男虎柊(おのとらしゅう 中川大志)は、幼いころに両親を亡くし、両親の友人である丈一郎(藤木直人)に育てられました。今は丈一郎が営む清掃会社で働いています。
柊はいつも間が悪く、丈一郎に呆れられていました。
しかしある日、丈一郎が何者かに撃たれて殺されてしまいます。
実は、丈一郎は警察から依頼を受け、法で裁けない悪人を始末する“伝説の殺し屋”だったのです。
柊は驚き、戸惑いますが、育ての親である丈一郎の敵を討つために、自らが殺し屋となることを決意します。
ターゲットはテロ組織に資金提供をしていると言われている大人気漫画家・鳴宮美月(新木優子)でした。
目次
【ネタバレ】ドラマ『ボクの殺意が恋をした』 見どころ・あらすじ・感想
身体能力100点、ルックス100点、でも殺しの才能は0点!?
“伝説の殺し屋”に育てられた男虎柊(おのとらしゅう 中川大志)は、暗殺のターゲットである鳴宮美月(新木優子)に近づきますが、殺し屋としての腕は申し分ないにも関わらず、自分の間の悪さが災いして、殺そうとしてもどうしても殺せません。
それどころか、逆にターゲットを守ってしまうことに!殺し屋は、ターゲットに恋してしまったのです。
最高に間が悪い殺し屋は、ターゲットを殺すことが出来るのでしょうか?出会ってはいけない2人の恋の行方はどうなるのでしょうか?
今、最も注目の2人が送るスリリング・ラブコメディです!
清掃員と大人気漫画家
とある出版社のビルで、大人気漫画家・鳴宮美月(新木優子)のインタビューが行われていました。
鳴宮美月は、今まで正体を明かしていませんでしたが、最近になって顔出しするようになり、その美貌から雑誌にテレビにと引っ張りだこになっています。
窓際で撮影を始めようとしたところ、窓の外で見切れる清掃員・男虎柊( おのとらしゅう中川大志)がいます。
撮影に気がついた清掃員は、慌てたために窓に思い切り頭をぶつけてしまいました。
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仕事が終わると、柊の父親代わりである丈一郎(藤木直人)が、引退すると言い出しました。
元々は、亡くなった柊の両親が始めた清掃会社を、丈一郎が引き継ぎましたが、柊が一人前になったタイミングで辞めようと思っていたというのです。
「これからとびきりの女を見つけて、第二の青春を謳歌するんだ!」
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間の悪い男
そんな時、公園で木に引っかかってしまった風船を取ろうとしている小さい兄妹がいました。
柊は放っておけず、木に登って風船を取ってあげますが、渡す時に枝に引っかけてしまい、風船を割ってしまいました。
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「お前はいつも間が悪すぎる」
丈一郎は、ここという時に間が悪い柊を心配していました。
2人の家に出入りしている警視庁の刑事・詩織(水野美紀)は、小さい頃からの柊の間が悪いシリーズを思い出して笑っています。
柊は、自分がこうなったのは、昔から「どこに危険が潜んでいるか分からないから」と恐怖感を煽り、変なトレーニングをさせてきた丈一郎のせいだと言います。
「お前が優しいのはわかるが、なんでもかんでも首を突っ込むな」
時には見て見ぬふりをするのも必要なことだと、丈一郎は言います。
一枚の手紙
柊があの兄妹を放っておけなかったのは、自分の過去と重ね合わせたからでした。
柊は引き出しから子供の頃に離れ離れになってしまった『葵』という女の子からもらった手紙を取り出します。
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その時、パリッとしたスーツでめかしこんだ丈一郎が部屋に入ってきました。
丈一郎は宣言通り、第二の青春を謳歌するため、あ然とする柊を置いて出かけて行きました。
その夜、港に現れた丈一郎は、背後から何者かに銃撃され海に捨てられてしまったのです。
柊は詩織から連絡を受けてすぐに港に駆けつけます。
雨の中、押し寄せる野次馬の中に、黒いコートを着た女が、現場を見つめていました。
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SOS
翌日、丈一郎の事件は事故死として報じられます。
柊は何故こんなことになっているのかと詩織に詰め寄ります。
「早く犯人捕まえろよ!」
詩織は、事故死として処理するように指示したのは自分だと言いました。
