季節は秋になり、青色神官たちは各地の収穫祭へ向かいます。
久しぶりに図書室に足を踏み入れたマインは、本が散らばり荒らされた図書室を見て憤慨します。
怒りの勢いのまま神官長に抗議するマインですが、これを機に好きに本を整理することになり、機嫌を直します。
十進分類法を使い図書室を整理していくマイン。
それを見た神官長は、やはり特異な知識を持つマインに疑念を抱いていきます。
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目次
『本好きの下剋上 第二部』前回第22話のあらすじと振り返り
マインはいよいよ子ども用の絵本の制作に乗り出しますが、ベンノにインクは高いぞと言われ、結局インクを作るところから始めることになります。
インクも精巧な絵も出来上がり、いよいよ版画を作ってみますが、字も読みづらく、絵本として成り立ちません。
それでも子どもたちにとっては新鮮な体験だったようで、ヴィルマに今度は一緒に行こうと誘いをかけますが、恐怖心からヴィルマはそれを強く拒否してしまいます。
そんな中、マインは一旦版画を諦めて、赤ちゃん用の絵本に着手します。
厚紙を切り抜いて作る方法なら聖典絵本も作れそうだという結果にいたり、再度ヴィルマに製法を伝えた上で絵の依頼をすることになりました。
今なら外に出られる気がする、とヴィルマは工房に足を踏み入れ、印刷という技術を目の当たりにすることになるのです。
感動して泣いてしまったヴィルマに、子どもたちは心配げに声をかけるのでした。
そうしてようやく完成した本は、マインにとってもはじめて完成したまともな本です。
ここまでくるのに2年、感極まったマインに、ルッツはこれからたくさんの本を作ることを約束するのでした。
【ネタバレ】『本好きの下剋上 第二部』第23話あらすじ・感想
収穫祭
ようやく聖典絵本を完成させたマインですが、季節は秋に変わります。
マインは、収穫祭へ向かう青色神官たちの馬車を目にします。
収穫祭とは領内にある農村で行われる神事です。
フランから説明を受けていたところに嫌味な青色神官が通りかかります。
マインが跪いて頭を下げたことで、青色神官は気分をよくして「わざわざ手を回すこともなかったか」とこぼして収穫祭へと向かって行きました。
そして久しぶりに入った図書室は、なんと本が散乱し、荒らされていたのです。
先ほどの青色神官の仕業だと怒りに震えるマインは、急いで追いかけて捕まえましょうと憤りますが、まずは神官長に報告しましょうとフランに抱えられて、神官長のもとへと連行されてしまいます。
不貞腐れて鼻息を荒くするマインですが、フランは神官長に事情を説明します。
隠し部屋に呼ばれたマインは、図書室の有様を報告します。
名前は分からないが、先ほど会った青色神官の仕業で間違いありませんと報告します。
血祭りにあげてやると怒りをあらわにするマインに、神官長はやめておきなさいと止めます。
それに青色神官はすでに出発して、戻るのは10日ほど先になるということでした。
収穫祭では各地を回り、税金と神への供物として収穫物を受け取るので、マインを収穫祭に行かせないために図書室を荒らしたのだろう、ということでした。
それだけで図書室を荒らされたマインは、図書室は自分が全て片付けてみせると意気込みます。
口走った後に、この機会に自分のための図書室にしてしまえばいいのだ、と思いつきます。
そこで、日本の十進分類法を参考にして整理していくことにします。
あか
図書室の片付け
散らかった本に軽く目を通して、区分によって仕分けることにします。
さらに内容を精査して細かく分類していくことになりますが、この世界に合わせて新たな分類法を作ることにして、神官長から持ち込んだ本の目録を受け取ります。
一方、図書室の現状を見た側仕えたちは、その様子にマインは怒り狂っているだろうと予想しますが、それに反して非常に機嫌のいいマインに若干引きながらも片付けを行っていきます。
側仕えの力を駆使して片付けを行い、マインは本の内容を確認して仕分けていきます。
神官長の目録にあった魔術の本を入れる棚を作り、そこに入れる本を心待ちにするマインですが、片付けが終わってみても魔術の本は一冊も見当たらなかったのです。
他の本の片付けが綺麗に終わったのに、そこに一冊もないことに驚いたマインは、神官長に報告します。
すると、その魔術の本は全て神官長の部屋にあるので問題ないと言われ、呆気にとられます。
しかし、神官長はむしろその本がないということに気がついたことに驚いていたのです。
