ハイファンタジーな世界観の中、スライムやバジリスク、ミミックといった魔物たちを現実的な方法で調理し、ダンジョン内で自給自足しながら踏破を目指すパーティーを描いた『ダンジョン飯』。
ライオス一行が辿り着いたのは、鎧が立ち並ぶ広間。
かつて駆け出しの冒険者だった頃のライオスを手痛い目に遭わせた謎多き魔物”動く鎧”が、再び行く手を阻みます。
襲い来る鎧たちの行動から、ライオスは鎧が何かを守っていると推測。
その正体を突き止めるべく、単身広間の奥へと突撃し……。
早速、第3話「動く鎧」をレビューしていきます。
目次
アニメ『ダンジョン飯』第2話あらすじと振り返り
迷宮探索では栄養バランスの取れた食事が重要だと主張するセンシ。
ライオスたちは栄養豊富な卵と肉を摂るため、鶏の胴と蛇の尾を持つ魔物・バジリスクを狙います。
探索中に駆け出し冒険者を襲うバジリスクと遭遇するも、魔物の生態を熟知するライオスは、ある秘技を炸裂させ、見事に捕獲しました。
一方、活躍の場がなく焦るマルシルは、単独で行動を起こすも空回り。
すべてが裏目に出てしまうマルシルの役に立ちたいという気持ちを知ったライオスとチルチャックは、適材適所であることを示しつつ彼女に寄り添い、励ますのでした。
【ネタバレあり】アニメ『ダンジョン飯』第3話あらすじ・感想
”動く鎧”
ライオス一行が辿り着いたのは、鎧が立ち並ぶ広間。
その鎧は、かつて駆け出しの冒険者だった頃のライオスを手痛い目に遭わせた謎多き魔物”動く鎧”でした。
当時、迷宮内の城は全面が金で覆われており、それらを剥いで稼ぎとする”金剥ぎ”と呼ばれる人々がいました。
ライオスは手慣らしを兼ねて、ファリンとともに一団に加わっていたのです。
そこで遭遇したのが動く鎧の群れ。
金剥ぎたちは次々に殺されていき、ライオスも例に漏れず一度死亡しました。
初めての死亡だったため、一時は鎧の存在がトラウマになっていたようです。
一方で、戦闘中に手持ちの剣が折れてしまったので、代わりに動く鎧から武器を奪っており、現在でもその剣を使っていました。
そんなライオスが3年の時を経て、再び動く鎧と対峙することになります。
一行は広間へ入ると正面から鎧たちに立ち向かいますが、群れでの猛攻撃を受けるうえ、奥の扉への道を塞がれてしまい、態勢を立て直すため一度撤退しました。
動く鎧は魔術で動いているといわれているので、操っている魔術師を見つけて叩くことが有効かと思われます。
何はともあれ、どうやら奥の部屋を守っているらしい鎧たちを退けるため、マルシル、チルチャック、センシの3人で気を引き、ライオスが単独で奥の部屋へ進むことに。
視覚や聴覚はないはずの動く鎧ですが、落とされた頭部を拾い上げて元に戻す仕草などを見たライオスは、違和感を拭えずにいました。
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鎧たちの目的
作戦通り、仲間たちが鎧の気を引いている間に奥の扉へ辿り着いたライオス。
部屋に入ると、ほかの鎧とはデザインの違った立派な鎧が立っていました。
操っている魔術師らしき人物の姿はないうえに、敵は一段と強そうな雰囲気を醸し出しています。
ライオスは彼らが何を守ろうとしているのか探るため、真っ向から挑むことに。
やがて盾を守っていることに気が付き、その内側を見た瞬間、幼い頃に遊んだカマキリの卵の記憶が蘇ります。
そう、盾の内側に貼り付いていたのは、何らかの生物の卵鞘でした。
鎧たちが卵を守るために戦っているのだと知った時、ライオスの中ではすべてが繋がりました。
落とされた頭部を被り直して元の位置に戻そうとする動作や、首を動かしてこちらの動きを追う仕草は、視覚や聴覚のない無機物の行動ではありません。
