ハイファンタジーな世界観の中、スライムやバジリスク、ミミックといった魔物たちを現実的な方法で調理し、ダンジョン内で自給自足しながら踏破を目指すパーティーを描いた『ダンジョン飯』。
地上へ帰還したカブルーは、迷宮での顛末を報告するために島主のもとへ向かいます。
しかし、すでに”カナリア”と呼ばれる西方のエルフの部隊が迷宮を明け渡すよう、島主に迫っていました。
カブルーは交渉の場に乗り込み、自分がかつて迷宮から現れた魔物により滅びた村の出身であることを告げるとともに、エルフたちにとある提案をします。
早速、第21話「卵/黄金郷」をレビューしていきます。
目次
アニメ『ダンジョン飯』第20話あらすじと振り返り
新たに獣人の少女・イヅツミを仲間に加えた一行。
迷宮の最深部を目指す道中で、地面に氷漬けになった魚を発見します。
魔法陣を刻み取り出そうとしますが、そこは地面ではなくアイスゴーレムでした。
軽やかな身のこなしで迎え撃つイヅツミでしたが苦戦を強いられ、チルチャックのサポートを受けアイスゴーレムを討伐します。
ライオス一行のやり方に納得がいかないイヅツミは、特に魔物食に対して凄まじい嫌悪感を抱いていました。
しかし、バロメッツを発見したことやオオカミの群れに襲われたことをきっかけに、メンバーたちと言葉を交わし、少しずつ冒険への向き合い方、心持ちに変化を見せるのでした。
アニメ『ダンジョン飯』新たな主要人物・キャスト
ミスルン/CV.内山昂輝
・”カナリア”の隊長を務めるエルフの男性
・迷宮が一定の危険度を超えると調査すべく派遣されるため、島主のもとへやって来た
ヤアド/CV.村瀬歩
・迷宮の外を目指し、塵となって消えたデルガル王の孫
・狂乱の魔術師によって不死の呪いをかけられた人々が暮らす”黄金郷”を統治している
【ネタバレあり】アニメ『ダンジョン飯』第21話あらすじ・感想
カブルーvs”カナリア”
地上へ帰還したカブルーとシュローは、迷宮での顛末を報告するために島主のもとへ向かいます。
ところが、すでに”カナリア”と呼ばれる西方のエルフの部隊が到着していました。
迷宮によって栄え、迷宮によって滅びた故郷を持つカブルーは、並々ならぬ思いを抱えて交渉の場へ乗り込みます。
そこには、カナリア隊のミスルン(CV.内山昂輝)、パッタドル(CV.伊瀬茉莉也)、シスヒス(CV.武田華)、オッタ(CV.菊池こころ)、リシオン(CV.岸尾だいすけ)、フレキ(CV.篠原侑)の姿が。
迷宮が一定の危険度を超えると調査すべく派遣されるカナリアは、迷宮を明け渡すよう島主に迫っており、タンスが拒否するよう島主に助言している、という危機的状況でした。
カブルーが迷宮内でキメラ――ファリンの魔物と化した姿を見たと報告すると、カナリアは騒ぎ立て、交渉が苦手な島主は迷宮を明け渡そうと諦め気味です。
かねてより、ライオスに可能性を感じていたカブルーは、実際に迷宮内で彼と話し、魔物のことしか考えていない男だと認識を改めていました。
しかし、トールマンの中で最も迷宮の深部に近付いている存在がライオスである今、島主に迷宮を手放されては困る、というのがカブルーの心情でした。
そこで、かつて迷宮から現れた魔物により滅びた村・ウタヤの生き残りであることを告げるとともに、エルフたちにとある提案をします。
それは「成長期」を迎えている迷宮に栄養を与えないよう、迷宮自体を封鎖することでした。
隊長のミスリルは、カブルーに何らかの企みがあることを見抜いたうえで、「何かあればすぐに部隊を突入させる」と言い、その提案を飲みました。
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魂と卵
「炒り卵なのか?」
それは以前、マルシルが魂を卵に例えていたことに対する、センシの問いです。
卵はさまざまな性質を持つため、センシはいい例えだと考えていたようですが、マルシルはなぜ卵で例えられるのかはわかっていないようでした。
そんな中、イヅツミが何かの気配を感じ取り、ライオスは魔力酔いによる幻覚だと思っていた霊の姿が、本物の霊なのではないかと思い直します。
