映画『バーニング・ダウン 爆発都市』あらすじ・感想!アンディ・ラウが殴る!蹴る!爆発する!思ってた以上に”爆発都市”なエンタメ大作

バーニングダウン

(C)2020 ALL RIGHTS RESERVED BY UNIVERSE ENTERTAINMENT LIMITED

香港のスター俳優、アンディ・ラウが主演を務めたアクション超大作『バーニング・ダウン 爆発都市』が4月15日(金)より公開されます。

元爆弾処理班の男が爆発により足を失うと、組織から捨てられてしまい、次に仲間たちの前に現れたときは爆発テロの被疑者だった…、そんなサスペンス要素も交えつつ、観客も大満足なアクション・爆発によるハードなシーンも満載。

『バーニング・オーシャン』などが好きな方は、絶対に劇場での鑑賞をお勧めしたい作品です!

ポイント
・アンディ・ラウの怒りが爆発!ハンデをものともしないキレッキレのアクション
・テロリストの原動力は「怒り」?
・「爆発映画」におけるジレンマを見事に回避

それでは『バーニング・ダウン 爆発都市』をネタバレなしでレビューします。

『バーニング・ダウン 爆発都市』あらすじ【ネタバレなし】

組織に見捨てられた男・フォン

バーニングダウン

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凄腕の爆弾処理員プン・センフォンことフォン(アンディ・ラウ)は、おとりの爆弾によって左足を失う。しかし相棒のドン・チョクマン(ラウ・チンワン)や、対テロ組織に属する恋人ポン・レン(ニー・ニー)の支えと、前向きなフォンの性格もあって、義足をものともせず過酷なトレーニングもこなしていく。

やがて、体力試験も余裕で合格できるほどの体力を取り戻したフォンだが、上層部はフォンの現場復帰を認めなかった。まるで捨て駒のような扱いを受けたフォンは激怒し、爆弾処理班から姿を消してしまう。

数年後。香港の教育人材育成局で自爆テロが発生。犯人は同級生の恋人が自殺したことに対し、教育人材育成局に怒りを抱いていた。さらに犯人の背後には「復生会」と名乗るテロ組織の存在があった。そのトップである「異端児」ことマー・サイグァンは、国際的にも指名手配されている凶悪犯。「怒りを持つものをサポートする」といった理念を掲げる「復生会」を危険視する対テロ組織は、ポン・レンに極秘任務として捜査を命令する。

テロの被疑者として捕まるフォン

教育人材育成局での自爆テロから数日後、今度はアイランドホテルで爆発テロが発生。大勢の死人が出た中で、数少ない生存者として被疑者が連行される。その男は数年前に姿をくらましたフォンだった。事故現場に爆弾を設置する姿が確認され、フォンは隔離室で治療を受けることに。ところがフォンが目を覚ますと、自分の名前すら憶えていない記憶喪失となっていた。医師からは仮病でもなければ、記憶が戻る保証もないと説明される。

そんなとき、「復生会」が病院に乗り込んで警察と銃撃戦になる。フォンは脱出を試みるが、「復生会」はフォンを助けるために病院に乗り込んでいた。自分がテロリストに加担していた可能性が出たフォンは、とっさの判断で逃亡する。

フォンはテロリストになってしまったのか?それとも…

フォンはネットカフェに潜り込み、自分の名前を検索する。そこには、爆弾処理班として輝かしい功績を残していたことが記載されていた。そしてSNSには、かつての相棒・ドンの姿も載っていた。フォンはドンを頼りに、なぜ自分が爆弾処理班を抜けたのか、その後の自分はどんな行動をしていたのかを聞き出す。

組織から捨てられ、怒り狂っていたフォンの様子をドンは語りだす…。まるで別人のように組織や社会に怒りを抱いていたフォンは、本当にテロリストになってしまったのか?それとも何かの陰謀に巻き込まれていたのか?答えが見えない中で、「復生会」は腐った香港社会を灰にするために、最悪・最大規模のテロを実行に移そうとしていた…。

『バーニング・ダウン 爆発都市』感想

アンディ・ラウの怒りが爆発!ハンデをものともしないキレッキレのアクション

バーニングダウン

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主人公のフォンは左足を失うハンデを抱えたことで、能力に問題ないと証明できるのに、組織から見放されてしまいます。能力に関してはフォンの口先だけではなく、リハビリという名の死ぬほどハードなトレーニングシーンに始まり、病院から脱出を試みるアクションからも見て取れます。

