海外では長年愛されるロングシリーズが生まれる一方、様々な理由で残念ながら打ち切りになってしまうドラマも多々あります。
今回は、惜しくもシーズン1、2で打ち切りになってしまったものの、ストーリーはおもしろいおすすめの海外ドラマを紹介します。
おすすめポイントとしては「何シーズンも続いていないので、気軽に手をつけやすい」に尽きます。
長く続いているドラマはもちろん「当たり」が多いですが、ファンが付いても視聴率が思ったより伸びない、撮影に予算がかかりすぎるなどの理由で打ち切られていく数々の作品にもおもしろいドラマはあります。
その中でもお気軽に楽しめる海外ドラマを厳選してみました。
多少のネタバレはしていますので、注意して下さいね。
目次
打ち切りになったけど…おすすめ海外ドラマ5選!
①『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』
作品名 | FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿 |
放送期間 | 2014年9月〜2015年5月 |
シーズン数 | シーズン1で打ち切り |
出演者 | ヨアン・グリフィズ アラナ・デ・ラ・ガーザ ジャド・ハーシュ ジョエル・デヴィッド・ムーア ロレイン・トゥーサント |
『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』あらすじ・見どころ
NYで監察医をしているヘンリー・モーガン。
ハンサムで洞察力に優れ、歴史にも妙に詳しいヘンリーですが、彼には驚くような秘密がありました。
実はヘンリーは200年以上も生きている、つまり不老不死の男だったのです。
刑事のジョーと共に、豊富な知識を駆使して殺人事件を解決していくヘンリーですが、アダムと名乗る謎の男からの電話でヘンリーの「普通の」生活が脅かされるようになって…。
というのが、大まかなあらすじですが、基本は1話完結の推理ドラマです。
主演がヨアン・グリフィスということで、日本での放送を心待ちにしていたドラマでした。
ドラマでは『ホーンブロワー 海の勇者』の主役ホーンブロワー役、映画では2004年の『キング・アーサー』のランスロット役、リブート前の『ファンタスティック・フォー』リード・リチャーズ役が、あまりにもかっこよかったヨアン。
『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』のヘンリー役は、かなりの当たり役だと思いました。なのに打ち切りになってしまって、本当に悲しい。
打ち切りは本人もショックだったようで、当時奥様がSNSでコメントを発信されていました。ヨアンが落ち込んでいると。
ヘンリーの不老不死の秘密、美人刑事ジョーとの関係など、これからが本当に楽しみなドラマでした。
ヘンリー自体が魅力あふれるキャラクターでしたが、脇を固めるキャラがなかなか美味しいのも、おすすめポイントのひとつです。
まず、ヘンリーの相棒となるジョー。個人的に海外ドラマによく出る女優さんの中で、トップレベルの綺麗さだと思うアラナ・デ・ラ・ガーザが演じていました。
夫を亡くしたばかりで深い悲しみを抱えつつも、気丈に振る舞っているジョーは、ヘンリーが秘密を抱えているのも気づいていました。
ヘンリーの秘密を知り、それでも結ばれるまでを観たかった…。美男美女でお似合いなのに。
それから、ヘンリーの親友エイブ。といっても、実は第二次世界大戦の戦災孤児で、ヘンリーと彼の秘密を知るアビゲイルに育てられた二人の息子でもあります。つまりヘンリーの年老いた息子。
もちろんヘンリーの秘密を知っていて、アンティークショップを経営しています。
演じるジャド・ハーシュは、映画『インデペンデンス・デイ』シリーズやドラマ『NUMBERS 天才数学者の事件ファイル』の主役兄弟のパパ役でお馴染みです。
そして、このドラマで一番美味しかったくらいのキャラがヘンリーの助手ルーカス。
ちょっとおちゃらけてはいても、仕事には真面目で、ヘンリーを尊敬していたルーカス。
的外れな推理を披露したりしても仕事には誇りを持っていて、憧れのヘンリーのためなら結構無理もしてしまうような性格です。