つまり、鎧たちは群れを成す生き物であり、本能に基づいて卵を守ろうとしていたのです。
そこで、ライオスは考えました。
「(正体が生き物)だったら、いくらでも倒し方がある。 そして、食える!」と。
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驚きの正体
マルシル、チルチャック、センシが広間の鎧たちの気を引いてくれている都合上、時間のかかる倒し方は現実的ではありません。
ライオスは鎧の正体――中にいる存在がどんな形態をしているか推測しながら戦闘方法を考えます。
真っ向勝負では勝ち目がない、時間もないとなれば、直接その中身を確かめるしかないと思い至り、大胆不敵に隙を突いて頭部を奪いました。
柱の陰に隠れると、頭部を失くした鎧はライオスがどこに逃げたのかわからない様子でした。
頭部は空っぽでしたが、確実に視覚は奪えたようです。
そこでライオスは、頭部の内側が二重構造になっていることに気が付き、隙間に剣の刃先を差し込みました。
すると、中から貝のような軟体生物が出てきます。
彼らは鎧の中で群生し互いに手を繋ぐことで、それぞれの筋肉の部位の役目を果たし、1体の動く鎧として生息していたのです。
鎧の正体と行動原理がわかったため、ライオスは卵鞘が付いたままの盾を奪い取って広間へ投げ込みます。
その途端、マルシルたちと戦っていた鎧の群れは盾を守るために駆けていき、一行は事なきを得ました。
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手に入れた剣には……?
戦いを終え、動く鎧が魔法で動いているわけではなく生き物だと判明したことに喜びを隠せないライオス。
そして、生き物だとわかれば食べてみたくなるのが彼なのでした。
魔物食に精通しているセンシですら、どんな料理にしたらよいのか悩みますが、ライオスは貝に似た形態だと説明し、調理を促します。
センシは貝料理をイメージして調理を開始し、「動く鎧のドワーフ風炒め」「動く鎧のスープ」「焼き動く鎧」「動く鎧の蒸し焼き」と数々の料理を並べました。
とはいえ、動く鎧を食べることに前向きだったのはライオスのみ。
ライオスが一口目を食べる様子を一同が見守っていると、彼は満足気な表情を浮かべ、美味しいと評します。
それを見て、順に料理を口にする一同は、特別美味しいというわけではないが、まずくもないといった印象を持ちました。
食事を終え、動く鎧の生態に思いを馳せるライオスでしたが、3年前と同様、戦闘中に剣が折れてしまっていました。
一度は恐れを抱いた魔物でも、今では脆く美味しい生き物だと知ることができたライオスは、再び動く鎧の剣を手に入れます。
その時、剣の持ち手からニュルッと軟体生物が飛び出してきました。
ライオスは咄嗟にその姿を隠し、マルシルたちにバレないよう、ひっそりと鞘におさめます。
こうしてライオス以外の3人が気付かないうちに、仲間が1匹増えたのでした。
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アニメ『ダンジョン飯』第3話まとめ
いかがだったでしょうか。
どう見ても無機物な魔物”動く鎧”が、まさかの軟体生物の群れが有した身体だったことに驚きの第3話でした。
いろんなタイプの魔物がいるようですが、この世界に暮らす人々、ましてや冒険者でさえも、まだまだ未知なものばかりのダンジョンだということが再確認できました。
貝に似た軟体生物は美味しそうでしたが、ライオス以外のメンバーの評価はイマイチ?
また機会があれば、今度こそセンシが美味しく調理してくれそうですね。
ラストシーンに登場したライオスの剣に潜む軟体生物が今後どう作用してくるのか、はたまた特に関係ないのか、にも注目していきます。
次回、第4話も楽しみです。