2018年の韓国にて、世界的な超大作映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を押さえ初登場1位を記録し、総動員数も500万人を突破した話題作『毒戦 BELIEVER』が2019年10月に日本に上陸しました!
- 謎の麻薬組織の支配者「イ先生」を長年追い続ける一人の刑事の結末は!?
- 香港ノアール映画を韓国版でリメイク、韓国では世界的な超大作を押さえての大ヒットに。
- キャスト全員の豪華さと全員が「狂いまくる迫真の演技」に要注目!
「麻薬」に翻弄される者たちの譲れない信念を描いた映画『毒戦 BELIEVER』。
久々に全身に力が入り、最後までどうなるかわからないハラハラな展開と、キャスト全員の「狂いまくる迫真の演技」は情熱的で、限界まで追い込んだ彼らの演技が「これぞ!韓国映画の真骨頂!」と思わずにはいられません。
それでは超大作として名高い韓国映画『毒戦 BELIEVER』のキャスト、あらすじや感想をネタバレありでレビューしていきたいと思います。
目次
映画『毒戦 BELIEVER』作品情報
作品名 | 毒戦 BELIEVER |
公開日 | 2019年10月4日 |
上映時間 | 124分 |
監督 | イ・ヘヨン |
脚本 | イ・ヘヨン チョン・ソギョン |
出演者 | チョ・ジヌン リュ・ジュンヨル キム・ジュヒョク チャ・スンウォン キム・ソンリョン パク・ヘジュン |
音楽 | ダルパラン |
映画『毒戦 BELIEVER』主要キャスト/役柄
- チョ・ジヌン / ウォノ(役:麻薬取締官=通称マトリ)
- リュ・ジュンヨル / ラク(役:組織の捨て犬)
- キム・ジュヒョク / ハリム(役:闇マーケットの王)
- チャ・スンウォン / ブライアン理事(役:残虐なクリスチャン)
- パク・ヘジュン / パク・ソンチャン(役:ドラッグディーラー)
とにかく映画の冒頭から、補佐する刑事以外はまともな人が現れないほど強烈なキャラクターが続々と登場します。
しかも短時間にギュッと凝縮されて惜しみなく登場するので、息つく暇も休む暇もないほどです。
そんな強烈なキャラを演じるキャストは韓国映画・ドラマ界の第一線で活躍する俳優陣ばかり。なので余計に強烈なキャラに仕上がっているのは間違いありません。
チョ・ジヌン、パク・ヘジュン、チャ・スンウォン、そしてキム・ジュヒョク。
かとリーニョ
映画『毒戦 BELIEVER』内の強烈なキャラクターは、彼らじゃなければ演じきれなかったのではと思わされるほど圧巻です。
そんなベテラン俳優たちの中で、若手ながら『毒戦 BELIEVER』で「一番の悪」ではないか?という役を演じたリュ・ジュンヨルも物静かな役柄の中でやはり強烈な個性を放っています。
とにかく「演技なのか?本当はこんな人なのか!?」と混乱するほどの狂いたてる俳優たちの情熱的な演技を追いかけて、噛み締めながら楽しんでご覧いただきたいです。
【ネタバレ】映画『毒戦 BELIEVER』あらすじ
麻薬捜査官が究極の一線を越えた瞬間に現れた「協力者」と「至高の悪」
「イ先生」たる人物を長年追い続けている麻薬取締局のウォノ刑事(チョ・ジヌン)は、未だにその尻尾すらもつかめていませんでした。上司にも捜査を打ち切りにと言われる中、なんとか追い続けるウォノ刑事。
「イ先生」と呼ばれるその人物は、韓国内最大の麻薬組織の支配者。
悪名と影響力は多大ですが、彼の実際の姿は組織に所属する人間も含めた誰もが見たことがないという謎の大物なのでした。
そんな中、とある麻薬工場で爆破が起こり、その現場から唯一の生存者として発見されたラク(リュ・ジュンヨル)と名乗る青年が現れ、しかも彼は「イ先生」と接触できる可能性のある麻薬情報を持っていました。
ウォノ刑事は、ラクを釈放する条件で捜査の手助けをするよう約束させ、危険すぎる組織への潜入捜査を決意します。
しかし、そこは狂舞のドラッグバイヤー、ジャンキーなドラッグ婦人、残虐なクリスチャン、裏マーケットの専務など、麻薬に魅入られた狂人たちのたまり場でした。
ウォノ刑事は想像以上の巣窟に困惑しますが、それでも「イ先生」捕獲のため、自ら麻薬を吸い、ショック状態になって体を張るのですが…もう「禁断の一線」を越えすぎています。
本当に信じてもいい相手なのか?ウォノ(チョ・ジヌン)とラク(リュ・ジュンヨル)の関係は!?
