ハイファンタジーな世界観の中、スライムやバジリスク、ミミックといった魔物たちを現実的な方法で調理し、ダンジョン内で自給自足しながら踏破を目指すパーティーを描いた『ダンジョン飯』。
センシがふだん拠点としているキャンプ地へと立ち寄ったライオスたち。
一行の目の前に現れたのは、土でできた魔法生物のゴーレムでした。
センシが慣れた様子でゴーレムの動きを封じると、倒れたゴーレムの背中には新鮮な野菜が生い茂っていました。
センシはゴーレムの体を畑代わりに、野菜を栽培していて……。
早速、第4話「キャベツ煮/オーク」をレビューしていきます。
目次
アニメ『ダンジョン飯』第3話あらすじと振り返り
ライオス一行が辿り着いたのは、鎧が立ち並ぶ広間。
かつて駆け出しの冒険者だった頃のライオスを手痛い目に遭わせた謎多き魔物”動く鎧”が、再び行く手を阻みます。
襲い来る鎧たちの行動から、ライオスは鎧が何かを守っていると推測。
その正体を突き止めるべく、単身広間の奥へと突撃すると、ほかとは違うデザインの動く鎧がいました。
戦闘の最中、動く鎧の実体が中に潜む軟体生物の集合体だと気付いたライオスは、豊富な知識を活かして討伐。
センシは貝に似た軟体生物を貝料理のように調理し、一行に振る舞うのでした。
【ネタバレあり】アニメ『ダンジョン飯』第4話あらすじ・感想
”ゴーレム”の活用法
――迷宮地下3階。
そこは黄金城の中へと繋がっており、冒険者も、スケルトンも、グールも歩き回っている一帯です。
そして、土でできた魔法生物・ゴーレムが見張りをしている場所でもありました。
センシはゴーレムの体に用があると言ったので、一行は彼が拠点としているキャンプ地に立ち寄ります。
驚くことに、センシはゴーレムを畑の代わりとして活用していました。
99%が土でできているゴーレムは、体内にコアを埋め込まれることで動いています。
センシはその位置を知っているかのように慣れた様子で仕留めていき、ライオスたちは唖然とさせられました。
センシによって倒されたゴーレムの背には新鮮な野菜たちが生い茂っており、マルシルは収穫しながら久方ぶりのちゃんとした食材だと喜びます。
しかし、先ほどのセンシの戦闘やゴーレムについて語る口ぶりから、コアを埋め込んだのがセンシ自身だと気付き、怒りを露わにしました。
ゴーレムなどの魔法生物を許可なく動かすことは犯罪だったからです。
ところが、センシは悪びれる様子もなく、あくまで土を掘り返して元に戻しているだけだといいます。
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迷宮野菜のキャベツ煮
ゴーレムに愛情を持って接し、火起こしも魔法ではなく火打ち金で行うセンシ。
「便利と安易は違う」と、マルシルを諭すようにいいます。
マルシルはイマイチ理解できずに眉を顰めますが、ゴーレムの畑で採れた新鮮な野菜が使われている「キャベツ煮」や「かぶのサラダ」は、彼女を十分に満たしました。
食事の後、ダンジョン内には珍しく、この辺りのトイレは綺麗だと話すマルシル。
誰が管理しているのかと考えた時、用事を済ませるために出掛けていったセンシのことが思い浮かびます。
慌てて追いかけると、やはりトイレを片付けていたのはセンシでした。
トイレで集めたふん尿をゴーレム畑の肥料にしていると聞いたマルシルは気分が悪くなりますが、それは地上でも同じようなものだとチルチャックに窘められます。
そこでライオスは、センシが迷宮での自給自足にこだわっている理由を尋ねました。
自給自足をしたいならば、地上で行ったほうが楽だとは思わないのかと。
するとセンシは、自分がやらなければ誰がダンジョン内のトイレを片付けるのか、トイレに紛れ込んだ魔物を倒すのか、と語ります。
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「ほったらかして恵みを享受することはできん」