ひょろっと細長い体格なので、頼りなさげな見た目ですが、キャラとして大好きでした。
シーズンが続いていれば、ヘンリーの秘密に最初に気づくことになったとプロデューサーが語っていたので、その展開はマジで観たかった!と本当に悔しくなります。
打ち切り理由は、同じ放送局に同じようなコンビの犯罪捜査ものがあったことが大きいようです。
『キャッスル』と『BONES』。しかし『キャッスル』がその後すぐシーズン8で終了し、『BONES』も終了したことを考えると、このドラマを残してくれても良かったのにと未だ恨み節が出てしまいます。
ヘンリーの奥様アビゲイルや、ジョーの相棒刑事マイクも好きなキャラだったので、今さらないとわかっていても続編をついつい希望してしまいます。
②『ALMOST HUMAN/オールモスト・ヒューマン』
作品名 | ALMOST HUMAN/オールモスト・ヒューマン |
放送期間 | 2013年11月〜2014年3月 |
シーズン数 | シーズン1で打ち切り |
出演者 | カール・アーバン マイケル・イーリー ミンカ・ケリー マッケンジー・クルック マイケル・アービー リリ・テイラー |
『ALMOST HUMAN/オールモスト・ヒューマン』あらすじ・見どころ
人間の刑事とアンドロイドの相棒が凶悪事件を捜査する、1話完結のSF&犯罪ドラマ。
主役のジョン・ケネックスを演じたのは『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのエオメル役や『スタート・レック』シリーズのドクター・マッコイ役でお馴染みカール・アーバン。
犯罪組織を追っていた時に片足と相棒を同時に失い、自らも昏睡状態に陥ったジョン。
それから二年後、刑事に復職した彼を待っていたのは新しい相棒であるアンドロイドのドリアンでした。
大のアンドロイド嫌いのジョンと、旧式のアンドロイドで人間の感情を持ち、そのため欠陥品として数年間起動していなかったドリアン。
まさにデコボコなコンビが、近未来の犯罪率が跳ね上がった社会で、様々な犯罪に立ち向かいます。
みどころのひとつは、ジョンとドリアンのコンビ。
最初はアンドロイドだから、という一点でドリアンを邪険にするジョン。
ドリアンはアンドロイドとしては落ちこぼれで、余計なことを言うわやらかすわ、とジョンを怒らせてばかり。
それでもジョンは次第にドリアンを認め、ドリアンもジョンを気に入り、二人の間には友情というかコンビ愛が目覚めていきます。
従来の正反対な二人だけど実はとってもいいコンビという定番が好き、数年前からの流行でもあるブロマンス好きにも、そんな理由でおすすめできます。
ジョンは結構面倒臭い性格で、事件のトラウマで睡眠障害に陥っていたり、仕事の進め方も強引だったり、口もちょっと悪い。
恋人は昏睡状態の間にいなくなっていて、その恋人も何かに関わっていた様子。
アンドロイドのドリアンは、限りなく人間らしい感情の持ち主で、時折やらかす失敗も、ある意味世間知らずだから。
二人の掛け合いもドリアンが情緒は理解していないので、まあとんでもない下ネタをさらっと口にしたりと、車内で二人で話しているシーンなど、爆笑する時もあります。
まだまだ伸びしろがありそうで、ファンもつかんでいたドラマでしたが、イマイチ視聴率が伸びなかったからか、はたまたCGの多用など製作費がかかるからか、シーズン1の第13話で惜しくも打ち切り。
謎も残されたままですが、1話完結の犯罪ドラマとしては十分に楽しんで視聴できます。
近未来が舞台なので、事件も面白いし見ていて飽きなかったのに終わってしまって本当に残念でした。
最後に、アンドロイドのメンテナンスなどをしている警察の技術者ルディというキャラが大変美味しいので、彼もおすすめポイントのひとつです。
③『エージェント・カーター』
作品名 | エージェント・カーター |
放送期間 | 2015年1月〜2016年3月 |
シーズン数 | シーズン2で打ち切り |
出演者 | ヘイリー・アトウェル ジェームズ・ダーシー チャド・マイケル・マーレイ エンヴェア・ジョカイ シェー・ウィガム ブリジット・リーガン |
『エージェント・カーター』あらすじ・見どころ
マーベルヒーロー「ビッグ3」のひとり、キャプテン・アメリカのファンなら必見!
