『小さいおうち』あらすじ・ネタバレ感想!禁断の恋愛は2つある、秘めた恋心にあなたは気づけますか?

出典:MoviesFan

昭和の時代、激動の時代の中で「赤い屋根の小さいおうち」でひそかに起きた恋愛事件。

昭和11年から終戦を生きた女性の慎ましくも大胆な生き様を描いた作品。

60年の時を超え、小さいおうちに奉公していた娘の書いたノートが語る切なくも愛おしい真実の物語に魅了されます。

ポイント
  • 松たか子が妖艶、所作の綺麗さは見習いたい、昭和の女性の美しさに感動。
  • 物語の展開が面白い、戦争の時代の物語とは思えない色っぽいストーリーに魅入ってしまう。
  • 男女の愛だけではない…もっと深い愛。いろんな「禁断の愛」が展開していく様子にハラハラ・ドキドキで目が離せない。
  • 山田洋次監督の演出が素敵。よどみなく流れる話の展開に釘づけ…あっという間に時間が過ぎていく。

それではさっそく『小さいおうち』をネタバレありでレビューしたいと思います。

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『小さいおうち』作品情報

映画『小さいおうち』

(C)2014「小さいおうち」製作委員会

作品名 小さいおうち
公開日 2014年1月25日
上映時間 137分
監督 山田洋次
脚本 平松恵美子
山田洋次
原作 中島京子
出演者 松たか子
黒木華
片岡孝太郎
吉岡秀隆
妻夫木聡
橋爪功
室井滋
ラサール石井
木村文乃
音楽 久石譲

【ネタバレ】『小さいおうち』あらすじと感想


穏やかな題名からは想像できない…中身は、禁忌の恋愛を描いたサスペンスドラマ!

小さいおうち』という可愛い名前の作品名からは分からない、内容は禁断の恋を描いた映画です!

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すっかり油断して観ていたら、いきなりグイッと腕を掴まれ、この話の中に連れていかれてしまいます。

昭和の堅い時代に、東京の山手にある「赤い瓦屋根の小さなおうち」で秘かに燃えあがる愛憎劇。

恋の矢印が交差する様子に、ハラハラして、ドキドキして…切なくさせられちゃいます。

原作・中島京子の小説は、直木賞に輝いた作品というのも納得な物語の面白さ。

時代物と侮るなかれ、前のめりで見入ってしまうこと必至の映画です!

小さなおうちは、憧れの「東京」そのもの!

布宮タキ(倍賞千恵子)が、大甥の健史(妻夫木聡)から勧められ、60年前の出来事を回顧録としてノートに書きだすところからストーリーがはじまります。

映画『小さいおうち』

(C)2014「小さいおうち」製作委員会

60年前、昭和10年の春、山形県米沢の遠く雪深き田舎から彼女は東京へ奉公に出てきます。

そして東京の中流家庭・平井家に女中として働くことに。

そのおうちは、東京・大森の山手にある昭和モダンの建てられたばかりの「小さなおうち」でした。

平井家の奥様・時子(松たか子)は、美しく誰からも好かれる素敵な女性。

タキ(黒木華)は時子のことを一瞬で大好きになります。

映画『小さいおうち』

(C)2014「小さいおうち」製作委員会

時子を母のように、姉のように慕うタキは、平井家のために一生懸命働いていくのです。

タキの「東京」への憧れは、平井家に来たことにより現実となります。

新築の小さいおうちの中は、モダンな当時の最先端のものばかり…田舎から出てきた若いタキには刺激的な生活です。

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現代に生きる私たちが見ても心躍る室内の設え。インテリアや雑貨に至るまで、細部にわたり見ているだけでワクワクします。アナログな時代の良さを感じることができますよ。

時子の出で立ちも「東京」そのもの。

家族から離れて暮らすタキにとって、親身になってくれる時子が次第に大切な存在になっていくのが伝わってきます。

女中さんという職業のイメージがガラリと変わった

この映画『小さいおうち』で、ベルリン国際映画祭にて黒木華さんが銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞しています。

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昭和の時代に女中として働くタキ役は黒木華さんにピッタリ。

懸命に尽くす姿が健気で応援したくなるのは黒木さんの演技が素晴らしいからでもあります。

こんなに割烹着の似合う女優さん、なかなかいないですよね。

18歳でタキは東京へ出てきて「女中」をしたことが分かると、健史はこう言います。

健史「おばあちゃん、女中奉公したのか…苦労したんだね」

タキ「昭和の初め頃はね、東京のサラリーマンの家庭では女中さんがいるのは当たり前だったよ。私が若い頃は、女中はまともな職業だったし、嫁入り前の花嫁修業でもあった。奴隷みたいに思われたらかなわないよ」

女中さんという職業へのイメージが変わりました。

よく考えてみると確かに近年も、家事代行のプロフェッショナル達が大活躍してTV等でも特集を組まれたりしていますよね。

このやりとりで若くして奉公に出た「タキに対する、可愛そう…」という感情が無くなりました!

