「週刊少年ジャンプ」にて連載された藤本タツキの同名作品をアニメ化した『チェンソーマン』。
一連の襲撃によって数多くの人員を失った公安対魔特異4課。
病院のベッドで目覚めたアキは、現実を受け入れられません。
同じ頃、マキマは4課を強化するため、デンジとパワーの指導役としてとある人物を紹介します。
早速、第10話「もっとボロボロ」をレビューしていきたいと思います。
目次
アニメ『チェンソーマン』前回第9話のあらすじと振り返り
東京で特異課が壊滅していく中、マキマは京都に到着。
京都公安の黒瀬と天童に、法務省から終身刑の囚人30人ほどを借りてくるよう言い、できるだけ標高が高いところにある神社を貸し切ってほしいと頼みます。
マキマは神社に集められた囚人たちに襲撃犯たちの名前を呼ばせることで、遠隔攻撃を行いました。
名前を言わされた囚人たちと、名前を言われた襲撃犯たちが死んだ頃、ここで出来ることは終わったというマキマは東京へ戻ります。
一方、自分たち以外の仲間が殺されたのを見て、サムライソードと沢渡はマキマが生き残っていることを察知。
急いでデンジの上半身を回収し逃げ去ろうとしていたところ、ナイフを持ったコベニが現れます。
沢渡は”ヘビの悪魔”を呼び出しますが、素早く応戦しサムライソードを圧倒するコベニに驚愕。
戦闘不能に陥ったサムライソードを車に押し込み、そのまま逃走しました。
コベニはデンジの上半身を抱きながら、公安を辞めることを決意します。
その頃、東京へ帰ってきたマキマのもとを訪れたのは、4課所属のデビルハンター・円。
人員を失った特異課を統合し、マキマの指揮下に置くという上層部からの指示を伝えに来た円は、報告を終えると辞表を差し出します。
残念がるマキマでしたが、円の最後の質問には答えず突き放すのでした。
【ネタバレあり】アニメ『チェンソーマン』第10話あらすじ・感想
特異課壊滅
壊滅状態に陥った公安対魔特異課。
重傷を負ったアキの病室には、デンジとパワーがいました。
アキは目を覚ますなり、4課で他に誰が生き残っているか聞きます。
コベニと円が生存していましたが、円はすでに退職済み。
多くの仲間を失ったことを知ったアキは、現実を受け入れることができません。
マキマに呼ばれていると言ってデンジとパワーが帰っていき、病室に一人になったアキは床に置かれていた刀を引き抜きます。
そして、”呪いの悪魔”・カースに残りの寿命を尋ねました。
アキに残されたのは「2年」という短い時間。
感情の読めない表情のまま、タバコを吸おうと手を伸ばしますがライターの火がつかず、ふと姫野のことを思い出してしまいます。
彼女が亡くなったことを実感し、涙を流し始めるアキ。
忘れ物を取りに戻ってきたデンジはアキが泣いていることに気付き、病室の中に入れずにいました。
デンジは初めて友達になろうと言ってくれた姫野が死んだのに、泣けない自分に気付きます。
もしも死んだのがアキだったら、パワーだったら、そしてマキマだったら……。
たくさんの可能性を考えますが、やはり泣かないような気がします。
ポチタが死んだ時も悲しみはありましたが、涙は流れませんでした。
悪魔に心臓を捧げ、人の心まで失ってしまったのかと思い至ります。
しかし、デンジは現状に満足していたため、楽しくないことは考えないようにしようと、思考を放棄しました。
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最強のデビルハンター
続いてアキの病室にやって来たのは、京都公安の天童と黒瀬でした。
マキマに言われて4課の指導に来たと言います。
その頃、デンジとパワーもマキマに連れられて指導者のもとへ。
それは姫野とアキの師匠でもある岸辺でした。
1課所属の岸辺は「最強のデビルハンター」を自称し、デンジとパワーにいくつか質問を投げかけると、頭のイカれた二人を気に入った様子を見せます。