車いすに乗ったまま窓ガラスを突き破り、敵を背負い投げ、片足で高所から飛び降りるなど…。病院内では義足をつけていないことから、あまりにも奇想天外な動きで敵をさばくので、アクション好きの筆者はそのトリッキーな動きに見入ってしまいました…。

病院内でのアクションシーンは、警察VS復生会による緊迫の銃撃戦も展開するなど、爆弾とは別の緊張感も味わえるアクションが見どころです。

肝心の爆弾処理の場面は、回数を追うごとに体を張っていく展開となります。序盤は静かで緊張感のある様子からはじまり、やがて妨害に耐えながら爆弾を解除したり、大規模な移動をしながら爆弾を処理したりしていました。いろんな爆弾処理の展開が見られるのもユニークです。

テロリストの原動力は「怒り」?

『バーニング・ダウン 爆発都市』の最大のテーマは「怒り」であり、「怒りに任せず行動できた人間こそが、正義を成し遂げられる」といったメッセージがあります。記憶を失くしたフォンはアクションが見どころですが、組織に対するフォンの怒りはすさまじく、関わる人をすべて突き放していきます。

組織や人から見放され、裏切られ、誰も助けてくれなくなったときの怒りは、多くの人が一度は抱えたことのある感情ではないでしょうか。だからこそ、本作のテロ組織「復生会」のモットーは、誰からも共感されやすい危うさがあります。爆発シーンは痛快ですが、彼らの残忍な様子を描くシーンも胸糞が悪くてすごいです…。

そんな「復生会」にとって、フォンの怒りは格好の標的。果たしてフォンは本当にテロリストに加担してしまったのか?実は予告編ではあまり触れられていませんが、本作ではかなり怒涛の設定もあり、まあまあ倫理観のぶっ壊れた演出も見て取れます…汗。フォンを取り巻くまさかの運命も必見です。

「爆発映画」におけるジレンマを見事に回避

バーニングダウン

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爆発映画の見せ場はなんといっても大迫力の爆発シーン!しかし、主人公が爆弾処理班のエリートとなれば話は別。彼らの任務は爆弾を爆発させないことなので、そう何度もボンボン爆発していたら「こいつ仕事できないじゃん…」と周囲と観客の信頼を失います。

かといって、仕事のできる爆弾処理班が活躍するほど、爆発の見せ場は減ってしまう…。皆で爆弾解除を喜ぶシーンもいいですが、観客としては町ひとつが消し飛ぶ迫力をフィクションとして観たい気持ちが強いのも、正直な感想です汗。

しかし『バーニング・ダウン 爆発都市』は「爆発映画」のジレンマを見事に回避しています。

オープニングで本作のラスボス級ともいえる超特大の爆弾による被害を見せつけ、「いかにしてこの爆発が阻止されるのか?」という導入方法をとっています。「…ということは、この大爆発は実際に起きないってこと?」と思うかもしれませんが、ラスボス級の爆弾処理方法もスゴイです。そもそも爆発に負けず劣らずの処理方法を行っているので、クライマックスもシッカリ見どころが詰まっていました。総製作費44億円のマネー・パワーは伊達じゃない!

『バーニング・ダウン 爆発都市』あらすじ・感想まとめ

要点まとめ
・ハンデを活かしたトリッキーなアクションは必見
・共感しやすい?テロ組織のモットーが怖い
・爆発映画のジレンマを回避した演出が秀逸
・お金がかかっていると爆発シーンもド派手でリッチ

以上、ここまで『バーニング・ダウン 爆発都市』をレビューしてきました。

本作は2017年に制作された『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』の設定やストーリーをベースに、よりスケールを大きくしたリブート作品となっています。主演はアンディ・ラウ、監督はハーマン・ヤウなど、キャスト・スタッフも続投しており、見比べてみるのも面白いかもしれません。

ヤマダマイ

ちなみにべた褒めの本作ですが、唯一気になるのがフォンと恋人のポン・レンによる馴れ初め。彼女の気を惹くための行動が賛否を呼びそうだなあと思いました(笑) 自分だったら、あんなことをされたら金輪際口を利くのも嫌になりそう…。そのあたりも、ぜひ作品を観た人の意見を聞いてみたいところです。
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