キャプテン・アメリカこと、スティーブ・ロジャーズが愛したペギー・カーターが主役のアクション&スパイドラマです。
舞台は第二次世界大戦後のアメリカ、ニューヨーク。
ペギーはSSRこと戦略科学予備軍で、女性だからという理由で事務作業を押し付けられていました。
そんな中、アイアンマンことトニー・スタークの父親ペギーと大戦中に共に戦地にも出向いたハワード・スタークが、武器密売の容疑で追われる身になります。
ペギーは友人でもあるハワードの無実を証明するため、ハワードの忠実な執事エドウィン・ジャーヴィスと、事件を調べ始めます。
見どころはもちろん、キャプテン・アメリカだけでなく、MCUに通じるキャラクターたちの物語であること。
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の後、さほど間を空けていない時代の物語なので、キャプテン好きはもちろん必見。
何せハワード・スタークも映画と同様ドミニク・クーパーが演じています。
そしてスティーブとバッキーの良き仲間だった、ハウリングコマンドーズが出演する回もあり!
それから、アイアンマンことトニー・スタークの家庭教師でもあったジャーヴィスさんが最高に美味しい役どころで出ています。
ジャーヴィスさんはひょろりとのっぽで、執事としては万能、美人で最高の奥様がいて、トニーに忠実。
ハワードに言われたこともあり、ペギーにいろいろ力を貸してくれます。
このジャーヴィスさんとペギーのコンビが熱いんですよ。
凛とした強さと、品のある美しさを持つペギーに、ジャーヴィスさんはぴったりの相棒でした。
ずっと見ていたかったのに、シーズン3が作られないと知った時の私の落ち込みたるや(笑)
それでも『アベンジャーズ/エンドゲーム』で、初期のアベンジャーズの面々の物語に一区切りついた今こそ、未見の人たちには是非ともおすすめしたいドラマです。
シーズン2で惜しくも打ち切られてしまった『エージェント・カーター』。
もしシーズン3が製作できていたらこんな展開になっていたというのを脚本兼プロデューサーが答えていたのですが、これがまたどうして観れないのというような内容で、ものすごく悔しいです。
シーズン2は、ペギーやスーザと最終的には盟友になった上昇思考が強いジャック・トンプソンが撃たれ、ペギーの秘密が書かれたファイルが何者かに奪われたところで終わります。
シーズン3は舞台をロンドンに移し、トンプソンを撃った犯人を捜査する内に、戦死した兄が生きていて、しかも悪事に手を染めていることをペギーが知ってしまうというものだったそうです。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』のラストを見る限り、ドラマの復活はますますなさそうですが、ペギー・カーターの魅力あふれる『エージェント・カーター』は一見の価値ありです。
④『エクソシスト』
作品名 | エクソシスト |
放送期間 | 2016年9月〜2017年12月 |
シーズン数 | シーズン2で打ち切り |
出演者 | アルフォンソ・ヘレラ ベン・ダニエルズ ジーナ・デイヴィス ブリアンヌ・ハウイー ハンナ・カスルカ |
『エクソシスト』あらすじ・見どころ
詳しいレビューは、すでに書かせてもらっています(笑)
どこかのケーブル局や動画配信サービス系で拾ってもらえないか、未だ微かな希望が捨てられません。
それでも、シーズン1はとても綺麗に、シーズン2もまあまあ綺麗に終わっています。
映画『エクソシスト』が好きだった人には、是非シーズン1を観てほしいです。
⑤『レボリューション』
作品名 | レボリューション |
放送期間 | 2012年9月〜2014年5月 |
シーズン数 | シーズン2で打ち切り |
出演者 | ビリー・バーク トレイシー・スピリダコス ジャンカルロ・エスポジート ザック・オース エリザベス・ミッチェル デヴィッド・ライオンズ グレアム・ロジャース |
『レボリューション』あらすじ・見どころ
これは完全に私の趣味、個人的に大好きだった終末系SFドラマです。
『レボリューション』は世界中のありとあらゆる電力が、ある日突然消失したブラックアウトから15年後、崩壊した世界が舞台の物語です。
企画、原案はエリック・クリプキ。大ヒットドラマ『スーパーナチュラル』の企画考案、シーズン1〜5の脚本、製作総指揮を務めていました。
そんな『スーパーナチュラル』を一度離れたクリプキの新ドラマであり、製作総指揮もJ.J.エイブラムスだったので期待も大きかったドラマですが、惜しくもシーズン3には更新ならずでした。
