ハイファンタジーな世界観の中、スライムやバジリスク、ミミックといった魔物たちを現実的な方法で調理し、ダンジョン内で自給自足しながら踏破を目指すパーティーを描いた『ダンジョン飯』。
チルチャックのおかげで迷宮の変化に法則を発見した一行。
”魔術師の目”と呼ばれるワイバーンの監視をかいくぐりつつ、上層へ続く階段を発見します。
長い上り階段に備え、腹ごしらえをするライオスたちでしたが、何者かの襲撃を受け……?
早速、第16話「掃除屋/みりん干し」をレビューしていきます。
目次
アニメ『ダンジョン飯』第15話あらすじと振り返り
地上を目指すライオスたちですが、帰還を阻むように迷宮はその姿を変化させていきます。
腹を空かせたまま彷徨う中、睦み合う男女に遭遇。
狼狽えるセンシでしたが、その正体は人間の姿をした植物の魔物・”ドライアド”でした。
ドライアドの胞子を吸い込んだライオスたちは、いわゆる”花粉症”で戦闘不能の状態に陥り、悪戦苦闘。
嗅覚や視覚を奪われながらも互いに助け合い、無事に討伐しました。
倒したドライアドを使った料理で、久方ぶりの温かな食事をとる一行。
少し回復したマルシルは、自分の魔法だけでは狂乱の魔術師に立ち向かえないと考え、ライオスにも魔術を多少は扱えるようになってほしいと指導を始めるのでした。
【ネタバレあり】アニメ『ダンジョン飯』第16話あらすじ・感想
”魔術師の目”をかいくぐるには
ライオスが初めての魔術で魔力酔いを起こしたり、マルシルが石化したりと、いろいろなことがあった3日間。
その間にチルチャックは迷宮の変化に法則性を発見し、レッドドラゴンを討伐、狂乱の魔術師と邂逅、そして、ファリンを見失った元の場所へと戻ってきました。
そこでライオスたちは、レッドドラゴンの残骸が綺麗さっぱりなくなっていることに気が付きます。
壁に空いた穴も塞がりかけており、不思議に思ったライオスが近付いてみると、そこから顔を出した霊が「”魔術師の目”が来るぞ」と呟きました。
驚いたライオスは尻もちをつきますが、他のメンバーは霊の姿を見ていません。
しかし、ライオスが聞いた”魔術師の目”には心当たりがありました。
それは、翼を持った魔物・”ワイバーン”。
頭上を飛び回り監視するワイバーンの目をかいくぐるため、マルシルが思い付いたのは壁に潜り込むことでした。
実際には、迷宮内のゴミを掃除し、破壊された場所を修復する生物・”ダンジョンクリーナー”の力を利用して、修復途中のまだ柔らかい壁に入り込むのです。
そうして上手くワイバーンの監視下を通り抜けると、ようやく上層へ続く階段を発見します。
ひと安心した一行は、長い上り階段に備え、食事休憩を挟むことにしました。
シュローとの再会
なんだかんだで食材が充実している今、センシは3階で拾ってから取っておいた麦を使ってみることに。
コカトリスの肉、ドライアドの実、マンドレイクの実と葉、石化消し草を刻んで、麦とともに熱します。
さらに、コカトリスの卵を餡としてかければ、美味しいあんかけご飯の完成です。
器にはダンジョンクリーナーで出来たレンガが使われており、器ごと食べられると言われて意気揚々と口にするライオス。
しかし、レンガはとても美味しいと言えるレベルのものではなく、ライオスの顔は青ざめていき、マルシルとチルチャックは呆れるのでした。
そんな普段通りの食事風景を見ていた者たちが……。
気付かぬうちに近付いてきていた女性たちに襲撃を受け、冷や汗を流すライオス一行。
その時、襲撃犯の筆頭らしきマイヅルを止めたのは、かつての仲間・シュローでした。
シュローが拘束されていたライオスたちを解放すると、ライオスは久々の再会にはしゃぎながらセンシを紹介します。
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そんな中、シュローのパーティーとともに来ていたカブルーは、ライオスに気付いて声を掛けました。
「初めまして」と挨拶するライオスを見ていたリンは、宝石泥棒のライオスたちをどうもしないというカブルーを非難します。
カブルーは、あまりにも自然体なライオスに後ろめたさを感じないことから、覚えていないか、こちらの勘違いか、宝自体がトラップだったか、と可能性を広げていたのです。