本の分類を知らなかった神官長は、その方法を隠し部屋で聞き、マインへの疑惑を深めていきます。
ちなみにマインは、魔術を自然科学に分類するか技術に分類するか悩み、内容を読んでから決めたいと伝えます。
神官長ならどうしますかと聞かれ、つい研究者の部分が顔をのぞかせた神官長は自分の見解を伝えてしまいます。
そのことに目を輝かせるマイン。
しかし、神官長は魔術の本をマインに読ませる気はないので君が悩む必要はないと諭します。
あか
貴族とは
そもそも、魔術の本を青色神官が自由に見ることのできる図書室に置くつもりはないようです。
それというのも、魔術というのは貴族が扱うものだから、ということでした。
でも青色神官は貴族ですよね、と言うマインに、正確には青色神官というのは貴族の血を引き魔力を持つものという認識で、貴族院を卒業しなければ貴族としては認められないということでした。
貴族院は貴族の子弟のための学校で、魔力というのは強大な力なので、その力を正しく扱えるように学校で学ばなければならないということでした。
だからこそ、マインにも魔術の本を見せるつもりはないと断言され、懇願したものの結局受け入れてはもらえないのでした。
あか
聖典絵本の製本
孤児院では、いよいよ聖典絵本の製本が行われました。
ルッツとトゥーリが子どもたちに和綴じの製本を教えていき、子どもたちに丁寧に教えていく2人に比べて、マインは感覚で伝えるので上手く伝わっていません。
今度は裁縫も教えてあげたいと言うトゥーリに、マインはトゥーリが先生になってくれたらいいと伝えます。
そして、ようやくいくつかの聖典絵本が完成し、ベンノに渡しに行きます。
新しいタイプの本に感動するベンノにマインも気分良く答えますが、いくらで売るのか、という質問に売りませんと答えて口論になります。
しばらくはこんな感じの絵本を作るつもりだと答えますが、ルッツとベンノには大衆向けの本を作ったほうがいいと言われます。
売れる本を作るつもりではあるけれど、そのためには先に用意しなければならないものがあるのです。
それは、ガリ版印刷の原紙、もしくは活版印刷の活字です。
どちらの方法で印刷するにしても、それはお金をたくさんかけないとできないものなのです。
そこで今度はトランプを作って売ることにします。
カルタと同じような玩具で大人も遊べるので、貴族に売れそうだと話がまとまります。
さらにコリンナのところで儀式用の衣装の仮縫いも終わり、いよいよ冬支度が整っていきます。
コリンナも出産を控えてお腹が大きくなっていますが、エーファも春頃になるかな、と家族全員で生まれてくる子どもについて語り合います。
ギュンターは男の子だったら仲間ができるみたいで嬉しいし、女の子なら可愛くて嬉しいと嬉しそうです。
冬の間、マインは手伝いを頑張ると言いますが、頑張りすぎて熱を出さないでね、と言われてしまいます。
冬になったらずっと家にいてくれるとギュンターは嬉しそうです。
あか
冬支度
出来上がった聖典絵本を眺めながら、神官長はマインの説明を思い出します。
印刷技術について詳しく聞いた神官長は、マインの優秀さを改めて思い知ります。
そんな時、マインから冬支度のためのお願いをされます。
豚肉加工をしたいが匂いがひどいので…と言われ、青色神官が収穫祭に行っている間ならいいだろうと許可を出します。
それからマインは神官長に何をするにも目立ちすぎるので注意するように言われます。
嫌がらせを受けたくないので、と答えますが、嫌がらせで済んでいるうちはまだいいと厳しい口調で言われてしまいます。
それより問題は冬支度だと伝えられます。
家で過ごすつもりだったマインですが、冬には奉納式があると言われ、大量の魔力が必要なので必ず参加しなければならないと言われます。
雪で来られないのでは困るので、冬の間は神殿にこもるようにと言われてしまったのです。
あか
『本好きの下剋上 第二部』第23話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
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冬は神殿にこもるように言われてしまったマイン。
嬉しそうだったギュンターをどうやって説得するのでしょうか…
さらに次は騎士団からの要請がかかるようです!
いよいよ儀式用の衣装のお披露目でもあるようで楽しみですね!
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