「丈ちゃんには絶対に言うなと言われていたんだけど・・・」
詩織は一つのIDカードを出します。
それには、丈一郎の写真の横に『五黄のトラ』と書かれています。
「殺し屋だったの」
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なんと、丈一郎は『Secret Operation Service(通称:SOS)』という警視庁の組織に所属する殺し屋だったというのです。
SOSは、法では裁けない悪人を、秘密裡に処分する組織で、丈一郎はそこの伝説的エースでした。
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丈一郎の正体
丈一郎は、彼に恨みを持つ裏組織の人間に殺されたのです。
「でも、誰にやられたのかはわかってる」
詩織は、現場に残された監視カメラの映像から取り出した鳴宮美月の写真を柊に見せます。
映像には、美月が丈一郎を撃ち、そのまま海に落とすところが映し出されていました。
柊は、あまりに飛躍した話に混乱し、丈一郎が殺し屋だということを信じません。
詩織は、柊を丈一郎の部屋に連れて行きます。
彼の部屋にはもう一つ隠し部屋があり、そこにはライフルやナイフなど無数の武器が整然と並べられていました。
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仇を打つ!
丈一郎は、今回の任務で殺し屋も引退すると決めていたといいます。
柊が結婚する時ぐらいはまともな人間でいたいという理由からです。
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IDカードの裏には、子供の頃の柊の写真が入っていました。
両親が亡くなった時、丈一郎はすぐに「お前の面倒は俺が見る」と言ってくれました。
そして、立派な男になるまでに付き合うから、涙を堪えて強さに変えろと言いました。
「柊を立派に育てる」
写真の裏にはそう書いてありました。
詩織は、こうなったのは自分の責任だから必ず美月を始末すると言います。
「いや、手出ししないでくれ。俺がやる」
柊は、丈一郎の任務を引き継ぎ、彼の敵を討つと心に決めます。
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漫画大賞の授賞式
今まで美月が姿を見せなかったのは、テロ組織とつながる重要人物だったからだと言われています。
それが、最近になって突然姿を現すようになりました。
詩織は丈一郎に美月を消すように指示しましたが、返り討ちにあってしまったと思われます。
数日後、美月は出版社の漫画大賞の授賞式に出席することになっていました。
柊はパーティー会場に潜入し、そこで美月を狙うことになりました。
詩織は、柊と電話で連絡を取り合いながら、いつどこで仕留めるかは、必ず指示に従うように言いつけます。
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撃ち殺す!
会場入りした美月の元に、人気モデルの八乙女流星(鈴木伸之)が近づいてきました。
八乙女は、美月の作品の大ファンだと熱く語り、美月に高級なアロマキャンドルをプレゼントしました。
柊は柱の陰に隠れ美月を殺すタイミングを図ります。
詩織からは注射器を渡され、この薬を首元に刺して呼吸困難にさせ、事故死として処理する手はずだと言われていました。
しかし、丈一郎は銃で撃たれて殺されました。
「だったら俺は撃ち殺す!」
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変態扱い
授賞式が始まっても、美月はまだ化粧室にいました。
柊は美月が1人になったチャンスと、化粧室の前で彼女が出てくるのを待ちます。
「鳴宮美月だな」
美月が振り返った時、清掃員が掃除にやってきました。
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「変態!」
美月は、柊が化粧室に入ろうとしていたと思い込みました。
「は!?俺はただ・・・」
“あなたを殺そうとしていた”とは言えない柊。
結局、そこで美月を襲うのは断念し、予定通り会場で注射を刺す計画にしました。
そして美月が1人になるのを見計らっていると、美月の頭上からシャンデリアが落下してきました。
柊はとっさに美月をかばいます。
「大丈夫!?」
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生きて帰れると思うなよ!
