『名探偵コナン 紺青の拳』あらすじ・ネタバレ感想!コナンとキッドがタッグ!ワクワク感が半端じゃない

出典:『名探偵コナン 紺青の拳』公式ページ

名探偵コナンの劇場版第23作目。

平成最後のコナン劇場版は、2015年の『名探偵コナン 業火の向日葵』以来4作目となる永岡智佳さんの監督作品。

コナンと並んで怪盗キッドと京極真にもスポットが当たる、好敵手同士のやり取りが見どころです。

ポイント
  • キッドの相棒として謎を解いていくコナン、2人のバディ感にワクワク。
  • シンガポールの風景が旅行をしているような感覚にさせてくれる。
  • 京極真と鈴木園子の恋愛発展にも注目。

劇場版ならではの、現実ではありえないド派手な爆発やアクションシーンも健在で、最初から最後までスリルが続きます!

それではさっそく劇場版『名探偵コナン 紺青の拳』をレビューしたいと思います。

『名探偵コナン 紺青の拳』作品情報

作品名 名探偵コナン 紺青の拳
公開日 2019年4月12日
上映時間 109分
監督 永岡智佳
脚本 大倉崇裕
原作 青山剛昌
出演者(声優) 高山みなみ
山崎和佳奈
小山力也
山口勝平
松井菜桜子
檜山修之
林原めぐみ
緒方賢一
岩居由希子
高木渉
大谷育江
山崎育三郎
河北麻友子
音楽 大野克夫
主題歌 登坂広臣(三代目 J SOUL BROTHERS)「BLUE SAPPHIRE」

『名探偵コナン 紺青の拳』あらすじ


19世紀末、シンガポール近海に海賊船と一緒に沈んだとされるブルーサファイア“紺青の拳”。

その宝石をある富豪が回収しようとしている中、マリーナベイ・サンズで殺人事件が発生し、現場で怪盗キッドによる血塗られた予告状が見つかる。

江戸川コナンは、キッドの策略によって、シンガポールへ行かざるを得ない状況に追い込まれてしまう。
出典:シネマトゥデイ

『名探偵コナン 紺青の拳』みどころ

『名探偵コナン 紺青の拳』みどころ

原作、アニメ、映画共に人気の高い「名探偵コナン」の劇場版アニメ第23弾。

シンガポールを舞台に、世界最大のブルーサファイアをめぐり、江戸川コナン、怪盗キッド、“蹴撃の貴公子”の異名を持つ空手部主将の京極真による激しいバトルが展開する。

監督は『名探偵コナン 業火の向日葵(ごうかのひまわり)』などに携ってきた永岡智佳。

ボイスキャストには、高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、山口勝平らおなじみの声優が名を連ねる。
出典:シネマトゥデイ

『名探偵コナン 紺青の拳』を視聴できる動画配信サービス

『名探偵コナン 紺青の拳』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。

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注意点
  • 動画の配信情報は2019年4月16日時点のモノです。
  • 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。

ご覧のとおり、2019年4月16日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。

動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。

【ネタバレ】『名探偵コナン 紺青の拳』感想レビュー

物語冒頭からコナンとキッドのバディが誕生!

物語はシンガポールで殺人事件が発生し、そこにキッドのマークが記されたカードが残っていたところから始まります。

一方日本では鈴木園子の恋人・京極真がシンガポールで開催される空手のトーナメントに出場するという話から、蘭と小五郎が園子と一緒に見に行くという話が持ち上がっています。

当然コナンも行きたい気持ちはありつつも、パスポートは新一の物だからそのままでは出国できないため、灰原にAPTX4869の解毒剤を頼みますが拒否されてしまいます。

諦めて博士の家から一人で帰っている最中、後をつける人物の存在に気付き、曲がり角で待ち受けているとそこに現れたのは蘭…ですが実はこれはキッドの変装で、コナンはそのままキッドに拉致されてしまいます。

