「週刊少年ジャンプ」にて連載された藤本タツキの同名作品をアニメ化した『チェンソーマン』。
デンジとバディを組んだ”血の魔人”・パワーは、かつて飼っていた猫のニャーコを悪魔から取り返す交換条件として、胸を揉んでいいと言います。
夢が叶いそうな状況を目の前に、俄然気合が入るデンジでしたが……。
早速、第3話「ニャーコの行方」をレビューしていきたいと思います。
目次
アニメ『チェンソーマン』前回第2話のあらすじと振り返り
マキマとともに東京へやって来たデンジは、公安のデビルハンター本部に連れてこられます。
そこでデンジの先輩にあたる早川アキを紹介され、彼と見回りをすることに。
東京までの道中、マキマに好意を持ったデンジは、彼女と一緒にいることができず不平不満を零します。
すると、アキは路地裏で突然デンジを殴りつけました。
そして、マキマ目当てでデビルハンターになったことを言い当てると、「仕事を辞めろ」と告げます。
彼らの思いとは裏腹に、デンジをアキの部隊に配属すると告げるマキマ。
アキの部隊はさまざまな人物が集まる実験的な部隊で、その中でもデンジは特別扱いでした。
しかし、人間でありながら悪魔になれるデンジが危険視されるのは当たり前なので、「辞職」や「違反行為」があった場合、悪魔として処分されるといいます。
そのため、監視も兼ねてアキのもとで暮らすことになったデンジは、帰宅する途中に「マキマさんって悪い人なのか?」とアキに尋ねました。
「いい人に決まってる」と答えたアキにとって、マキマは「命の恩人」だったのです。
後日、”魔人”が出現したという現場へ向かうことになったデンジとアキ。
アキは「悪魔の力を使って」仕留めるようデンジに託しました。
しかし、デンジはチェンソーで殺された相手は痛そうだと言って、悪魔の力を使わずに魔人の首をはねます。
憤るアキに「悪魔と友達になりたいのか?」と問われたデンジは、友達になれる悪魔がいるならなりたいと答えます。
やがて、マキマはデンジのバディとなる魔人・パワーを連れてきます。
魔人の中でも知性が高いという理由で、パワーもアキの部隊に配属されることが決まっていました。
実験的な部隊――”公安対魔特異4課”は、結果が出なければ上層部に解体させられてしまいます。
解体されると殺されてしまうデンジとパワーは結果を残さなければならず、二人は見回りに出掛け、悪魔を探していました。
パワーは「血のにおいじゃ」と興奮した様子で駆け出すと、自身の血で巨大なハンマーを作り出し、「ナマコの悪魔」を一瞬で討伐。
「ワシの手柄じゃ!」と楽しそうに笑い声を上げるのでした。
【ネタバレあり】アニメ『チェンソーマン』第3話あらすじ・感想
パワーの嘘
”血の魔人”であるパワーとバディを組むことになったデンジ。
見回りの最中、「ナマコの悪魔」を討伐したパワーは、マキマに咎められます。
何故なら、民間が先に手を付けた悪魔に手をかけるのは重大な規約違反だからです。
マキマに説教されたパワーはデンジにやれと言われたと嘘をつき、責任を押し付けようとします。
一方のデンジも嘘をつくなと言い返し、互いに互いのせいにしようとしていました。
言い合う二人を黙らせたマキマは、二人の活躍を見たいのだと圧をかけます。
urara
再びデンジと二人きりになったところで、パワーは自身が公安に身を置くことになった経緯を明かします。
悪魔は本能的に人間を嫌いますが、パワーは悪魔も嫌いだそうです。
それは、かつて飼っていた猫のニャーコを悪魔に奪われたからでした。
ニャーコを取り返しに行く前にマキマに捕まってしまったパワーは、ニャーコを助けるために公安に入ります。
そして、パワーはニャーコを助ける交換条件として、自分の胸を揉んでもいいとデンジに提案しました。
デンジは途端にやる気を出し、パワーとともにニャーコを攫った悪魔のもとへ向かいます。
その道中、デンジはポチタを失ったことを話し、今は自分の心に生きているのだと言いました。
すると、パワーは「死んだ命は無」のため、それは浅ましい考えだと言い切ります。
デンジはパワーと仲良くなれそうもないことを再認識しながら、胸を揉むという目的のために我慢するのでした。
