ハイファンタジーな世界観の中、スライムやバジリスク、ミミックといった魔物たちを現実的な方法で調理し、ダンジョン内で自給自足しながら踏破を目指すパーティーを描いた『ダンジョン飯』。
地下4階へ到着したライオスたち。
広大な湖を渡るために水上歩行の魔法が必要ですが、魔法に否定的なセンシは使用を拒みます。
代わりにアンヌと名付けた水棲馬(ケルピー)に乗って湖を渡ることを提案。
魔物の本心はわからないから危険だと、ライオスは反対しますが……。
早速、第7話「水棲馬/雑炊/蒲焼き」をレビューしていきます。
目次
アニメ『ダンジョン飯』第6話あらすじと振り返り
絵の中に引きずり込む魔物・”生ける絵画”に遭遇したライオス一行。
空腹のライオスは、食べ物が描かれた絵画の中に入れば、食事にありつけるのではないかと主張し、呆れるマルシルたちをよそに絵画の中へ。
そこで、デルガルという人物の人生の節目となる場面を垣間見ることになり、やがて彼の側近らしい、シスルという褐色のエルフに見つかってしまいます。
よそ者だとバレたことで襲われかけますが、間一髪のところで元の世界に戻ることができました。
結局、絵の中の食べ物は外へ持ち出すことができないと知り、一行は改めて地下4階を目指します。
【ネタバレあり】アニメ『ダンジョン飯』第7話あらすじ・感想
水棲馬(ケルピー)の有用性
――地下3階。
死んだと思われていたカブルーたちは麻痺していただけであり、回収屋によって助けられていました。
手に入れた宝石類が実は宝虫だったことなど知る由もなく、霊避けの魔法をかけたりと何らかの接触をしてきたらしい冒険者――ライオス一行に盗まれたと考え、追いかけ始めます。
――地下4階。
広大な湖に辿り着いたライオスたちは、水上歩行の魔法を使って渡ろうとしていました。
しかし、魔法に否定的なセンシは使用を拒んだうえに、魔物の血や体液がこびりついた立派な髭が絶縁体のようになっていて、魔法の効きが悪いと判明します。
そのため、以前からアンヌと名付けていた水棲馬(ケルピー)を呼び寄せ、乗馬のかたちで湖を渡ることを提案しました。
ライオスは、魔物の本心はわからないから危険だと意見し、ケルピーの内臓で浮き袋を作るほうがまだ有用だと言います。
ところが、ケルピーとの信頼関係を信じるセンシは、一人で乗馬を始めてしまいました。
その時、突然ケルピーが暴れ出し、センシを湖の中に引きずり込もうとします。
ケルピーはこれまでずっと、センシが自分の背に乗る瞬間を狙っていたのでした。
ライオスに救出されたのち、少なからずショックを受けるセンシでしたが、責任を取って自分がケルピーを解体すると言い出します。
マルシルはケルピーの脂身を貰いに行き、センシのそばで何かを作り始めました。
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石鹸、そして水上歩行
マルシルとセンシが作業している間、ライオスとチルチャックは湖に浮いている一団を発見。
彼らは地下3階に倒れていた冒険者――カブルーたちでした。
何故か先回りされていることを不思議に思いますが、またしても倒れているところを見るに、湖に棲む人魚や魚人と相討ちになったようです。
再びカブルーたちを道の端まで運んでやると、彼らが落とした大麦を回収し、マルシルたちの元へ戻りました。
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拾ってきた大麦と、魚人の頭に生えていた水草で雑炊を作ったライオス。
作業を中断して食事を取るマルシルとセンシは、水草に付いていたらしい魚卵の感触を楽しみ、美味しいと口にしていました。
一方でチルチャックは、その魚卵は魚人が産みつけたものではないかと危惧し、こっそりライオスに詰め寄るのでした。
その後、作業を終えたマルシルは、出来上がった石鹸をセンシに差し出します。
ケルピーの脂は髪油に重宝されているため、センシに渡したかったのです。
センシも、マルシルが一生懸命作ったものを「使いたい」と伝え、立派な髭を綺麗にするのに使用します。
すると、先ほどは効かなかった水上歩行の魔法がかかるようになり、一行は揃って湖を渡れるようになりました。
ジャイアントクラーケンの襲来
湖を渡るライオス一行。
その途中、刃魚の群れに追いかけられ、マルシルは水中を爆破する魔法を使って一掃します。
するとセンシは、刃魚は自分たちにとっていい食材になる一方で魔物の食糧でもあるため、たくさん討伐してしまうと迷宮の生態系に影響が出るといい、マルシルを叱りつけました。
二人が口論を繰り広げていると、巨大な影が忍び寄ってきます。
それは元々大型の魔物でありながら、さらに数倍にまで成長した姿のジャイアントクラーケンでした。
あまりの大きさと勢いに困惑するライオスたちでしたが、センシだけはいつも通りの冷静さを発揮します。
イカやタコなら捌いたことがあるといって、高く飛び上がりました。
「イカ、タコを締める時は目と目の……間!」
そう叫ぶと、的確に目と目の間を攻撃し、一瞬で沈黙させてしまいます。
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迷宮の生態系
ライオスとマルシルを呼び寄せたセンシは、クラーケンを使って魚介の捌き方を教えようとします。
マルシルがイカの美味しさを語る一方、ライオスは食べたことがなかったので、試しに生のクラーケンにかぶりつきました。
酷いえぐみに涙を滲ませるライオスでしたが、巨大なクラーケンから飛び出てきた巨大な寄生虫には感動します。
その後、センシは巨大な寄生虫をよく火にかけ、蒲焼きと白焼きを作りました。
魚とは少し違った美味しさに舌鼓を打つ一行。
そのそばでは、小魚の群れがクラーケンを食べていました。
さらにそのそばでは、ライオスが激しい腹痛に襲われます。
センシは、ライオスが「巨大な寄生虫の中にいた寄生虫」にあたったのではないかと言いました。
実は、ライオスは巨大な寄生虫を生でも口にしていたのです。
魚人が刃魚を食べ、クラーケンが魚人を食べる→人がクラーケンを倒し、小魚がその身を食べる→クラーケンの寄生虫を食べたライオスの胃に、さらにその寄生虫が穴を開ける……。
”迷宮の生態系”を守ろうとしていたセンシは、その深さに感心するのでした。
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アニメ『ダンジョン飯』第7話まとめ
いかがだったでしょうか。
”魔法や魔物の有用性”や”迷宮の生態系”について描かれた第7話。
迷宮内で長く生活してきたセンシだからこその考え方、地上で生きながら冒険者として地下に挑むライオスたちならではの考え方、上手く交わりながら進んできました。
それぞれの考え方が生まれたバックボーンも気になりますが、今はまだ鳴りを潜めている状態……。
地下深くまで潜っていくにつれて、明らかになっていくことも多そうです。
カブルーたちも再登場し、今後のストーリーにも絡んできそうですね。
次回、第8話も楽しみです。