映画『炎のデス・ポリス』あらすじ・感想!こんな職場はイヤだ!詐欺師と殺し屋とサイコパスの殺し合いに巻き込まれる新米警官

(C)2021 CS Movie II LLC. All Rights Reserved.

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ほぼワンシチュエーションで繰り広げられる警官と極悪非道な男たちによるバトル・ロイヤル映画『炎のデス・ポリス』が7月15日(金)から公開されます!

極悪人のひとりで、殺し屋を演じるのは『エンド・オブ・ホワイトハウス』シリーズで主演を務めるジェラルド・バトラー。彼の渋くて怖い演技をはじめ、最後まで気の抜けない展開が見どころの作品となっていました!

ポイント
・生死をかけた「喧嘩はよそでやってくれ」映画
・笑える要素もある軽快なノリのバトル・ロイヤル
・トビー・ハス演じる”へらへら系サイコパス”が面白い

それでは『炎のデス・ポリス』をネタバレなしでレビューします。

『炎のデス・ポリス』あらすじ【ネタバレなし】

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留置所で出くわした殺し屋とその標的…

アメリカ・ネバダ州。砂漠地帯にポツンとあるガンクリーク警察署では、今日もだらだらと警官たちがデスク業務を行っている。

パトロール中の新米刑事ヴァレリー・ヤング(アレクシス・ラウダー)は暴力事件の現場に駆け付けると、突如一人の男に殴られる。現行犯逮捕となった男テディ・マレット(フランク・グリロ)は詐欺師であり、さらにマフィアから命を狙われていることを恐れ、自ら留置所に入るためにヴァレリーを殴ったのだ。

それから少しして、今度は別の警官が、飲酒運転をしていた男をガンクリーク警察署に連行してくる。身元不明の男はテディの正面にある牢屋に入れられるが、その男ボブ・ヴィディック(ジェラルド・バトラー)こそ、テディの命を狙う殺し屋だった。ボブは泥酔したふりをして、わざとテディのいる留置所に入ってきたのだ。

新たに登場したサイコパスのせいで事態はカオスに!

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牢屋を挟んでいるので強気な態度をとるテディだが、ボブの策略と芝居によって、いとも簡単に命を狙われることに。しかし仕事熱心で機転の利くヴァレリーによって、ボブのテディ抹殺計画は未遂に終わる。

しばらくすると、警察署に風船業者を装った謎の男がやってくる。男はジョークを言いつつ、次々と現れた警官たちを殺していく。その男アンソニー・ラムはボブと同じくマフィアが仕向けた殺し屋だった。しかしプロ意識の高いボブと違い、まるで快楽のままに殺しを続けるアンソニーによって、ガンクリーク警察署の警官はほぼ全滅。ヴァレリーも命からがら留置所に逃げ込むが、致命傷を負ってしまう。

さらにボブとアンソニーは同業者でありながら敵対しており、テディとは別件の問題まで勃発?詐欺師と殺し屋たちのいざこざに巻き込まれてしまった、ヴァレリーの運命やいかに!?

『炎のデス・ポリス』感想

生死をかけた「喧嘩はよそでやってくれ」映画

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『炎のデス・ポリス』は殺し屋とサイコパスと詐欺師のバトル・ロイヤルであり、そんな悪人を見過ごせないあまり、裏社会のもめ事に巻き込まれる新米警官の活躍も見どころの作品。まさに「喧嘩はよそでやってくれ」という展開は、終始気が抜けない裏切り・殺し・策略の連続です。

監督を務めるのは『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』(10)をはじめ、リーアム・ニーソン主演『THE GREY 凍える太陽』(12)や、ブルース・ウィリス主演『デス・ウィッシュ』の脚本を手がけたジョー・カーナハン。アクション映画が多い中で、今回は限定された空間とキャラクターを活かした演出が印象的です。

主人公の新米警官・ヴァレリーを演じるのは、96年生まれの若手俳優アレクシス・ラウダ―。『ブラックパンサー』(18)、『トゥモロー・ウォー』(21)に出演しており、『炎のデス・ポリス』では、どの警官よりも有能でカッコいい姿を演じています!

