「ねぇ、友達殺したことある?」という衝撃的なキャッチで一斉を風靡した映画『バトル・ロワイアル』。
公開当時、中学生同士が殺し合うというショッキングな内容が国会でも取り上げられたことがかえって話題性を呼び、興行収入3.1億円の大ヒット作になりました。
- 深作欣二監督×ビートたけしのタッグで話題に
- あの有名俳優・女優の若き日の姿が見れる!
- 過激な暴力描写にR-15指定された作品
マルコヤマモト
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目次
『バトル・ロワイアル』作品情報
作品名 | バトル・ロワイアル |
公開日 | 2000年12月16日公開 |
上映時間 | 114分 |
監督 | 深作欣二 |
脚本 | 深作健太 |
出演者 | 藤原竜也 前田亜季 山本太郎 栗山千明 柴咲コウ 安藤政信 ビートたけし |
音楽 | 天野正道 |
【ネタバレ】『バトル・ロワイアル』あらすじ
中学生42名、拉致される!
舞台は極東にある架空の全体主義国家「大東亜共和国」、経済危機により失業率が15%、失業者は1,000万人を突破していました。
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大人を頼れなくなった子どもたちの暴走は止まらず、学級崩壊・家庭崩壊が各地で発生し、校内暴力による教師の殉職者は1200名を超えるほどに…。
しかし、大人たちは子どもたちの暴走を食い止めるべく「BR法」を可決・施行します。
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その内容は、毎年1度全国の中学校3年生から1クラスをランダムに選定し、管理された無人島で3日間、誰か1人が生き残るまで殺し合いをさせる驚愕の内容です。
卒業を間近に控えた修学旅行へ向かう途中、城岩学戦の3年B組の生徒たちはバスの中で催眠ガスにより眠らされてしまいます。
生徒たちが目を覚ますと、クラスの元担任・キタノ(ビートたけし)が現れ、3年B組がこの年のゲームに選ばれたことが発表されました。
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「今日は皆さんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます。」
キタノからの衝撃的な言葉にクラス中に戦慄が走りました。
事態がわからず慟哭する生徒やキタノに歯向かおうとする生徒を、見せしめに簡単に殺してしまうキタノに教室中が静まり返ります…。
3年B組はゲームに参加するしか選択肢が残されていませんでした。
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殺し合いのゲームが幕を上げる
キタノがゲームに関するビデオ説明を生徒たちに見せた後、名前を呼ばれた生徒たちは武器などの入った荷物を受け取って教室の外へ出てゆきます。
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そして皆はクラスの中に2名、見知らぬ生徒がいることに気づきます。
川田章吾(山本太郎)と桐山和雄(安藤政信)でした。
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クラスでも人気のある男子、七原秋也(藤原竜也)が外に出るとすでに殺し合いが始まっており、ゲームはもう止められない状態にまで進んでいました。
七原は、クラスでいじめの対象になっている病弱な女子・中川典子(前田亜季)と出会い、ともに行動をします。
典子は密かに七原に思いを寄せていました。
殺し合いを進めているのは桐山だけではありません。
女子不良グループのリーダー、相馬光子(柴咲コウ)も自分の武器である鎌を使って他の生徒を次々と狙い、殺していきます。
生徒たちの中には殺し合いに身を投じる者のほかに、愛するものと自ら命を経つ者、力を合わせて事態を回避するように試みる者などが現れます。
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七原は次々と友達が死んでゆくなか、教室でキタノに見せしめで殺された幼馴染のノブが思いを寄せていた典子を守るため、転校生の1人川田とともに武器を取ることを決意します…。
朝・昼・夜とキタノが死んだ者の名前を読み上げ、生徒の数は段々と減っていきました。
生き残るためのそれぞれの生徒たちの行動
川田と典子とともに行動をすることになった七原ですが、3人は殺戮マシーンと化した桐山の存在に頭を悩ませていました。
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雨の山中で典子は光子に狙われますが、そこに突然キタノが現れたので光子は逃げて行きました。
突然キタノが現れた理由は定かではありませんが、娘や家族、生徒からも無視されてきたキタノが唯一心を通わせていた相手が典子だったのです。
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事態の回避に向けて動いていたのは七原たちだけではありませんでした。
七原とは仲がよく、クラスの人気者の三村(塚本高史)は中学生離れした知識の持ち主であり、独自のシステムを使って軍のサーバーをハッキングしようと試みます。
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さらには仲間を集めて爆弾を作ろうとしていました。
そして三村がハッキングに成功し、システムがダウンしたすきに爆弾を本部に仕掛けようと外に持ち出しますが、桐山の登場により混乱に陥った三村たちは爆弾を使って自爆します。
三村たちは命を落としますが、炎の中から桐山が姿を表したのです…。
爆発の衝撃で視力を失った桐山でしたが、銃を乱射して七原たちに挑んできます。
しかし、川田との一騎打ちにより殺戮マシーン桐山も、ついに命を落としたのです。
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気になる結末!ゲームの勝者は?