「ここで育ったものを食べ、自らもダンジョンに分け与える。 そうして暮らしていると、ようやく迷宮の中に入れたように思える。 それが嬉しい」
ライオスはセンシの言葉に感銘を受け、マルシルとチルチャックは呆然としました。
オーク族との邂逅
収穫した大量の野菜を持ってキャンプ地を出発したライオスたち。
センシはいつも物々交換に使っているらしく、もう少し下の階層には得意先もいるようですが、今は応じてもらえないだろうと言います。
そこで、迷宮内の商人のもとへ出向くことに。
結果として、冒険者や地上に戻れない理由を持つ者たちが集まるそこでは、野菜の取引になど応じてもらえませんでした。
その時、唐突に凶暴なオーク族が押し寄せ、店内にいた人々へ襲いかかります。
次々に殺されていく中、リーダー格のオーク・ゾン(CV.後藤光祐)がセンシに話しかけました。
「お前が人間やエルフとつるむとはな……」
そう言ったゾンたちオーク族こそ、センシが普段から取引している得意先だったのです。
本来もっと下層で暮らしているはずのオーク族ですが、集落の近くにレッドドラゴンが出現したことで、この階層に避難してきたといいます。
そのため、今は物入りだといい、物々交換には応じないうえ、持っている荷物をすべて差し出せと言ってきました。
オークたちの横暴に困り果てるライオスたちでしたが、センシは代わりに今晩オークたちの宿に泊めてくれと頼みます。
さらに、店を漁っていたオークが見つけた「腐った乳」を必ず持って帰るよう言いつけました。
センシの考えが理解できないライオスたちは、道中その真相を確かめます。
するとセンシは、「腐った乳」は「酵母で作られたパン種」であり、店の小麦粉とあわせればパンが作れると言い切りました。
つまり、パンが作りたいだけだったのです。
迷宮を手に入れるということ
オークの集落に着くと、鶏たちと同じ檻に入れられたライオスたち。
殺されるのではないかと危惧するマルシルやチルチャックをよそに、センシはパンを作らせろと主張します。
投げ込まれた材料を囲み、センシの指示でパンを作ることになる一行。
そこへ近寄ってきた子オーク(CV.引坂理絵)は、ゾンの子供でした。
ゾンは子オークを抱え、オーク族がこれまでエルフや人間に虐げられてきた歴史を語り始めます。
ライオスとチルチャックは何とも言い難い渋い表情を浮かべますが、マルシルはオーク側にも非があると言い返しました。
見向きもせずパン作りを続けるセンシにならって、やり取りを静観していたライオスに、ゾンは「なぜ迷宮の深部を目指している?」と問いかけます。
それは、もし「狂乱の魔術師」を倒して黄金城を手に入れた時、どうしたいのかという質問でもありました。
要領を得ない返事をしたライオスに、ゾンは日銭稼ぎや腕試しを目的としている冒険者が多く、彼らは私利私欲のバカばかりであると批判します。
その頃、パンが焼き上がりました。
センシが味見しようとすると、パン作りはさせたもののパン自体はオーク族のものだと主張するゾン。
しかし、子オークが「みんなで作ったのに、あの人たち(ライオスたち)は食べられないの?」と尋ねたので、言葉を濁します。
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ゾンは子供が見ている手前、渋々ライオスたちと食卓を囲むことに。
ライオスはそこでレッドドラゴンに食べられた妹を助けに行きたいという目的を明かし、場所を教えてもらえれば自分たちが討伐すること、オークの集落は他言しないことを約束します。
ライオスの強い瞳に折れたゾンは、地図を渡して場所を教えました。
ライオスは感謝とともに「これからはこの迷宮を手に入れるということを、よく考えながら探索しよう」と告げ、オークたちと別れるのでした。
アニメ『ダンジョン飯』第4話まとめ
いかがだったでしょうか。
センシの考えやオーク族との交流を受け、迷宮への思いを深めたライオス。
下層へ向かうにつれ、迷宮の見え方が変わってきます。
レッドドラゴンとの再会も近い……?!
次回、第5話も楽しみです。