そしてプロの殺し屋ボブを演じるのは『エンド・オブ・ホワイトハウス』シリーズで主人公マイク・バニングを演じるジェラルド・バトラー。正義感溢れる役を演じることの多いジェラルド・バトラーが、ヒール役を演じる様子は必見です。

他にも、詐欺師テディを演じるのはジョー・カーナハン監督作に多く出演しているフランク・グリロ。ヘラヘラしながら警官を殺しまくるサイコパス、アンソニーを『ハロウィン』(18)、『ストレイ・ドッグ』(18)に出演するトビー・ハスが熱演しています。

笑える要素もある軽快なバトル・ロイヤル

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自分以外は敵で、しかも詐欺師に殺し屋にサイコパスというラインナップ…。普通に考えたらいろいろ諦めたくなるような地獄のシチュエーションですが、本作は意外にも笑える部分や軽快なノリが楽しい作品となっています。シリアスな展開とのバランスもちょうどいいです。

部隊となるガンクリーク警察署はド田舎過ぎて大きな事件がないのか、警官たちはだらだらとデスク業務をしており、上司は声と体だけ大きくてあまり要領が良くない様子。正直、新米警官のヴァレリーだけで上司3人分の働きをしています。

そんなダメ上司たちに囲まれているからか、殺し屋ボブや詐欺師テディとも対等に会話をし、皮肉たっぷりな応酬をするしっかりした姿も。窮地に追い込まれても、冷静沈着に闘う姿はカッコいいの一言に尽きます。

個人的には、同じ殺し屋であるボブとアンソニーが繰り広げる「お前が言うな選手権」もシュールでおすすめ。ボブはアンソニーを「プロ意識もないサイコパスだ」とディスりますが、ボブは殺す相手の腕を切り落とし、その腕で相手を殴り殺すという、文字にするのも怖いことをやっています。そういう殺し屋です。

トビー・ハス演じる”へらへら系サイコパス”が面白い

昨今の映画やアニメなどのサイコパスって、カリスマ性があったり、ビジュアルが整っていたりしませんか?現実世界でもテッド・バンディなどをはじめ、ファンがつくような魅力を持つシリアルキラーも存在しました。

しかし『炎のデス・ポリス』の良いところは、サイコパスと言われるアンソニーのキャラが知性も品性もない、ずっとヘラヘラしたキャラという点です。

風船業者に変装(このチョイスがすでにふざけている気もする)して、警官(遺体)に説教をたれ、歌いながらマシンガンをぶっ放すという、なんともまあカリスマ性とは一番遠い位置にいるおっさんです。本品が軽快なノリになっているのは大半がこいつのせいです。

さらに、アンソニーと同じ殺し屋であるボブのプロ意識が高いことで、ほかの悪人を差し置いてアンソニーだけ極悪人になっています。真人間がヴァレリーだけで、現場の基準が善悪よりも利害のみに徹底されているため、こちらの価値基準も知らない間にバグっていました。

『炎のデス・ポリス』あらすじ・感想まとめ

要点まとめ
・善悪の基準がバグるワンシチュエーション映画!
・シリアスと軽快なノリのバランスがちょうどよいバトル・ロイヤル
・昨今のサイコパスキャラの風潮をぶっ壊すトビー・ハス

以上、ここまで『炎のデス・ポリス』をレビューしてきました。

ちなみに本作では「残業」というワードが何度も出てきます。「みんな定時で上がっていれば、こんなヒドイ目には合わなかったのかなあ…」なんてことを考えながら観ていました。

ヤマダマイ

最近残業が多い方は不思議なシンパシーを覚えるかもしれません…。
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