その後、目が覚めたコナンの目に入ったのはマーライオン。

コナンはキッドの道具であるX線を通さずに長時間中に人を入れておくことができる細工がされたスーツケースに入れられ、シンガポールに連れて来られていたのでした。

京極が参戦する空手トーナメントの優勝ベルトには世界最大級の宝石と呼ばれているブルーサファイア、別名「紺青の拳(フィスト)」が埋め込まれていて、キッドは当然これを盗むためにシンガポールに来ていたのでした。

しかし、コナンを連れてきた理由は…というのが中盤で明らかになります。

この時点では、コナンは周りにキッドの正体をバラそうとするのですが、自分の正体がバレれば拘束され、そうなると当然隠れて入国させたコナンも日本に帰れなくなると脅してきます。

コナンは仕方なくキッドの思惑通りに動くしかなくなり、ここでコナン&キッドのバディが誕生するのです。

冒頭で起きた殺人事件に渦巻く様々な思惑

キッドのカードが残されていた殺人現場。

ここで殺されていたのは弁護士のシェリリン・タン。

彼女が殺される直前まで経営コンサルタントのレオン・ローと話しているシーンが描かれていて何らかの交渉が決裂していることから、彼が物語のキーパーソンであることは分かります。

そしてさらに背中にナイフが刺さったシェリリンが倒れたのを大勢の人間が目撃したのと同時に、地下駐車場にあった彼女の車が爆破され、マーライオンから吐き出されている水が血のように赤く染まり、これがただの殺人事件ではないことを予兆します。

ちなみにレオンは警備会社も経営しており、紺青の拳の警備も任されていたのでした。

疑いをかけられたキッドが取った行動の真意

状況証拠から、殺人の疑いをかけられたキッド。

しかし、現場にカードが残されていたことを聞いても、コナンは彼が殺人を犯すような人間でないことを知っています。

そのことをキッドも見抜いていたからこそ、コナンを日本からシンガポールに連れてきたのでしょう。

自分ひとりでは事件を解決まで導くことができないと悟ったキッドが、その役を任せる人間としてコナンを連れてきたのでした。

コナンとしてもキッドに捕まられると困るため、キッドが本来の目的である紺青の拳を奪おうとしてレオンに先を読まれて窮地に追い込まれた際も、彼を逃がす手助けをします。

そして、その場でキッドを追い込んだのはレオンだけではありませんでした。

レオンにその腕を見込まれ、現場の建物内でトレーニングをしていた京極真もいたのです。

ここで、キッドと京極の対決の火ぶたが切って落とされます。京極真は以前にも園子の祖父・次郎吉が相談役を務める鈴木財閥が所有する宝石を守るためにキッドと対決しています。その時の再戦が本作の主軸の一つとなっています。

京極の攻撃に追い込まれていたキッドを助けたのが、離れた場所からサッカーボールを蹴り入れたコナンでした。

京極たちがサッカーボールに気を取られている隙にキッドは逃げ、コナンを連れてさらに遠くへ飛んでいきます。

行きついた先でキッドからなぜ自分を連れてきたのか聞き、事件を解決するために協力をすることを決めたのです。

想像以上に深い闇をまとっていた事件の真相

今回起きた事件ではシェリリン以外に、レオンの秘書を務めていたレイチェルという女性も殺害されてしまいます。

この二つの殺人事件に共通して紺青の拳の所有をめぐる陰謀が絡んでいました。

思い返されるのが、紺青の拳は空手トーナメントの優勝ベルトに埋め込まれている。つまり、優勝者の手にその宝石が渡るということです。

当然、その人間こそ本作最強キャラである400戦無敗の男・京極真だと思われていました。

この京極をシンガポールに招待し、スポンサーになっていたのがシェリリンでした。

そして彼と同じように優勝候補筆頭とされていたのが、ヘッズリ・ジャマルッディンという男。

彼はシンガポール最強の空手家で、レオンのボディガードをしています。

つまり紺青の拳は、京極が勝てばシェリリンのもとへ、そしてヘッズリが勝てばレオンの手に渡るというシステムになっていたのです。

そして、そのスポンサーであったシェリリンが殺されたことにより、京極はトーナメントへの出場を白紙にされてしまいました。(それを知った園子がすぐに次郎吉に連絡し、鈴木財閥がスポンサーになったことで予定通り出場できることになりました。恐るべし園子…)