ついに生き残ったのは川田、七原、典子だけになりました。
すると川田が「生き残るために2人を利用した」と言って急に態度を変え、その後2発の銃声が響き渡ります。
キタノは優勝者は川田とし、軍を撤退させて作戦は終了しました。
生き残った川田とキタノは本部の教室で再会しますが、キタノは川田が過去にゲームに参加した経験から、爆弾付きの首輪の外し方を知っていることをわかっていました。
「ずるはしちゃいけないよ…」と、キタノが川田に銃を向けた時、教室に七原と典子が現れます。
するとキタノは「無理心中をするならお前とだよな…」典子に銃を向けて、キタノが書いたと思われる不気味な絵を見せました。
その絵には典子が中心に天使のように立ち、島を舞台に他の生徒達が殺し合いを繰り広げている様子が描かれていたのです。
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キタノが典子に近づこうとした時、七原が銃でキタノを撃ち殺しました。
しかし、娘からの電話がなったキタノは何事もなかったように立ち上がり、もう家には帰らないということを伝えるとソファの上に座ったまま絶命します。
船で無人島を脱出した3人でしたが、陸に向かう途中、桐山との戦いで重症を追った川田が息を引き取りました。
そして、生き残った七原と典子は、ルール違反のため殺人犯として指名手配され、逃亡者として生きていくことになるのです。
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『バトル・ロワイアル』感想:有名俳優・女優たちの過去の姿にドッキリ!
公開から20年経っても新しい発見がある作品だった
2020年には、劇場版の公開から20年経つ『バトル・ロワイアル』ですが、公開から年月が経っても新しい発見がある作品です。
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改めて映画を見直してみると有名俳優・女優の活躍だけでなく、地味な生徒たちの修羅場も意外と良かったんだなということにも気づきます。
とりわけ灯台にこもった地味女子グループが、お互いを信じられなくなり殺し合う場面には『仁義なき戦い』の戦闘シーンに近いものを感じ、『バトル・ロワイアル』が改めて深作欣二監督の映画だったんだな…ということを思い知らされました!
作品を通して見ると、きちんと全ての生徒に見せ場があったのですね。
公開当時はとにかく「中学生が殺し合う」という衝撃的な内容と、衝撃的な映像についていくことに精一杯でしたから…。
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ちなみに制服デザインを調べたら「BA-TSU」でした…。
ブランド名を見て「うっわ、懐かしい…」と思った人はきっと世代ですね。
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漫画版『バトル・ロワイアル』の制服はセーラー服に学ランなのですが、映画版の制服のほうが血の色が目立つので、より恐怖を掻き立てられる良い配色とデザインです。
有名俳優や女優のブレイク前・運命の分かれ道になった作品でもある
藤原竜也、前田亜季、山本太郎、安藤政信、柴咲コウ、栗山千明など、現在でも様々な世界でキャリアを続けている俳優たちが出演している『バトル・ロワイアル』。
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この作品からとりわけブレイクを果たしたのが、千草貴子を演じた栗山千明です!
作品を鑑賞したクエンティン・タランティーノ監督に見初められ、『キル・ビル』のGOGO夕張の役をもらい、自らのオマージュシーンを演じることになりました。
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相馬光子を演じた柴咲コウも、結果的に高評価を得ることになったので深作欣二監督の目に狂いはなかった…と言えます。
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ちなみに撮影当時で一番年齢が上だったのが安藤政信と山本太郎で、両者とも25歳。
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最初は川田章吾役のオファーをもらっていた安藤政信は、脚本を読んで自ら桐山和雄役に志願し、台詞がまったくないという設定も安藤政信自身からの提案だったそうです。
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撮影・劇場公開された2000年当時、本当に中学2年の年齢だったのは前田亜季含む3名のみでした…。
『バトル・ロワイアル』が関連して起こった事象
クラスの生徒同士が殺し合うという衝撃的な内容で、公開当時は青少年への悪影響があるとして国会でも取り上げられました。
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さらに今作がR-15指定であるため、主人公たちと同世代の中学生たちが映画を見れないという事象も発生!
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『バトル・ロワイアル【特別篇】』は、オリジナルシーンの追加やCG処理を行った再編集版で、この作品も大ヒットなりました。
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興味があったら小説や漫画版『バトル・ロワイアル』関連作品もどうぞ!
『バトル・ロワイアル』には映画の続編『バトル・ロワイアルⅡ 鎮魂歌(レクイエム)』があるほか、原作小説や漫画版も読み応えたっぷりです。
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文章だけですが、描写がリアルに書かれているので夜に読むと怖くて眠れなくなるかもしれませんが。
漫画版の『バトル・ロワイアル』は、2000年~2005年の間にヤングチャンピオンで連載されていました。
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小説版や映画に比べて残酷描写やエロ描写が多いのが特徴で、オリジナル展開が増えてきた8巻以降では格闘シーンやカーチェイスなどの場面も登場します。
『バトル・ロワイアル』まとめ
以上、ここまで深作欣二監督『バトル・ロワイアル』についてご紹介しました!
- 『仁義なき戦い』の流れも汲む深作欣二監督らしい作品だった
- 出演俳優・女優たちのターニング・ポイントとなる作品だった
- 続編映画や漫画・小説など関連作品も多く楽しめるシリーズ
衝撃的な内容で話題になった作品ですが、時が経ってかた見ても新しい発見があるとともに、やはりこれは深作欣二監督の映画なんだということに気付かされました。
さらに原作小説はあるものの、国家や組織によって一番先に若い人間の命が簡単に奪われる、というメッセージは『仁義なき戦い』の頃から変わっていないのかなと思います。
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そんな学生時代の楽しくない部分まで思い出してしまうほど嫌な映画でもあるのですが、このプログラムが実際にないことだけ私達は幸せなんだと思います。
あとは従うだけでなく、大人への不信感て、若い人はもっと持ってもいいのではないでしょうか?
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