ハイファンタジーな世界観の中、スライムやバジリスク、ミミックといった魔物たちを現実的な方法で調理し、ダンジョン内で自給自足しながら踏破を目指すパーティーを描いた『ダンジョン飯』。
迷宮からの帰還を決断したライオス一行。
一方、時は少しさかのぼり、またしても全滅していたカブルーのパーティーは、運良くタンスによる蘇生を受けていました。
しかし、食糧を失い、やむを得ず撤退の途についていたその道中、霧の中で魚人の襲撃に遭います。
カブルーは襲いかかる魚人たちの行動に、ある既視感を覚えますが……？
早速、第14話「シーサーペント」をレビューしていきます。
目次
アニメ『ダンジョン飯』第13話あらすじと振り返り
ついにファリンの蘇生に成功したライオス一行。
しかし、再会の喜びも束の間、目を覚ましたファリンは、何者かに操られているかのように朦朧とした様子で寝床を抜け出します。
消えたファリンを捜すライオスは、レッドドラゴンの死骸のもとへと向かいました。
そこにいたのは、以前「絵画」の中でライオスを殺そうとした、エルフの魔術師でした。
そのエルフの魔術師こそ、ダンジョンの主である”狂乱の魔術師”だと気付いた時にはすでに一足遅く、ライオスたちは圧倒的な力で退けられてしまいます。
ファリンのことも見失ってしまい、状況は悪化する一方……。
チルチャックは態勢を整えるため、一度地上へ戻ろうとライオスに提案しました。
ファリンのことが心配なライオスは焦りますが、仲間を失いたくないと必死に訴えるチルチャックの言葉によって考えを改め、一行は帰還することを決めます。
【ネタバレあり】アニメ『ダンジョン飯』第14話あらすじ・感想
カブルーたちが見た幻覚
ライオス一行が地上への帰還を決めたところから、時は少しさかのぼり……。
またしても全滅していたカブルーらのパーティーは、運良くタンス一行に遭遇し、蘇生を施されていました。
魚人の群れに襲われたはずなのに、湖から引き上げられ、通り道に横たえられていたカブルーたちは、そこに食糧を奪っていった冒険者――ライオス一行の存在を感じます。
それは同時に宝石泥棒であり、自分たちに霊除けの術を施してくれたパーティーでした。
カブルーは彼らを追うことを一旦諦め、街で態勢を整え直そうと提案します。
仲間のリンシャ(CV.高橋李依)、ミックベル(CV.富田美憂)、クロ(CV.奈良徹)、ホルム(CV.広瀬裕也)、ダイア(CV.河村螢)の中には不満気な表情を浮かべる者もいましたが、一行はひとまず帰途へ。
その最中、突然発生した濃い霧に行く手を阻まれ、仲間を見失ってしまうカブルー。
さらに、霧の中からは魚人の群れが現れ、襲いかかってきました。
焦るカブルーでしたが、目の前の魚人の戦闘スタイルに既視感を覚え、それがダイアの動きと瓜二つなことに気が付きます。
つまり、周囲の魚人は仲間たちであり、霧の正体――幻覚魔法によって、お互い魚人に見えているようです。
リンシャにキスすることで詠唱をやめさせ、身内同士で殺し合ってしまう状況を回避したカブルーは、戸惑う仲間たちとは違った様子の魚人を見つけます。
それこそ幻覚魔法を見せていた術者であり、上層で出会った死体回収屋の一人でした。
冒険者ｖｓ冒険者
死体回収屋の一味は、宝石泥棒を追って下層へ進んだカブルーたちが再び全滅する場面を期待して尾行し、さらなる金儲けを目論んでいました。
しかし、冒険者同士での衝突は罪とされているため、カブルーは島主に報告すると告げます。
そこで回収屋たちは、気絶している仲間を蘇生所まで運んだ際に発生する金を分け合う代わりに、一同が魚人に襲われたと証言するよう取引を持ち掛けました。
カブルーは納得した素振りで近付くと、手渡された武器で油断していた回収屋たちを斬りつけ、一瞬にして全滅させてしまいます。
強い信念を持つカブルーの意志を知る仲間たちは、その行動に安心すら覚えるのでした。
