『ダンシング・ドラァグ・クイーン』解説・感想!子供たちを導く厳しい先生!ドラァグ・クイーン、アリッサ・エドワーズの知られざる素顔

ダンシング・ドラァグ・クイーン

出典:IMDB

『ダンシング・ドラァグ・クイーン』は、ドラァグ界のオリンピックとも言われる「ル・ポールのドラァグ・レース」に出場したドラァグ・クイーンのひとり、アリッサ・エドワーズとしても知られるジャスティン・ジョンソンの日常を追ったリアリティ番組。

ダンサーでもあるアリッサのもうひとつの顔は、テキサス州メスキートで子供たちにダンスの指導をするアメリカ南部でも名門のダンス・カンパニー「ビヨンド・ビリーフ」の代表。『ダンシング・ドラァグ・クイーン』では、艶やかなドラッグ・クイーンの姿からは、想像もつかない指導者としてのジャスティンの姿を映し出しております。

ドラァグ・クイーン、ダンス・カンパニー代表、それぞれのキャリアに対するプロ意識と、成功を手にするまでの思いを語るアリッサ・エドワーズとジャスティン・ジョンソン。

ふたつの世界で成功を収めたジャスティンの歯に衣を着せない言葉は、どれも厳しいのだけど、子供たちに夢に掴むための努力と献身の本当の意味を、ダンスを通して教える興味深い作品になっております。

それでは『ダンシング・ドラァグ・クイーン』について解説していきます。

ポイント
・華麗なドラァグ・クィーン
・「ビヨンド・ビリーフ・ダンスカンパニー」
・指導者としての哲学
・ハングリー精神とプロとしての厳しい顔

『ダンシング・ドラァグ・クイーン』解説・感想

ダンス講師とドラァグ・クイーン

ダンシング・ドラァグ・クイーン

出典:IMDB

「子供をトップダンサーにしたいなら「ビヨンド・ビリーフ ダンスカンパニー」に入れること。」そんな言葉から始まる『ダンシング・ドラァグ・クイーン』。

テキサス州メスキートにあるダンス・スタジオでl子供たちに指導するのは、スタジオのオーナー兼芸術監督のジャスティン・ジョンソン。

ビヨンド・ビリーフには、ジャスティンの厳しい指導が受けたくて才能あふれる子供たちが数多く集まっています。

でもそんな名門スタジオが、他のスタジオと一線を画してユニークなのは、ジャスティンがドラァグ・クイーン「アリッサ・エドワーズ」という別の顔を持っているということ。

番組は、ダンス講師とドラァグ・クイーン、ふたつの異なる世界に生きるダスティンが、子供たちつれて地元テキサスから飛び出て、ダンス大会へ出場して、優勝を目指すところから、始まります。

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「ル・ポールのドラァグ・レース」でダンサーとして異彩を放っていたアリッサ・エドワーズ。その彼女が、経営するダンス・カンパニーを映すというだけで好奇心が湧きます。

ダンス大会への選抜チーム

ダンシング・ドラァグ・クイーン

出典:IMDB

60人以上の親子でごった返すスタジオで、ロサンジェルスの大会に出るのに、オーディションをするジャスティン。

10歳までのミニ・チームと中学生以上のシニア・チームに分けてオーディションを進めるのに、難易度の高い踊りを子供たちに要求します。

子供たちだけでなく、保護者達もロサンジェルスへの遠征にいくのに、火花がバチバチ。「うちの子が一番」と、子供たち以上にロサンジェルス行きへの執念を燃やすママたちを横目に、ジャスティンは、プロの目で、スターの資質を兼ね備え、高い向上心のもつメンバーで選抜チームを作り出すのでした。

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ジャスティンのダンス・カンパニーのレベルが恐ろしく高いのに驚きます。振り付けでうまく踊れない子は、迷いなく後ろにさげしまうし、年齢に関係なくダンスに対する前向きな姿勢や技術、振り付けを覚える能力を見極めるジャスティンの恐ろしいまでのプロ意識が垣間見えます。

貧しい家庭の出身のジャスティンは、ダンスと出会ったことで自己表現の方法を見つけたといいます。

子供たちに、チャンスをつかみ取る強い意思を持って欲しいと願っていて、成功の秘訣は才能だけでないといいます。

高い志しを持って、子供たちがダンスの練習に励み切磋琢磨する姿には寛容なジャスティンも、子供たちの想いに関係なく、見栄にこだわる保護者達には手を焼くのでした。

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世界を飛び回りドラァグ・ショーをこなすアリッサから、ジャスティンに戻って対峙するのは、モンスター・ペアレンツのママたち。「イカれたダンス・ママ」たちに向き合うジャスティンには、頭が下がります。

