副総理の大門(山路和弘)が八飛市出身だと気がついた恵那(長澤まさみ)は、かつての斉藤(鈴木亮平)の言動から、警察に対し絶大な力を持っていた大門が事件に絡んでいるのではと考え、新聞記者の笹崎(池津祥子)に大門の身辺調査を依頼します。
一方、調査を続けていた岸本(眞栄田郷敦)は、新たな情報は得られないまま八方ふさがりになっていました。そんな時、とんでもないニュースが飛び込んできます。
多忙な恵那に代わって調査を引き受けた岸本は、自分と違う世界の住人になってしまった恵那に対して複雑な気持ちを抱えていました。
そんな中、岸本の元に意外な人物から電話がかかってきて・・・。
目次
ドラマ『エルピス ー希望、あるいは災いー』 前回振り返り
逮捕の決め手となった目撃証言は嘘だったー。このことで再審の可能性は現実味を帯び始め、恵那(長澤まさみ)は再び奮い立ちます。
岸本(眞栄田郷敦)がつかんだこの事実は、かつて報道局にいた村井(岡部たかし)の心にも火をつけ、報道部ではなく、『フライデーボンボン』で大々的に報じようと宣言。
オンエア後の反響はすさまじく、あらゆるメディアが動き出し世間は大騒ぎに。
さらに虚偽証言をした西澤が逃亡し、再捜査の道は断たれてしまいました。
その後『フライデーボンボン』は打ち切り、岸本たちは異動させられます。しかし、恵那だけは報道に返り咲きました。
しばらくして、1人取材を続けていた岸本は、ある重大な手がかりを発見します。
【ネタバレあり】ドラマ『エルピス ー希望、あるいは災いー』第7話あらすじと感想
あれから
「目撃証言は嘘だった」という報道をゲリラ放送した『フライデーボンボン』が打ち切りになり、チーフプロデューサーの村井(岡部たかし)は関連会社に左遷になり、岸本(眞栄田郷敦)は経理部に異動になりました。
そんな中恵那(長澤まさみ)は一人『ニュース8』に返り咲き、忙しい日々を送っていました。
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ある朝、岸本がテレビをつけると、斎藤が大洋テレビとは別の局で、フリージャーナリストとして消費税を説明していました。
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一方、恵那は新聞記者の笹岡(池津祥子)に、大門副総理(山路和弘)の身辺調査を依頼していました。
長く政治部にいる笹岡は、政治家でも聞ける無理と聞けない無理を分けていると言います。もし大門が真犯人を逮捕させないように圧力をかけたのだとしたら、それは相当な無理を聞かざるを得ない重要人物が相手だったということになると話します。
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司法と権力
岸本は久しぶりに弁護士である母親に会い、DNA再鑑定の可能性について尋ねます。
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岸本の母親は、日本は裁判所よりも検察の方が圧倒的に強く、裁判官も検察が嫌がるようなことは避ける傾向にあると説明します。
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「この社会は、君らが思ってるよりもずっと恐ろしいものよ」
DNA再鑑定が行われたとしても、検察はメンツを保つために全力で潰しにかかってくるはずです。
証言者もいなくなり、岸本が掴んだ以上の新しい情報も出てきません。
結局スタートに戻ってしまったことに岸本は落胆しますが、やはりここは自分で真犯人を見つけるしかないと、取材を続けることにしました。
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DNA再鑑定
その時、『ニュース8』で思いもよらないニュースが流れます。
なんと、松本死刑囚のDNA再鑑定が決定したというのです。
岸本と恵那は、急いで鈴木弁護士(六角精児)の事務所に駆けつけます。
鈴木弁護士が言うには、定年などで辞める裁判官は、時としてこういった奇跡的な判断を下すことがあるとのこと。
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ただし、事件は12年前のことです。鑑定可能なDNAが検出されるかどうかも含めて、やってみないとわかりません。
もし、松本さんが犯人ではないという結果が出たら・・・?