徐々に霊の声や形がハッキリとしてきたため、仲間たちに背中を押され、会話してみることにしました。
すると、狂乱の魔術師と対峙した時にマルシルたちを助けたのも、この霊たちだと発覚します。
やがて、霊は紹介したい人がいると言い、それを受け入れるライオスたち。
気付けば一行は、黄金城のふもとへ飛ばされていました。
黄金郷の暮らし
霊によって、黄金城のふもと――”黄金郷”へ連れてこられたライオスたちは、遭遇した村人にも外からやって来たと認識され、手厚く迎え入れられます。
ライオスたちは「選ばれた」存在のようですが、村人たちも詳しいことはわかっていない様子。
この場所を統治している人物も不在ということで、一行はそれぞれに黄金郷の暮らしを見て回ることにしました。
ライオスは飼育されている魔物の見学に、センシは道中で目にした畑を観察に、マルシルとチルチャックは第一村人のところに残ることにします。
特にマルシルは、ここへ来てから幼児退行してしまったイヅツミを気にかけ、面倒を見ていました。
そこへやって来た村の女性たちは、自作したドレスを着てみてほしいと頼みます。
マルシルは長年この場所で暮らす女性たちのセンスに驚きながらも、親切に応じるのでした。
一方、チルチャックが大好きな酒を楽しんでいると、ライオスとセンシが戻ってきます。
一行が揃ったところで、マルシルはイヅツミの幼児退行の原因について、黄金郷に張られた幾重の結界のせいではないかと仮説を立てました。
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その時、村人の一人が食事の席を設けたと呼びに来ます。
案内された部屋で待っていたのは、デルガル王の孫・ヤアド(CV.村瀬歩)でした。
呪縛と予言
黄金郷を統治しているらしいヤアドは、村人たちが基本的に食事を摂らないことを明かします。
味覚が鈍っていること、そもそも食欲を感じないこと、それらが狂乱の魔術師によってかけられた”不老不死の呪縛”だと語りました。
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ヤアドは気にせず食事をするよう促しつつ、話を進めます。
祖父であるデルガルは、狂乱の魔術師を黒魔術に傾倒させたのは自分の責であると気に病んでおり、助けを求めて地上へ向かったのだと。
そして、地上ではどう語られているのか知ると、多少なりともデルガルが苦痛から解放されたのは、せめてもの慰めだと呟きました。
呪縛から逃れるべく黄金郷を出た者たちは多くいましたが、肉体を失い、やがて自我も失い、悪霊と化すことがほとんどだそうです。
それはまさに、ライオスたちが聖水をかけてシャーベットを作ったりした悪霊たちでした。
そんなライオスたちがここへ呼ばれた理由は「その者は翼持つ剣を携え、狂乱の魔術師を打ち倒し、我々を解放するだろう」という予言によるもの。
そう言われて剣を見たライオスは、ケン助がいつの間にか”翼獅子”の装飾に変わっていたことに気が付きます。
ヤアドは、翼獅子は狂乱の魔術師によって迷宮の底に捕らわれているものの、この国の守り神だと教えてくれました。
さらに、予言はこう続きます。
「翼持つ剣を携えた者、狂乱の魔術師を打ち倒し、この国の新たな王になるであろう」と。
ヤアドから黄金郷の住人を解放してくれないかと頼まれたライオスは、考えさせてほしいと答えました。
*
夜になり、話し合うライオス一行。
センシは、出された食事にほとんど味がなかったことから、食事を必要としない村人たちが上手く調理できなかったのだろうと推測します。
その一方で、およそ1000年の間、正気を保って生き続けるためには、地上と変わらない生活が必要だったのだと。
センシの話を聞いたライオスは、ヤアドの「冷たい手」を思い出すのでした。
アニメ『ダンジョン飯』第21話まとめ
いかがだったでしょうか。
ラストスパートに突入し、物語が加速する第21話。
迷宮深部と地上でそれぞれに大きな動きがあり、どんな展開を迎えるのか想像がつかないですね。
新たな登場人物たちにも要注目……!
次回、第22話も楽しみです。