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＊
食事を摂りながら、島主への不満を漏らす一行。
話題は徐々に宝石泥棒の正体についての考察へ変化していきます。
自分たちに施された霊除けの術が「魔法学校」出身者の魔法に似ているというリンシャの言葉を受け、カブルーは「トーデン兄妹」のパーティーを思い浮かべました。
”トーデン兄妹”のパーティー
トーデン兄妹の兄・ライオス、妹・ファリン、そして、ファリンと特別親しげな様子だったエルフのマルシル。
カブルーが魔法学校出身と聞いて思い浮かべたのが、そのファリンとマルシルでした。
クロの嗅覚によって宝石泥棒の種族を認識していたカブルーたちは、少人数で無茶な潜り方をする一行を不思議に思っていました。
トーデン兄妹のパーティーメンバーを把握していたこともあり、兄妹のどちらかを失い、救出するかどうかで揉め、人員の入れ替えがあったのでは、というところまで予想できたのです。
なかでも、先ほどタンスのパーティーにいたナマリは離脱したことが明確でした。
ドワーフ族には、島主からドワーフへの心象を悪くする事件を起こした”武器屋”と呼ばれる男がおり、ダイアによるとナマリはその一人娘だといいます。
そのため、彼女の後釜になるような現メンバーのドワーフ――センシは、まともじゃないドワーフであると考えられました。
さらに、チルチャックは「島にいるハーフフットの代表みたいな顔」をしているがめつい男として知られており、同じハーフフットのミックベルからの印象は悪いようでした。
そして、ナマリとともに抜けたと思われるシュローも、どう見ても堅気じゃない東方人の男としてカブルーに認知されています。
仲間たちに驚かれるほど周囲の冒険者のことを覚えているカブルーは、特にトーデン兄妹に興味を持っていました。
「あいつらの化けの皮が剥がれる瞬間を待ってたんだ」
そう、いい意味よりも、悪い意味で……。
シュローとの邂逅
昔、金剥ぎの一団で儲けたトーデン兄妹は、病気や怪我で迷宮に潜れなくなった人々に稼ぎのほとんどを渡していました。
美談に思える話ですが、実は稼ぎを渡した相手はとっくに完治しており、冒険者に戻ることなく、島で密造品を売りさばいているといいます。
このことを知ったカブルーは、迷宮の主を倒して全てを得る者が、トーデン兄妹であってはならないと考えていました。
彼らは善人ではなく、人間に興味がないだけで、腐った思考の島主と一緒だと……。
同じ意志を持った仲間たちは、全てを得るのも、島主を追い出すのも、カブルーにしかできない、カブルーこそふさわしいと思っています。
改めて意思統一されたところで、一行は再び帰途につきました。
しかし、早速”シーサーペント”に襲われ、命の危機に晒されます。
そこへ現れたのは、シュロー(CV.川田伸司)率いるパーティーでした。
リーダー格の彼だけでなく、彼が引き連れているマイヅル(CV.日笠陽子)、ヒエン(CV.志田有彩)、ベニチドリ(CV.鬼頭明里)、イヌタデ(CV.古谷佳乃)らも皆、東方から来たように見えます。
街へ帰還するつもりだったカブルーですが、シュローの姿を見て予定を変更しました。
助けてもらった礼を伝えるべくシュローに声を掛けると、ファリンのことを捜しているのではないかと尋ねたのです。
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アニメ『ダンジョン飯』第14話まとめ
いかがだったでしょうか。
街へ帰還するべく再出発したライオス一行が、下層の城下町で迷子になっている間に、すぐ上層では因縁のある(？)カブルーたちと、かつての仲間・シュローが出会っていました。
2クール目に突入し、登場人物も増え、ますます面白いことが起こりそうな予感！
次回、第15話も楽しみです。