シーズン1は、父親ベンや弟ダニーと、小さな村で暮らしていた少女チャーリー・マシスンが、ある日父親を殺され、ダニーを連れ去られたことで弟を探す旅に出るところから始まります。
アメリカはブラックアウトの混乱の後、6つの勢力によって統治されていました。
ダニーを捕えたのは、フィラデルフィアを首都とするモンロー共和国の軍隊。
実は、ベンはブラックアウトの原因に関わっていて、そのためモンロー共和国の大統領がベンを見つけるよう捜索隊を出していたのです。
ベンは死ぬ間際に、娘に自らの弟であるマイルズを探すよう伝えていて、チャーリーはベンの恋人のマギー、同じ村で暮らしていたベンの友人アーロンとシカゴに向かいます。
そこで見つけた叔父と一緒に、フィラデルフィアを目指すチャーリー。
途中、悲しい別れを経験したり、新たな出会いを果たしたり、数々の戦いを経験するうちに強くたくましく成長していきます。
そんなチャーリーを助けるマイルズは、実はモンロー共和国の元司令長官。
大統領であるモンローことバースの、幼い頃からの無二の親友でした。
しかし、反乱軍の爆弾テロに遭遇してからバースが暴走していくことを許せず、マイルズは反乱軍と通じて親友を暗殺しようとし、失敗して逃亡した過去がありました。
そのマイルズが過去と向き合い、バースと決着をつけようとするまでをシーズン1でたっぷり…ではなく、シーズン1の前半で描いてしまっています。
要するに、さくさくと物語が進んでいくというのがドラマ『レボリューション』の良さです。
シーズン1の後半は、チャーリーとダニーの母親のレイチェルがアーロンと、世界に電力を戻そうと考え、ある場所を目指します。
そしてシーズン1のラストでは、バースとマイルズの決闘や、重要なキャラクターの死などあり、まさかの展開でシーズン2へ続きます。
シーズン2は、新しく現れた「愛国者」という勢力や、世界というか地球上の電力を奪っている原因でもあるナノテクに対して、マイルズたちマシスン家、そして国を失ったバースが何だかんだと仲間になって、共に戦う姿が描かれます。
とりあえず、終末ものにしては何だか世界が小奇麗だったり、チャーリーやレイチェルの髪が艶々だったりしますが、細かいところは気にしてはいけません。
世界観は面白かったのに、視聴率はシーズン2から下降して結局クリフハンガーのラストシーンで終了してしまいました。
それじゃあ見てもモヤモヤするのでは、という方。ご安心下さい。完結までをデジタルコミックで描いてくれています。
おすすめポイントとしては、一応シーズン1の悪役ポジションだったバースが、かっこいいのにどこかダメ男感が漂うというか、悪いことはやっていてもとことん悪に見えず、サイコと言われていても結局親友が好きすぎるだけ、というキャラクターなところです。
大体シーズン1の中盤で死ぬはずだったのに、人気だから死なせなかった、との制作陣の話もネットに流れたくらいで、シーズン2では主役側につくことになりますし。
色々つっこみながら観るには最適なキャラクターです。イチオシですけどね。
演じているのはデヴィッド・ライオンズ。出演しているドラマや映画は結構抑えてますが、映画『セイフ・ヘイブン』の悪い役のビジュアルが、なかなかにいい感じです。
そしてシーズン1の主役、チャーリーを演じていたのはトレイシー・スピリダコス。美人です。可愛いです。好きな女優さんです。
『レボリューション』終了後は『ベイツ・モーテル』や『マクガイバー』にもゲスト出演。その後、『シカゴ P.D.』でシーズン5からレギュラー出演しています。相変わらず美人さんです。
そこそこ短い話数で手をつけやすく、途中からは派手な戦闘シーンなどもあるので、時間に少し余裕のある方はぜひ!
フェイスブックにアップされているデシタルコミックで完結までしっかり確認できますし、打ち切りでもモヤモヤとせず物語を楽しめますよ。
打ち切りになったけどおもしろい、おすすめ海外ドラマまとめ
- 『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』
- 『ALMOST HUMAN/オールモスト・ヒューマン』
- 『エージェント・カーター』
- 『エクソシスト』
- 『レボリューション』
そんなわけで、打ち切りドラマの中からおすすめのドラマの紹介をさせていただきました。
次回は、もうちょっと続いたけれど完結前に打ち切られてしまったドラマも引き続き厳選できればと思います。