ドラァグ・クイーン「アリッサ・エドワーズ」

ダンシング・ドラァグ・クイーン

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番組の中で、見せるジャスティンのもうひとつの顔、アリッサ・エドワーズ。ジャスティンとアリッサ、それぞれの姿で受けるインタビューでは、なんとなく印象が違います。

ゴージャスでどこまで強気なアリッサと、生真面目な常識人のジャスティン、どちらも成功を手に入れるのにどん欲に走り続けてきたジャスティンなのに不思議です。

マイホームを手に入れて喜び、複雑な家庭環境で疎遠になってしまった姉妹たちとの絆を取り戻したい願うジャスティンは、ダンス・カンパニー代表とドラァグ・クイーンとして手にした成功に、これまでの苦労が報われたと安堵の表情です。そしてドラァグ・クイーンとして、手にしたのは、アリッサ・エドワーズとしてのワンウーマン・ショー。

舞台にたつアリッサの美しい姿には、かつての「絶対に成功してみせる」という強い意思を確信させる迫力を感じます。

賞を総ナメにする「ビヨンド・ビリーフ」

ロスアンジェルスでの大会を皮切りに、ダンス大会に出場をしては、結果を出すジャスティンのビヨンド・ビリーフの選抜メンバー。

ジャスティンの期待に応えようと、子供たちの成長を著しいと感じる一方で、保護者たちからの恨み節も噴出します。

大会に出場を続けるエリート・チームがいる一方で、選抜メンバーに入れず不満をもつ若手ダンサーや保護者もいて大変です。

「うちの子にもチャンスが欲しい」と理不尽に噛みつく母親に、ジャスティンは啖呵をきります。「努力する子には目をかけるのはあたりまえ。

そうじゃない子にはかける時間はないない!」

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我が子がダンスの遠征メンバーに選ばれず不満を持つ母親のひとりとの争いで、ジャスティンが「レッスンも休まず、問題を起こさない、時間を守る、礼儀正しい子に肩入れして何が悪い!」と言い放ったのはビックリ。
当たり前のことですが、こうもハッキリ言えるのは自分の仕事に絶対の自信があるジャスティンだからこそ。

さらなる高みをめざす戦略

そしてダンス・シーズンを終えた「ビヨンド・ビリーフ」。次のシーズンに向けて、ジャスティンが打ち出したのはビヨンド・ビリーフのさらなる飛躍のために、選抜チームはさらに縮小して、ダンサーを選ぶ野心的な戦略。

ジャスティンは、今いる場所で安住せず、才能だけじゃなく、可能性にかける指導、子供たちだけでなく保護者たちも指導すると、新たな挑戦を発表するのでした。

『ダンシング・ドラァグ・クイーン』解説・感想まとめ

以上、ここまで『ダンシング・ドラァグ・クイーン』をレビューしてきました。

要点まとめ
・ドラァグ・クィーンとダンス・カンパニー代表
・妥協しないプロの仕事
・子供たちへの熱い指導
・あくなき探求心と挑戦

挑戦し続ける姿勢

『ダンシング・ドラァグ・クイーン』は、ひときわ強気でゴージャスなドラァグ・クイーン、アリッサ・エドワーズのもうひとつの顔、ジャスティンの多忙な日々に焦点をあてたリアリティ番組です。

「ル・ポールのドラァグ・レース」の出演をきっかけに大ブレーク、世界を飛びまわり舞台に出演を続けるアリッサ。

ショーを終え、彼女が戻るのは、テキサス州にあるジャスティンのダンスカンパニー「ビヨンド・ビリーフ」。ドラァグ・クイーン、アリッサ・エドワーズとしての確固たる地位を築いただけとどまらず、指導する生徒たちを賞へと導くジャスティンの手腕と才能に驚きが隠せませんでした。

アメリカ南部に住む貧しい家庭から、ダンスという自己表現の手段を得て自分の腕ひとつで成功を手にしたジャスティンのストイックな姿がとにかく印象的です。

子供たちへの指導は、ジャスティンの人生哲学がにじみ出ていて、幼い子供であろうと一切の妥協がありません。どんな状況にあっても、あきらめることなく目標に向かって努力を続けることが大切と語るジャスティンにあるのは、厳しい家庭環境からチャンスをつかみ取った自分自身の体験に裏付けされた確かな自信でした。

子供たちの才能と可能性を見出す指導者としてジャスティンの見据える先は、はるか遠くの未来。

『ダンシング・ドラァグ・クイーン』は、ドラァグ・クイーンとしても、ダンス講師しとしても、自分が今いる場所に甘んじることなく、さらなる高みをめざして挑戦を続けるジャスティンの姿勢に、誰もが圧倒され共感できる番組だと思います。

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ジャスティンの子供たちへの熱い指導に、爽快な気分になります。ぜひご覧ください。
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