「週刊少年ジャンプ」にて連載された藤本タツキの同名作品をアニメ化した『チェンソーマン』。
”チェンソーの悪魔”・ポチタとともにデビルハンターとして暮らす少年・デンジが、親の遺した借金を返済するため、極貧生活を送る中で裏切りに遭い、ポチタと契約して悪魔の心臓を持つ”チェンソーマン”として蘇るダークファンタジーです。
制作は『呪術廻戦』などで知られるMAPPAということで、PVの段階から「神作画の予感!」と話題になっている本作。
主人公のデンジを演じる戸谷菊之介をはじめ、メインキャラクターのほとんどを新人・若手声優が担当することも注目されており、そのフレッシュさに期待が高まります。
早速、第1話「犬とチェンソー」をレビューしていきたいと思います。
【ネタバレあり】アニメ『チェンソーマン』第1話あらすじ・感想
借金地獄
チェンソーを模した子犬のような姿の”チェンソーの悪魔”・ポチタ(CV.井澤詩織)とともに、デビルハンターとして暮らす少年・デンジ(CV.戸谷菊之介)。
亡くなった父親が背負っていた4000万近い借金を返済するため、臓器売買を行いながら極貧生活を送っています。
そんな中、悪魔1体につき30万の報酬が得られるデビルハンターとしての仕事は、デンジにとっては重要でした。
この日も悪魔を倒して雇用主であるヤクザから報酬を受け取りますが、そこから借金や利子、仲介手数料などが引かれてしまいます。
さらに、水道代や他のところにしている借金を差し引くと、手元には1800円ほどしか残りません。
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そのため、ボロボロの小屋で生活しながら、食パン1枚をポチタと分け合う日々を過ごしていました。
デンジは、”普通”は食パンにはジャムを塗って食べるのだとポチタに語り、自分たちにとっては”普通”なんて夢の話だと続けます。
そして、女を抱けずに終わるであろう己の人生を悲観し、夢が叶うなら女を抱いてから死にたいと考えるのでした。
悪魔との契約
父親の遺した借金を背負うことになってしまった幼少期のデンジ(CV.井上麻里奈)は、父親の墓の近くでポチタに出会います。
警戒している様子のポチタは多量に出血しており、死にかけていました。
デンジは自分の血を与えて”契約”することを提案し、ポチタは「ポチタを助ける代わりにデンジを助ける」という条件を受け入れます。
それからポチタを連れてヤクザのもとを訪れたデンジは、自分をデビルハンターとして雇うよう頼み、現在に至るのでした。
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空腹で眠れない夜は無意識に借金のことを考えてしまい、余計に眠れなくなるデンジ。
ポチタを胸に乗せて、”普通”の暮らしに思いを馳せながら”夢”を語っていると、突然吐血してしまいます。
デンジの母親は心臓を患っていたらしく、彼も遺伝的に心臓が悪いようでした。
その時、小屋の扉がノックされます。
ヤクザがデビルハンターの仕事を持ってきたのです。
”夢”を見せてくれ
デンジが夜中に連れて来られたのは廃工場でしたが、悪魔の気配はありません。
前を歩いていたヤクザはやがて立ち止まり、デンジも不思議に思いながら足を止めます。
その瞬間、突然背後から刺されてしまいました。
ヤクザたちは強大な力を求め、デンジと同じように悪魔と契約したといいます。
そして、契約相手である”ゾンビの悪魔”の望みというのが、デビルハンターを殺すことだったのです。
デンジは、ゾンビの悪魔によってゾンビ化したヤクザたちに襲われ、ポチタとともに殺された挙句、身体をバラバラにされてゴミ箱へ捨てられてしまいました。
デンジの死体からは血が零れ落ち、その先にあったポチタの口に流れ込みます。
すると、ポチタはデンジの血を含んだことで動き出しました。
過去、デンジは自分が死んだら身体を乗っ取るよう、ポチタに伝えていました。
そうして、”普通”の人生を送ってほしいと考えていたからです。
しかし、ポチタはデンジの身体を乗っ取ることはせず、自分の心臓を与える代わりにデンジの”夢”を見せてほしいといって、新たに契約を交わすのでした。
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ポチタの心臓を得たデンジは、悪魔の力で蘇ります。
バラバラだった身体は傷一つなく元通りになっており、臓器売買のために失くした眼も戻っていました。
代わりに胸の部分からチェンソーのスターターロープが生えていて、それがポチタのしっぽと同じだったことから、デンジは本当にポチタを身に宿したのだと知ります。
犬とチェンソー
ゴミ箱から飛び出してきたデンジを見て、ゾンビの悪魔は驚きながらも再び殺そうとします。
デンジは「俺達の邪魔ァすんなら死ね!」と叫び、胸元のスターターロープを引きました。
ゾンビの群れに襲われたデンジでしたが、頭部と両腕がチェンソーに変形しており、常人離れした身体能力を手にしていたため、ゾンビたちを返り討ちにします。
あっという間にゾンビの悪魔を倒してしまったデンジは、やがてゾンビたち――つまりヤクザたちを皆殺しにすれば借金も帳消しになると気付き、次々に切り倒していきました。
夜が明けた頃、スーツを着た女性――マキマ(CV.楠木ともり)が、男性二人とともに廃工場にやって来ます。
大量のゾンビの死体の中で、一人だけ生き残っているチェンソーの姿をしたデンジを見つけたマキマは、これらをやったのはデンジかと問いかけました。
意識が朦朧としている様子のデンジが「抱かせて……」と呟きながら倒れそうになったところを抱きしめたマキマ。
すると、デンジの身体から生えたチェンソーが溶け出し、元の人間の姿に戻ります。
マキマは”公安”所属のデビルハンターらしく、ゾンビの悪魔を倒すためにやって来たそうです。
そんな彼女からデンジに与えられた選択は、悪魔として彼女に殺されるか、人として彼女に飼われるか、という二択でした。
「飼うならちゃんとエサはあげるよ」というマキマに、デンジはその場合の朝食はどんなものか尋ねます。
彼女は、食パンにバターとジャムを塗って、サラダ、コーヒー、そしてデザート……と答えました。
それを聞いたデンジは、「最高じゃあないっすか……」と呟くのでした。
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アニメ『チェンソーマン』第1話まとめ
いかがだったでしょうか。
期待値が高まりに高まっていた本作ですが、そのハードルを軽々と越えてくるような第1話でした。
まず、さまざまな映画のオマージュを含んだオープニング映像からして興奮させられました。
さらに、血みどろのバトルシーンはまさに神作画。
デンジやポチタ、マキマといったメインキャラが動いている姿にも熱が上がりました。
アキやパワー、姫野の登場も待ちきれません!
オープニングテーマは米津玄師、挿入歌はマキシマムザホルモンが担当し、エンディングテーマは各話ごとに違うアーティストの楽曲が使用されるという試みも注目されています。
第1話では、本作のために書き下ろされたVaundyの「CHAINSAW BLOOD」が使用され、渋くてかっこいいリフから始まる古き良きロックミュージックが話題になりました。
誰の楽曲がいつ流れるのかわからない「ガチャ」のようなエンディング、とても遊び心がありますよね。
次回、第2話も楽しみです。