そして、ライオスたちがここへどうやって辿り着いたのか、これから何をするつもりなのか知りたいだろう、とリンを諭します。
リーダーたちの小さな会談
シュローはライオスたちのパーティーから抜けたことを詫びながら、ファリン救出のために万全の態勢を整えたかったのだと説明します。
すぐに地下へ戻るのは無謀だったのではと遠回しに心配するシュローに対し、マルシルは現メンバーの4人でレッドドラゴンを討伐したと明かしました。
話を聞いていたカブルーらも目を見開きますが、シュローはファリンの安否を急かし、そのまま立ち眩みのような症状で座り込んでしまいます。
早くファリンを助けたい一心で食事や睡眠をおろそかにしていたらしく、どう見てもやつれていました。
そんなシュローに、ライオスは一度休むことを勧め、食事を摂りながらこれまでのことを話そうと提案します。
食事を摂ることにしたシュローを見て喜ぶマイヅルが指揮を執り、3つのパーティーは食事を作る者、結界を張る者、これまでの経緯を話す者と、メンバーを分散することになりました。
*
シュローから簡単に経緯を話してほしいと言われたライオスは、レッドドラゴンを倒してファリンを救出、蘇生したものの、狂乱の魔術師の襲撃に遭い、再びファリンを見失ったと語ります。
カブルーは、突然出てきた「狂乱の魔術師」というワードに、何故その人物が噂話や伝説レベルでしかない”狂乱の魔術師”だと思ったのか尋ねました。
そして、そんな脅威の存在からどうやって免れたのかと……。
ライオスは、魔術師の言動がそれっぽかったことと、マルシルが頑張ってくれたことを伝えますが、魔術自体に詳しくないため、要領を得ない回答になってしまいます。
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一方シュローは、何故レンガを齧っていたのかと問いかけました。
レンガではなくダンジョンクリーナーであり、これまでも魔物食を繰り返してきたと語るライオスに、シュローとカブルーは内心困惑します。
さらに、オーク族と協力関係にあると知り、シュローは複雑な表情を浮かべ、カブルーは本来討伐対象なのに、と考えるのでした。
そこで話題はファリンのことに移り変わり、ライオスは彼女が迷宮のより深部にいるという可能性を明かします。
そのうえで、ここからはシュローと二人で話したいと告げ、カブルーはシュローの部下で見張り役のアセビ(CV.神戸光歩)とともに席を外しました。
禁忌を犯しても
センシとマイヅルは料理をしながら、食事の大切さを分かち合っていました。
シュローが幼い頃から世話係だったマイヅルは、聞き分けの良いシュローが初めて言ったワガママこそ、ファリンを助けたいという無茶だったと明かし、溜め息をつきます。
修行中の身であるシュローのファリンへの恋心を諦めさせたいと呆れるマイヅルは、彼の父から世話を任された自分としては感情で動くわけにはいかないのだと語りました。
しかしセンシは、感情で動かないというマイヅルが何故シュローのために料理をしているのか、それこそ愛情ではないのかと問いかけます。
するとマイヅルは、事と成り行き次第では口添えをしてもいいかもしれないと考え直しました。
食事を完成させたマイヅルがシュローのもとへ向かうと、シュローがライオスの首を絞め上げているところでした。
何事かと慌てるマイヅルに、アセビは説明します。
ライオスたちは黒魔術を使ってファリンを蘇生したのだと……。
シュローは禁忌である黒魔術をファリンに使ったことに憤り、ライオスを責めていたのです。
それでもライオスは、地上で気付かれなければいいと考えていること、そして、シュローは誰にも言わないであろうことを見越して明かしたのだと告げます。
シュローが頭を抱える一方、カブルーは思った以上にやばい話が出てきたと、どこか心を躍らせるのでした。
アニメ『ダンジョン飯』第16話まとめ
いかがだったでしょうか。
ナマリに続き、シュローとも再会したライオスたち。
ファリンの蘇生に使われた黒魔術について、ひと悶着ありそうですね……。
一方その頃、ファリンは大変なことに?!
次回、第17話も楽しみです。