このことからも分かるように、シェリリンを殺したのはレオンでした。

では2人目の犠牲者になったレイチェルはなぜ殺されたのか。

実は、彼女はレオンがしたことを小五郎に教えようと接触していました。

それをレオンが知って殺したのです。

事件解決シーンもキッドが一緒!

いつもなら小五郎を眠らせて陰で謎を解いていったり、劇場版なら服部平次と一緒に謎を解いていくことが多いコナンですが、今回は犯人を追い詰める場面だけではなく、真相にたどり着くまでの情報整理までキッドと一緒に行っていきます。

ファンならこれだけでもテンションが上がること間違いなし!

探偵ではないにしても、頭のキレ具合はコナンや平次並みなので、キッドが一緒に謎を解いていくシーンは頼もしく、劇場版ならではの感覚と言えるでしょう。

京極真と鈴木園子の恋にも進展が!

これまでラブラブな状態をキープしていた京極と園子。

今回もスポンサーがいなくなった京極を速攻で助けてその関係を保っていますが、その関係に少し変化が生じます。

ライバルのスポンサーを務めているレオンから、京極は自分の拳が不完全であると忠告を受けます。

強さを求める理由が不明瞭である部分を指摘され、そのままでいれば愛する者を傷つけてしまうとまで言われてしまいます。

この一言は的中してしまうことになります。

園子とレストランで食事をしていた時に、園子が男たちに襲われるのです。

当然京極は園子を守るために戦うのですが、その最中に通りがかったパトカーを追いかけて京極のもとから離れます。

ようやくパトカーを見つけたのですが、レストランで園子を襲った男たちの仲間がパトカーを奪っていて、園子は轢かれてしまうのです。

命に別状はなかったものの、レオンに言われたことを思い出して京極は思いつめることに。

自分がこのままトーナメントに出場したら園子をまた危険な目に遭わせてしまうかもしれないと考え、辞退してしまいます。

実はこの一連の出来事は全てレオンが仕掛けたこと。

京極が辞退したことでヘッズリが優勝し、策略通りレオンが紺青の拳を手にすることになるのでした。

もちろん結果的にはコナンとキッドによって全てが明るみに出るのですが…。

京極がトーナメントを辞退したことを聞いた園子は、自分の気持ちを無視して行動した京極に対して激怒。

さらに、京極がいつも左眉に付けているばんそうこうをなぜ剥がさないのか聞いても、うやむやな返答しかされないことで京極を突き放してしまいます。

黒幕はレオンではなかった!?

殺人を犯し、さらに紺青の拳を手に入れることに成功したレオンですが、実はレオンも気付かないうちに利用されている人物の一人でした。

レオンの計画の裏で暗躍していたのは、事件解決のため小五郎たちに協力を要請してきた予備警察のリシ・ラマナサンでした。

実は、紺青の拳を最初に発見したのがリシの父親。

しかし彼の手に渡らないように、レオンが事故に見せかけて殺していたのです。

彼としては何としても父親殺しの真相を明るみに出したい。そのため元警察のレオンに弟子入りすることで近づいたのでした。

実はシェリリンが殺された現場にキッドのカードを残したのもリシ。こうすることでキッドは必ずやってくる。

それだけでなく、キッドを捕まえるために探偵もやってくるということまで予測していたのです。

見事にその予測通りキッドとコナンがやってきて、事件を解決まで導いたのでした。

さらに、リシの目論見はそれだけではありません。

もともとレオンと手を組んでいた海賊に対し、さらなる儲け話として鈴木財閥の令嬢である園子を人質に身代金を要求することを提案して、レオンを裏切らせていたのでした。

これによって本来レオンの目的だった、海賊がのっとったタンカーをシンガポールの町に突っ込ませて一度壊滅状態にし、自分の理想の町を再構築させる作戦を破綻させたのでした。

