
一方、調査を続けていた岸本(眞栄田郷敦)は、新たな情報は得られないまま八方ふさがりになっていました。そんな時、松本死刑囚のDNA再鑑定が行われましたが、結果は不発。
多忙な恵那に代わって大門周辺の調査を引き受けた岸本は、自分と違う世界の住人になってしまった恵那に対して複雑な気持ちを抱えていました。
そんな中、岸本は八飛署の刑事から「真犯人は別にいる」という証言を得ました。
【ネタバレあり】ドラマ『エルピス ー希望、あるいは災いー』第8話あらすじと感想
本城彰
「ほんじょうあきら」。それは、かつて八頭尾山のふもとの商店街で出会い、恵那(長澤まさみ)を惑わせた男の名です。
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彰は大門副総理(山路和弘)の支援者で、地元の有力企業・本城建託社長の長男でした。
「この男には何かある」と直感した恵那は、岸本(眞栄田郷敦)に調査を依頼しました。
岸本が商店街周辺で彰について尋ねると、評判は上々。
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しかし、地元ではあまりその存在が知られていないことも分かりました。
それもそのはず、新聞記者の笹岡(池津祥子)によれば、八頭尾山で3人目の女子生徒が殺されてから、再び犠牲者が出るまでの12年間、彰は海外を転々としていたというのです。
さらに本城建託はかなりグレーな会社であるため、大門との関係は表立っていないということでした。
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彰が2017年に帰国してあの店を開いたとして、どうやって優香は彰と出会ったのでしょうか?優香がバイトをしていたデリヘルの顧客リストにも名前はなく、八飛署の刑事からもらった優香の携帯の画像にもそれらしき写真はありませんでした。
考えても埒が明かないので、岸本は人に聞くことにしました。
しかし、優香が通っていた中学の生徒は、岸本を怪しんでなかなか話をしてくれません。
根気よく聞き込みを続けた結果、優香がよく一緒にいたという友人の居場所を知ることが出来ました。
優香の友達
優香の友人・ひかるは今は引きこもりになっていました。
岸本が優香の話を聞こうとすると、ひかるは「別に仲良くなった」など、優香のことをあまり快く思っていなかった様子です。
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「ひかるさんは、優香さんのことが嫌いだったの?」
岸本がそう聞くと、ひかるは「私の好きだった人を向こうが取った」と話しだしました。
その好きな人は“めっちゃ大人”で、ひかるの好きな小説のことなど色んなことをよく知っている人でした。他にそういう話が出来なかったひかるはどんどん彼に惹かれていきました。
しかし、彼の名前は知らないのだと言います。
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ひかるが彼の事を優香に話すと、「オヤジじゃん」などと興味がなさそうにしていたにも関わらず、ある日一人で店に行った優香が黒いストールを巻いてひかるに会いにきて「彼にもらった」と言ってきました。
腹を立てたひかるは「二度と家に来るな」と言って優香を追い出しました。
その直後に優香は殺されてしまい、酷い事を言ったことを謝れなかったことをとても後悔していると、ひかるは涙ながらに話しました。
携帯の画像
岸本がざわつく胸を抑えながら、彼の店というのは、駅前の商店街の店のことかと尋ねました。
「・・・なんで知ってるんですか?」
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岸本はひかるを遺体発見現場に連れて行きます。
その間、思わぬタイミングで重要参考人を得てしまい、一体何を話せばいいのかと考えあぐねていました。
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山からの帰り道、ひかるはスマホの写真を見せてくれました。
優香と2人で遊びに行った時の写真の他に、優香が隠し撮りをしたという男の写真もありました。
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岸本はすぐに八飛署の平川刑事を呼び出しました。
彼からもらった優香のスマホのデータの中に、彰の写真が入っていなかったからです。
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「本当はもうわかってるんですよね?」
平川刑事はしらを切りましたが、金を渡した時の音声があると脅し、その音声の元データと引き換えという条件で抜かれたデータを貰うことになりました。
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平川刑事から貰ったデータには、彰の写真とストールを巻いた優香の写真が入っていました。
DNA鑑定
翌日岸本は優香の母親に土下座をして話を聞いてもらいました。
そして、優香の遺品が入った箱の中に、黒いストールを発見します。
岸本はそのストールと最初の被害者・井川春海のスカートから検出された犯人のDNAを3つの機関に鑑定依頼しました。
すると、その全てでストールから検出されたDNAと、犯人のものと思われるDNAの型が一致しました。
岸本は興奮して恵那に報告しますが、恵那の反応は思いのほか鈍いものでした。
その理由は、岸本がこのスクープを報道局に持ち込んだ時に判明します。
結論から言えば、『ニュース8』は後追いはするがスクープとして報道は出来ないとのことでした。
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岸本は納得がいきませんが、恵那も、その方針に沿う意向のようです。
岸本が憤慨して部屋を出て行った後、恵那は村井(岡部たかし)に連絡を入れます。
週刊誌へ売りこみ
恵那は、村井の知り合いの週刊誌編集長に、岸本のスクープを売り込みました。
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実は松本死刑囚が逮捕された後も、八頭尾山で若い女性が一人行方不明になっています。
その時も彰は海外に逃がされていました。
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彰を真犯人と断定するには、本人のDNA鑑定が必要になります。
しかし、それは警察にしか出来ないことです。
岸本と恵那は、世論を動かすべく藁をもすがる思いで週刊誌に売り込みました。
でも、岸本は週刊誌で報じたところで、世間には流されるだろうと考えていました。
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すっかり保守的になってしまった恵那に対し、岸本は思わず嫌味を言ってしまい、2人はとうとう喧嘩になってしまいます。
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署名記事
しかし、岸本はどこかで恵那を信じていました。
信じていたからこそ、何を捨ててもいいという行動にも出られ、週刊誌の記事も実名を入れてもらいました。
記事が校了したその夜『ニュース8』が優香が働いていたデリヘルの顧客リストが流出し、経営者が逮捕されたという短いニュースを報じました。
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週刊誌の記事は差し替えになり、優香のデリヘルバイトが明るみに出たことで世論はひっくり返ってしまいました。
近日中に控えていた被害者遺族の会発足会見も、「風俗で働いていた子と同じ事件の被害者となると、他の被害者も同じような目で見られるかもしれない」として中止になってしまいました。
岸本の孤独
数日後、岸本は刑事を脅迫したという理由で大洋テレビを解雇されました。
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これが誰かの策略だとしたら、見事な手際だと思いましたが、改めて考えてみると、岸本は驚くほど敵を作っていました。
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こんなに孤立していたのに、寂しくも怖くもなかったのは、恵那の存在があったからです。
どんなにわからない世界でも、恵那だけは簡単に見えました。
その簡単さに、岸本はずっと救われていたのだと、今になって気がつきました。
退社の日、そんなことを考えながら局の廊下を歩いていると、武田信玄から「君は紛れもなく一流のジャーナリストだ!」と絶賛されました。
「マジで世界って、わけわかんねぇ。」
ドラマ『エルピス ―希望、あるいは災い―』 第8話 感想&まとめ
恵那が現場からどんどん離れていくに従って、岸本はどんどん真実に迫って行きます。
ところが、とうとう岸本はクビになってしまいました。
諸行無常という言葉が浮かびます。
今回も鈴木亮平さん演じる斎藤は動きを見せませんでした。あと数回でどんな展開になるのか、大どんでん返しはあるのか、気になります!次回も必見です!