検察は全力で潰しにかかってくるでしょう。しかし、鈴木弁護士は「組織は決して一枚岩ではない」と言います。
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このことで恵那が希望を持っている一方で、岸本は半ばあきらめかけていました。
「僕は信じられない。だから真犯人を見つける」
恵那は、まだ多くの人に良心が残っていることを信じたいと言います。
それを聞いた岸本は、恵那が日和ったと感じ、憎まれ口を叩きます。
「またボケてるフリして、考える事から逃げたいんですか?」
岸本の言葉に恵那は泣きながら激怒します。
「あんたに何がわかるのよ!!」
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恵那がそれをたまたま電話をかけてきた村井に愚痴ると、「男が嫌味を言ってくる時は寂しい時だ」と言いました。
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重要人物リスト
結局、DNA再鑑定では、弁護側の鑑定では不一致、検察側の鑑定ではDNAが検出されずという結果に終わりました。
岸本には十分予測出来ていたことですが、恵那は落ち込んで荒れていました。
恵那は、岸本に大門に関わる重要人物リストを渡し自分の代わりに調査して欲しいと頼みます。
そして、以前斎藤に特集の放送を止められようとしたことを話し、これは恐らく大門から言われてやったことだろうと伝えました。
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その直後、岸本の元に一本の電話がかかってきました。
相手は、以前岸本と恵那が話を聞きに行って、けんもほろろに追い返した八飛署の刑事でした。
刑事は岸本から金を受け取ると、松本死刑囚は無実で、八飛署は無実の人間を犯人にでっち上げたとすんなり告白しました。
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松本が冤罪なのは、署の人間は皆感じていたことだと刑事は言います。
そして署長なんかよりさらに上の方から圧力がかかっていて、真犯人をどうしても逮捕させたくなかったのだろうと考えていました。
ただ、下っ端の刑事には真犯人が誰なのかまでは分からないと言います。
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刑事は、犯人を追うなら、12年前の事件より、最近起きた事件の方を追った方がいいとアドバイスしてきました。
証拠や手がかりは、まだ手つかずで残っている可能性が高いからです。
この事件でも、もし真犯人が出て来てしまったら大事なので、捜査員たちはやったフリをしているだけだということです。
刑事は、「死にぞこないである八飛署の息の根を、岸本さんが止めてやって欲しい」と言って、USBメモリを置いていきました。
被害者遺族の会
「世の中クソなことばっかりだ」
岸本が世の中を呪っていた矢先、被害者の姉・井川純夏が『被害者遺族の会』を立ち上げました。
この活動で世論を盛り上げ、再審につなげることが目的です。
純夏は、最近の事件被害者家族とだけ連絡が取れないと言うので、岸本が被害者・中村優香さんのことを調べると、被害者の中でも特別な環境に置かれている子であることが分かりました。
優香は34歳の若い母親と、幼い兄弟との4人暮らし。しかも、18歳と偽ってデリヘルでアルバイトをしていました。
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岸本は、遺体発見現場に花を手向けながら、自分みたいなお気楽に生きて来た奴には、優香は何も打ち明けてくれないだろうなと思いました。
本城建託
ふと、岸本は恵那が話していた大門副総理の疑惑について思い出しました。
よく見てみると、八頭尾山のふもとの町の商店街は大門のポスターだらけです。
喫茶店のマスターに話を聞いてみると、この辺りは大門の幼馴染である本庄建託という土建屋が牛耳っているとのことです。
資料によると、本城社長には3人の子供がいますが、次男と長女は会社に入っているものの、長男が何をしているのか不明とのこと。
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岸本からその報告を受けた恵那は、思わず鳥肌が立ちました。
あの目の中が真っ黒な、長髪の男(瑛太)に見つめられた時、身体が動かなくなったことを思い出したからです。
「あの人の名前、なんていうの?」
本城あきら。
恵那は、その名前をメモ帳に書きとめました。
ドラマ『エルピス ―希望、あるいは災い―』 第7話 感想&まとめ
恵那たちが、ついにあの謎の男の正体を掴み始めました。
まだ全貌までは明らかになっていませんが、事件の真相に一歩近づいたのではないでしょうか。
今回はフリーになった斎藤さんの登場は少なめでしたが、恐らく彼が政界に立つのかどうかというのも、今後の展開に関わって来ると思います。
次回はどんな展開が待っているのでしょうか?震えて待ちましょう!