最終決戦はシンガポールの名所

リシが買収していた海賊たちの乗ったタンカーは、シンガポールのシンボルであるマリーナ・ベイ・サンズに突っ込み、その地は大パニックになり、その中でコナン&キッドvsレオンvsリシの対決が始まります。

この時点では、京極は園子を守ることに専念しています。

しかしキッドはトランプ銃が残り一発になった時、京極の手についていたミサンガを切るためにその一発を放ちます。

これは京極がレオンに「これが切れるまで拳をふるってはならない。もしふるったら…」と呪縛のように付けられたものでした。

コナンとキッドの「最終兵器」として、こうして悩みを吹っ切った京極の拳が大炸裂。周囲にいた敵を圧倒します。

キッドもグライダーを使って他の敵を倒していきます。

事態が収束した現場で、園子は京極の隙をついてばんそうこうを剥がしてしまいます。

その裏側には、京極と園子の2ショットプリクラが願掛けとして貼ってあったのでした。

これによって、険悪になっていた京極と園子の関係も以前にも増してラブラブになったのでした。

キッドの変装も蘭には通用しない!?

事件も解決して、蘭たちは日本に帰国します。

空港について新一と腕を組んで歩く蘭。

その腕をずっと力強く離さない様子から、園子たちと同じように新一と蘭もラブラブに…と思いきや、そこに現れたのはキッドを追う中森警部と大勢の警察官!

そう、蘭は最初からシンガポールで一緒にいた新一が、キッドの変装だったことに気付いていたのです。

そのきっかけとなったのが蘭の父親である小五郎の呼び方。

シンガポールで新一に扮したキッドは、ずっと「おっちゃん」と呼んでいます。

しかし、蘭の前で新一は小五郎のことをそう呼んだことは一度もなかったのです。

キッドはコナンになってからの新一の言動しか見ていません。

蘭の前以外では、おっちゃんと呼んでいたのでそれを真似していたのでした。

キッドのスーツケースの中で、そのやり取りを聞いていたコナン=新一も、そういえばそうだったと気付いていなかった様子。

普段は颯爽とお宝を奪うかっこいいキッドですが、コナンだけではなく、蘭にもその変装を見抜かれてしまうという詰めの甘さが笑える結末となりました。

もはや劇場版恒例!次作の主人公は…

コナンの劇場版は、毎回エンドロール後に翌年の特報が流れます。今作ももちろんその情報は健在。

この特報時点では、いつもはっきりとメインキャラが描かれるわけではありません。

だいたい一言のセリフだけが放たれて終わります。

気になる今回の特報では、男性の声で「届け、遥か彼方へ…!」という台詞が放たれます。

私が見ていた劇場では、この台詞だけでいたるところから観客の吐息が漏れていました。

それもそのはず、ファンの中でも随一の人気を誇るキャラ、赤井秀一の声だったのです!

前作『名探偵コナン ゼロの執行人』でメインキャラとして登場した、安室透のライバルとして対をなすような関係なので、来年の作品も大ヒットは確約されたようなものかもしれません!

『名探偵コナン 紺青の拳』まとめ

以上、ここまで『名探偵コナン 紺青の拳』について感想を述べさせていただきました。

要点まとめ
  • コナンとキッドが協力して事件を解決していくやり取りがぞくぞくする!
  • 海外を舞台に巻き起こるド派手な爆発やアクションの迫力が凄い
  • 原作では描かれていない、京極のばんそうこうの秘密など新たな進展もしっかりある