麻薬工場の爆破事故による唯一の生き残りで、組織では一番下の人間であったと推測される青年ラク。
彼は感情表現も言葉も少なく、隙を見せず何を考えているのか読めません。
しかし、母親を同事故で亡くし彼の中で何かけじめをつけたのか、急にウォノ刑事に協力する姿勢を見せるのです。
なんとかして「イ先生」との決着をつけたいウォノは「本当に彼を信じていいのか?」と疑心暗鬼になりながらも、ラクに捜査協力を依頼することに。
依頼当初のウォノはラクを信頼しきっていませんが、期待を裏切らないラクの動きを見て、警戒は解かない中で次第に信頼を置いていきます。
逆にウォノの期待を裏切らないように、自らの役割をこなしていくラク。
ウォノとラクの「立場を越えた結びつき」が垣間見れるようになります。
が、この時はまだ…最後に待っている衝撃な事実をウォノはまだ知る由もありませんでした。
※ここからラスト結末のネタバレを含みます。ストーリーのネタバレをまだ知りたくない!という方はご注意ください。
「至高の悪」たちに共に立ち向かい、一掃した先に見えた「衝撃の真実」とは?【結末ネタバレ】
こうして残虐な悪人たちに共に立ち向かったウォノ刑事と麻薬組織の捨て犬ラク。
最後の砦を捕獲することにも成功し、これで「イ先生」に関する大掛かりな麻薬捜査は終了するかに思えましたが、実はこれで終わりませんでした。
ラクがウォノ刑事に心を開いた話題である「愛犬の話」。
ウォノ刑事はその愛犬にGPSを埋め込んでいました。
かとリーニョ
『毒戦 BELIEVER』の冒頭シーンで、ウォノはとある雪に覆われた大地に降り立っていますが、実はそこはラクが逃げた場所だったのです。
すなわち、ウォノが長年追い求めていた「イ先生」の正体とはラクであったということです。
GPSで逃げ場所を特定したウォノはラクと再会し、こう聞きます。
「君の人生で、いつが幸せだった?」
その後、銃声が…。
果たして2人はどうなったのか!?『毒戦 BELIEVER』の中ではその描写はありません。
かとリーニョ
ぜひ、ご覧になった方は感想を聞かせていただきたいです。
映画『毒戦 BELIEVER』の感想
これぞ「韓国ノアール映画」という真髄を観た!
韓国ノアール映画と言えば、とにかく「グロテスク」な印象がありますが、まさにこの作品もそのひとつ。
かとリーニョ
「グロテスク」に加えて「全員狂人」というのは初めてではないでしょうか。
とにかく、登場キャストの全員が狂いすぎなので、終始全身に力が入りっぱなしでした。
かとリーニョ
決してメインキャストは「イケメン」ではありませんが、韓国ドラマをこよなく愛している女性の方々からすると、もうそれは大物俳優が勢ぞろいで贅沢なメンツであるのは間違いありません。
そんな豪華キャストのラインナップが要因であることは疑う余地はないでしょう。
とにかく、久々に「これぞ韓国映画!」と思えました。この一言に尽きます。
『毒戦 BELIEVER』が「本当の遺作」になってしまった、名優キム・ジュヒョク
2017年10月30日、韓国が誇るスター名優キム・ジュヒョクが突然この世を去りました。
デビュー以来、ソフトで心優しい役柄が世の女性たちをときめかせ、日本でもドラマ『ホジュン〜伝説の心医〜』を始めとした出演作により人気が浮上。
また2013年から2年間はいったん俳優を離れ、自身初のバラエティにもレギュラー出演をし「グデンヒョン」の愛称で親しまれ、ますます心優しくお茶目で、そして最年長ながらのリーダー性も発揮し、老若男女に愛されました。
2015年に俳優業復活後、怒涛の映画出演をし『コンフィデンシャル/共助』では人生初の悪役を演じ、2017年には映画人生初の助演男優賞を受賞。その3日後に突然の交通事故死。
かとリーニョ
晩年は「悪役」三昧だった彼ですが、結果的に「悪役での映画賞受賞」をし、“名優”の仲間入りを果たしました。
本作『毒戦 BELIEVER』のハリム役は、まさにこの役を演じるために俳優生活を続けてきた!と言ってもおかしくないほど狂いまくる渾身の演技でした。
パンツ一丁にヒョウ柄のガウンに、手は血まみれ、酒とドラッグと妻におぼれ、完全にあちらの世界に飛んでいる目は「えっ!?本当に演技?」と誰もが思ったほどに迫真なのです。
かとリーニョ
韓国の名優となったキム・ジュヒョクの「本当の遺作」。彼の最新作品は、もう見れません。
ぜひ、キム・ジュヒョクの最後にして「最高の迫真の演技」を多くの方にご覧いただきたいです。
映画『毒戦 BELIEVER』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
💥#毒戦 情報💥
ノワールの傑作『新しき世界』『アシュラ』を越える動員500万人突破を記録した本作🎬
監督はヒットについて「この映画はキャラクター映画。観客を魅了したのも俳優達の力だし、興行を成功させたのも俳優達の力だったと思う」と語っています✨そんな俳優達の熱演をぜひご堪能下さい! pic.twitter.com/BFUlJDHDUP— 10.4(金)公開『毒戦 BELIEVER』公式 (@DOKUSENBELIEVER) October 15, 2019
以上、ここまで映画『毒戦 BELIEVER』のキャストやあらすじ、ネタバレ結末と感想を紹介させていただきました。
- キャスト全員が「狂人」という、史上最強の演技
- ラストの衝撃事実を…みなさまで想像して楽しんでいただきたい。
- 「本当の遺作」となった、名優キム・ジュヒョクの狂演を惜しみながら堪能していただきたい。