そして、「大好きだ」と言いながら二人の首あたりを抱きしめると、少しずつ絞め上げ始めました。
やがて身体が持ち上がるほど力を込められ、二人は首の骨を折られてしまいます。
動けなくなった二人が地面に伸びていると、岸辺は懐から輸血用の血液を取り出してそれぞれの口に流し込みました。
こうして、岸辺による指導――もとい殺し合いが始まります。
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アキはというと、サムライソードを喰わせたことによって”狐の悪魔”に愛想を尽かされたらしく、契約を解除されていました。
”呪いの悪魔”・カースから聞かされた寿命も残りわずかであるため、実質使える能力がなくなっている状態……。
このまま戦い続けるには、もっと強い悪魔との契約が必要です。
黒瀬から覚悟を問われたアキは、迷わず新たな契約を結ぶことを決めました。
超インテリ作戦
岸辺に何度も殺され、そして復活させられたデンジとパワー。
まったく攻撃を与えられないまま、その日の訓練は終わりを迎えます。
楽しくないのに頑張ることを受け入れられず、逃げ出そうかとも考える二人。
しかし、頭を使って戦おうという結論に至り、「超インテリ作戦」に挑戦します。
翌日、家まで迎えに行くと宣言した通り、部屋にやって来た岸辺。
単純なデンジとパワーはインテリ作戦という名前に引っ張られたせいかメガネを装着し、岸辺の到着を待っていました。
岸辺が玄関ドアの前に立った瞬間、パワーは室内から血の槍を投げ飛ばします。
ドアを貫通した槍を易々と避けた岸辺を次に襲うのは、上階に用意された血入りのペットボトルから繰り出される複数の血の槍でした。
岸辺はこちらも次々に殴っては避け、未だ無傷です。
そこへ隠れていたデンジが背後から奇襲をかけましたが、お見通しとでも言わんばかりに殴り返され、デンジは廊下に伸びてしまいます。
部屋の中では、血の使いすぎで貧血になったパワーが倒れていました。
岸辺は二人の奇襲作戦を褒め、「今日はここまで」と言って帰っていきます。
すると、その言葉を受けて気を抜いたデンジの頭にナイフが飛んできました。
それは今しがた背を向けて去って行ったはずの岸辺が投げたものでした。
頭にナイフが刺さったデンジに向かって、岸辺は「獣が狩人の言葉を信用するな」と言い残します。
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姫野の手紙
新たな契約を結ぶべく、悪魔が収容されている公安の地下へやって来たアキ。
そこで思い出していたのは、アキの病室を訪れた姫野の妹のことでした。
彼女は生前の姫野から送られてきた手紙を持ってやって来ると、アキが読むべきだと言います。
姫野は妹宛の手紙に、何度もアキのことを書いていました。
「どうしたらアキ君をやめさせられるかな」
デビルハンターを続けたがるアキを心配していた姫野は、せめて公安ではなく民間に行かせたいと考えていたようです。
手紙の一文は、アキの心に強く残りました。
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やがて黒瀬と天童に連れてこられたのは、”未来の悪魔”が収容された個室。
暗がりの中にぼんやりと目玉が一つ浮かび、アキのことを見つめていました。
アニメ『チェンソーマン』第10話まとめ
いかがだったでしょうか。
壊滅状態に陥った特異課を復活させるため、4課に指導者をつけたマキマ。
デンジとパワー、そしてアキ。
それぞれが新たなフェイズに入ろうとしています。
さらに、姫野の回想にのみ登場していた岸辺が本格的に参戦!
演じる津田健次郎さんの渋い声がぴったりで、SNS上には歓喜のコメントが溢れていました。
そして、毎話ごとに変わるエンディングテーマ……第10話で使用されたのは、PEOPLE1の「DOGLAND」でした。
モノクロ風のMVと勢いのある楽曲……痺れます。
次回、第11話も楽しみです。