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これがとても重要なのです!なぜなら奉公先で苦労するといった『おしん』的な物語ではないからです。

ここから先、ストーリーは急展開「秘密の恋愛事件」の方へと向かっていきます。

平井家の旦那さまはおもちゃ会社の常務。平井家を脅かす運命の人は新入社員・板倉(吉岡秀隆)!

いよいよ運命の人、板倉正治(吉岡秀隆)が登場します。

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板倉は、芸大卒のインテリ青年で聡明で細面のカッコイイ男性です。

板倉家に正月の挨拶をしに来た日、時子もタキも板倉の素敵さに浮き足立ちます。

そこいらにいる戦争と仕事の話ばかりする男性陣とは違うタイプ、音楽や映画に造詣が深い板倉は本当に魅力的です。

映画『小さいおうち』

(C)2014「小さいおうち」製作委員会

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いつの時代も、芸大卒の男性の持つ独特な雰囲気に女性は弱いんですよね。

要所で、昭和と今の変わらない所の発見があります。昭和を生きる人たちがとても近くに感じられます。

インテリなのに青森県弘前出身という素敵なギャップを持つ板倉、人柄が最強で「優しい」のです。

観ていて癒され、惚れてしまうのも分かるのです。

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板倉の出現は波乱の幕開け。

板倉は嵐と共にやってきて、平井家に嵐を巻き起こします…嵐の日、胸キュンの出来事が起きますよ。

思いがけないシーンに「えっ!」と衝撃を受け、胸がざわざわするんです。

小さなおうちの中で起こるハプニングに心が鷲づかみされてしまいます。

心が大揺れの忍ぶ恋から目が離せない、一喜一憂してしまい酸欠気味になる

板倉とある女性の「禁断の恋」がはじまります。

止まれない・止まらない感情がビシビシと画面から伝わってきて、切なくなります。

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一挙手一投足、目が離せず…こちら側の感情をあざ笑うかのように、休ませてくれません。
映画『小さいおうち』

(C)2014「小さいおうち」製作委員会

忍ぶ恋の当事者たちが隠れてふれあったところ、それを目撃してしまう人がいたり…お出かけと帰りのときの服装の違いに気づいてしまったり。

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毎回、頭の中でサスペンスの音楽が流れます。

昭和の15年戦争とも呼ばれる長い混乱の時代に、こんな「男女の艶めかしい」現実があったらと想像すると、より興味が湧いてきます。

続きを先回りして観たくなるような気持ちになるのです!

急に襲い掛かる現実…板倉正治(吉岡秀隆)に召集令状がきてしまう

日本の戦況は悪しくなるばかり、ついに板倉のもとに赤紙がきてしまいます。

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秘密の恋愛に突然終止符がうたれます。

最後に一目会いたいと願う女性は、板倉に届けて欲しいと手紙を人に託します…しかし、手紙に記した時間に彼は現れず。

儚き恋は終わり、板倉は出兵してしまいました。

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この待ち合わせには、60年後に明らかとなる真実があるのです!

なぜ、板倉は現れなかったのか…そのことの顛末を知ったとき、いじらしくとても切なくなります。

大伯母・タキの抱えていた大きな秘密を健史がひも解いていくのです。

映画『小さいおうち』

(C)2014「小さいおうち」製作委員会

板倉「もし、僕が死ぬとしたら、タキちゃんと奥さんを守るためだからね」

出兵の報告に平井家に挨拶に来た板倉は最後、タキにそう告げて戦地へ行きました。

最後にすべて理解した後も尾を引くんです。

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果たして正解はどれだったのか…結末を知ってもいまだに考えさせられます。

タキ(黒木華)が本当に愛していたのはだれか?

映画『小さいおうち』

(C)2014「小さいおうち」製作委員会

昭和には、許されなかったであろう愛です。

一生独身を貫いた布宮タキは、本当は誰を愛していたのか…。

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映画の中にヒントが散りばめられています。

縁談を極端に嫌がり「一生、奥様とぼっちゃまのお世話をしてここで暮らしたい」と言い、御用聞きのおじさんとのやりとりで垣間見えた行動…。

タキ「長く生きすぎてしまったのよ」

そう言って机に伏して泣いている姿は、生きてきた中で葛藤をしてきた辛さを思わせます。

映画『小さいおうち』

(C)2014「小さいおうち」製作委員会

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1人の女性を中心に禁断の愛はふたつ…この映画に描かれています。

何度観ても飽きないボリューム、内容の濃さが素敵な映画でした。

『小さいおうち』まとめ

以上、ここまで『小さいおうち』を紹介させていただきました。

要点まとめ
  • 1930年代から1940年代前半、次第に日本の戦況が悪化してくる中で、東京の中流家庭がどのように生活していたかをリアルに伺い知ることができる。
  • 女性から見た男性に対する本音、男性から見た女性に対する本音、どちらも分かりやすく描かれ、人間関係の矢印が分かりやすい。さすが「人間」をあぶりだす名匠・山田洋次監督作品だと感じた。
  • 禁断の恋愛は2方向!さらに秘めた恋心にあなたは気づくでしょうか。
  • 平井時子が迎えた死の最後の状況が印象的。聞き逃しそうなセリフで一言、サラッと伝えてしまう、山田監督のこちらに考えさせる演出が凄い。
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