柊は、美月を助けたせいで手首を捻ってしまいました。
包帯を巻くのに四苦八苦していると、美月が来て代わりに巻いてくれます。
しかし、美月は柊のせいで買ったばかりのドレスが破けて着られなくなったと文句を言います。しかも、まだ柊への変態疑惑は消えていないというのです。
「でも、助けてくれたってことで今回は許してあげる」
そう言って美月は柊の元を去っていきました。
すっかり立つ瀬が無くなった柊。
「このまま生きて帰れると思うなよ・・・!」
しかし、当然ながらパーティーは中止となってしまいました。
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デスプリンス
ホテルのシャンデリアが落ちるとはそう考えられないため、詩織が調べたところによると、美月は他の殺し屋からも狙われていることがわかりました。
その人物はフリーの殺し屋で、「死に様は美しくあるべき」というポリシーから、芸術的な殺し方をするということで『デスプリンス』と呼ばれているといいます。
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詩織は、柊に手を汚していない今なら引き返せると柊を止めます。
「いや、俺はただの素人じゃない」
考えてみれば、子供の頃から丈一郎によくわからないトレーニングをさせられ座学まで仕込まれてきました。
丈一郎が殺し屋であることから、いつ何時襲われてもいいように強くしてくれたに違いありません。
「これは丈さんから引き継いだ任務だ。必ずこの手で仕留める!」
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美月の自宅にて
その頃、美月は誰かと神妙な面持ちで電話をしていました。
「わかっています。約束は必ず」
電話を切ると、急激に眠気が襲いそのままベッドに倒れ込んで眠ってしまいます。
ベッドの脇には、八乙女からもらったアロマキャンドルの火が揺れていました。
その直後、柊が銃を構えながら忍び込んできます。
屋上では、八乙女こと『デスプリンス』がオペラに乗せてくるくると踊りながら美月の部屋にピンクのボールを投げ込みました。
ボールは跳ねながら、柊のいる美月の寝室に入り込み、膨らみ始めます。
そのトリッキーな仕掛けから柊はすぐにデスプリンスの仕業だと気がつきます。
しかし、美月は一向に目覚める気配がありません。
「どんだけふてぶてしいんだよ、この女!」
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殺すのは俺だ!
ボールの中には粉が入っているのが見えます。
ベッドの脇にはキャンドルの火がついています。
もし、この粉が可燃物だとしたら、引火すればこの部屋は木っ端みじんです。
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ボールが破裂した瞬間、柊はとっさにキャンドルに飛びつき火を消します。
鳴り響く警報器で目が覚めた美月は、屋上に逃げ出しました。
「逃がすか。殺すのは俺だ!」
柊は美月を屋上まで追います。
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ところが、美月が手すりに手をかけたところ、手すりはデスプリンスによって仕掛けが施されていて、美月はビルの外に落下してしまいます。
殺せない殺し屋
その時、柊はとっさに美月の手首を掴んでいました。
またしても助けてしまいました!
「仇を打つんだ。殺してやる!」
そう思った時、子供の頃に自分が助けた『葵ちゃん』を思い出してしまい、結局柊は美月を引き上げてしまいました。
一息ついた美月は、何故柊がここにいるのか疑問に思い始めます。
柊は、パーティー会場で拾ったイヤリングを届けに来たと言い訳をしますが、しどろもどろで完全に怪しい男に写っています。
「ヤバイ、完全に怪しまれてる・・・」
そう思った時、美月から意外な言葉が出てきました。
「私のボディーガードになって!」
ドラマ『ボクの殺意が恋をした』 第1話 感想&まとめ
見目麗しい2人の若き俳優によるスリリング・ラブコメディーが始まりました。
親代わりの殺し屋の仇を打つために、自らが殺し屋となってターゲットを狙うも、どうしても殺せず、それどころか何故か守ってしまうというお話です。
デスプリンスの仕掛けにはオリジナルの刻印がされているなど、ところどころ良い意味で下らない部分が盛り込まれていて、何も考えずに見られる日曜日の夜にふさわしいドラマになりそうな予感がします。
次回は美月のボディーガードになることになってしまった柊が、美月に翻弄されることになるということで、どんなポンコツ柊を見られるのか楽しみです!