マキマの思惑
「米国の件でソ連はタカ派の声が大きくなっている」「悪魔を軍事利用しているという噂も」
幹部の人間たちにそう聞かされたマキマは、さらに「願わくば日本の敵は悪魔だけでありたいものだな」と言われます。
そして、マキマの「部隊の犬は育っているか」と続けて問われました。
マキマは「期待に応えられそうなのが一匹、面白いのが一匹」と答えます。
会合の後、マキマはアキの運転する車に乗っていました。
アキは「デンジは不快なだけで面白くない」と言い、何故そんなに期待するのかと尋ねます。
するとマキマは、すべての悪魔は名前を持って生まれてくることを前提に、その名前が恐れられているものほど悪魔自身の力が増すのだと話し始めました。
例えば、「コーヒーの悪魔」がいたとしても、コーヒーには怖いイメージがないので恐れられるに足りません。
一方で、「車の悪魔」がいたなら、タイヤに轢かれて死ぬイメージがあるから強いかもしれないと言います。
そのうえで、デンジは「チェンソーの悪魔」になれるからだと理由付けるマキマに、アキは不満そうでした。
urara
ニャーコの行方
パワーに連れられ、ニャーコを攫った悪魔がいる家へとやって来たデンジ。
パワーは自分が出ていくとニャーコを盾にされかねないので、デンジに単独で乗り込んでもらうと言っていたはずが、何故か家の目の前まで一緒に来ます。
堂々としているパワーに疑問を投げかけると、「そういう設定じゃったの」と意味深なことを言い始めました。
デンジは不審に思い、咄嗟に持っていた斧を構えます。
ところが、パワーも同時に血のハンマーを振りかざしており、先に攻撃されてしまいました。
瀕死状態のデンジを引きずり、家の中に入っていくパワー。
パワーはニャーコを奪った”コウモリの悪魔”と、ニャーコを返してもらう代わりに人間を差し出すという取り引きをしていたのです。
コウモリの悪魔は怪我を負っていましたが、デンジの血を飲んで復活。
その様子を見たパワーは、デンジに「やはり人間は愚かじゃ」と言い放ちます。
しかし、約束通りニャーコを返してもらおうとしたパワーの目の前で、コウモリの悪魔はニャーコを飲み込んでしまいました。
パワーは痩せ細ったニャーコを拾った時のことを思い出します。
どうせならもっと太らせてから食べようと考え、ニャーコに食事を与えているうちに情が湧いてしまったのです。
そんな大切なニャーコを丸飲みにされたパワーは、デンジが言っていたポチタへの気持ちに共感します。
「うぬの気持ちがわかったぞ。 ひどい気分じゃな」
そうして、そのままパワー自身も飲み込まれてしまいました。
urara
デンジvsコウモリの悪魔
デンジやパワーの血がまずかったので、口直しのために別の人間を食べようと街へ飛び立つコウモリの悪魔。
ところが、足元に違和感を覚えて見てみると、デンジがそこにしがみついていました。
瀕死だったデンジはコウモリの悪魔の血を飲むことで回復し、チェンソーマンの姿に変身します。
urara
魔人のような姿をしているのに人間を逃がしてやるデンジに、コウモリの悪魔は驚き、憤ります。
さらに、一息でビルを破壊してしまうほどの空気砲を放ったのにもかかわらず、吹き飛んでいったはずのデンジはまだ立って動いていました。
「まだ一揉みもしてねぇんだよ!」
そう叫んだデンジは、コウモリの悪魔の腹を引き裂いてパワーを救出し、胸を揉ませてもらうことだけを考えていました。
そして、コウモリの悪魔に突撃し、その巨体をぶった切るのでした。
アニメ『チェンソーマン』第3話まとめ
いかがだったでしょうか。
パワーの嘘やマキマの思惑が交錯した第3話。
デンジやアキは振り回されるポジション……といったところでしょうか。
デンジとコウモリの悪魔のバトルシーンはまさに胸熱!
次回以降のそれぞれの動きが気になりますね。
そして、毎話ごとに変わるエンディングテーマ……第3話で使用されたのは、マキシマムザホルモンの「刃渡り2億センチ」でした。
激しい曲調にサイケデリックな映像が凄まじく、インパクト抜群でしたね。
次回、第4話も楽しみです。