人が、人に残せるものはなにか…?
その答えを教えてくれる、Episode 12 たいせつな仕事。
今宵は、バーテンダー佐々倉溜(CV.寺島拓篤)のお店へ、
“遺書”を書くほどに行き詰まった作家が来店します。
その男のために、佐々倉はスレッジハンマーをつくります。
果たして、神のグラスで仕事に人生に絶望した男の魂を救えるのか?
じんわりと胸に響いてくる最終話、お見逃しなく!
目次
アニメ『バーテンダー 神のグラス』前回第11話のあらすじと振り返り
世の中には、魂を救う最後の1杯がある。
魂を救うその1杯(神のグラス)をつくるバーテンダーになりたくて…
8年前、佐々倉溜(CV.寺島拓篤)は、Bar.風の扉を叩きました。
溜をあのとき優しく迎えてくれた師匠・加瀬(CV.堀内賢雄)。
長く入院中の加瀬に、病院から最後の外出許可がでました。
最後にもう1度カウンターに立ちたい。
これが、加瀬の最後の願いでした。
Bar.風の限定復活!
加瀬の1杯を求めて、懐かしい面々がかけつけました。
締めに、加瀬は、亡き常連を偲んで死の炎を灯しました。
それからしばらく経った銀座のEdenhallにて。
佐々倉溜は師匠を思いながら、そっと死の炎を灯しました。
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Episode 12(最終話)は、
「生きる」を強く感じさせてくれるストーリー。
ついに、佐々倉溜が“生き方”をみつけます!
【ネタバレあり】アニメ『バーテンダー 神のグラス』第12話(最終話)あらすじと感想
あとは彼の“気持ちひとつ”。
桜のつぼみがふくらみはじめた頃。
ホテルカーディナルの会長・来島泰三(CV.麦人)が貧血で入院しました。
心配した孫の来島美和(CV.南條愛乃)がお見舞いに駆けつけます。
退屈を持て余した泰三は、病室で本を読んでいました。
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これがラストにじわっときます。
西沢弘幸(CV.山口令悟)が、泰三にたずねます。
「やれることはやった…あとは彼の“気持ちひとつ”だな。」
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清掃をしていた従業員が、床に落ちている原稿用紙を発見します。
ぐしゃぐしゃに丸められていたそれの隙間から“遺書”という題名だけが見えました。
この客室に缶詰め中の小説家・黒沢純一郎(CV.小野大輔)が書いたものでした。
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遺書を書いた作家が、Edenhallへ。
黒沢純一郎は、最近大きな賞を受賞したばかり。
作家の本当の評価が決まると言われている“受賞後の第1作目”を現在執筆中です。
「タイトルだけでも先に!」
こうせっついてきた編集者に、黒沢が力なき声でこたえます。
「タイトルは“遺書”」と。
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受賞作は、その経験が活きた作品。
そして、黒沢は毎晩飲み歩いているらしい。
報告を受けた来島美和は、とても心配します。
Edenhallを訪れた際、たまたまその話題になりました。
バーテンダー佐々倉溜(CV.寺島拓篤)に相談します。
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すでに黒沢の本も読んでいて、おもしろかったらしい。
Edenhallの扉を開け、黒沢が入ってきます。
よろよろと歩く黒沢は、カウンターに手をついて体を支えます。
死ぬ権利なんてない。人の一番たいせつな仕事とは?
「ウォッカベースで1杯もらおうか。」
「お客様にお出しできるお酒はこのバーにはございません。と、申し上げたらどうします?」
「じゃあ教えてくれよ。仕事に人生に絶望したとき…酒がなかったら男は何をのめばいい?」
こんなやりとりを交わす、客とバーテンダー。
すると、佐々倉は“人の一番たいせつな仕事”について語ります。
人の一番たいせつな仕事…
それは、ただ生きること。生き続けること。
BARのすべての酒は、そのためだけにある。
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佐々倉の言葉に耳を傾ける黒沢。
自殺を考える人間が最後に話相手に選ぶ人間のひとりは…バーテンダー。
ふたりの緊張感漂うやりとりを聞きながら、美和はこの言葉を思い出します。
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スレッジハンマーで、壁を打ち砕け!!
やっと会社員の苦しみから抜け出せたと思ったのに…
今度は小説家としての書けない苦しみ(悲劇)が目の前に。
黒沢は、いま胸につかえているものを喋りはじめます。
「プロになるのは簡単…本当に難しいのはプロであり続けること。」
師匠の加瀬(CV.堀内賢雄)は、こう教えてくれました。
師匠の言葉を黒沢に投げかけた後、
佐々倉は、黒沢のためにスレッジハンマーをつくりました。
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加瀬が佐々倉につくってくれたカクテルでした。
壁は自分の力で打ち砕け!
スレッジハンマーは、そう教えてくれる1杯でした。
酔っているわけでもなく、入店直後によろけてしまった黒沢。
その様子から、佐々倉は黒沢の身に起きていること(危険度)を察知しました。
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神のグラスが魂を救う…そして、彼は決意する!
死ぬとは手間のかかるもの。
同じ手間がかかるなら生きたほうがいい。
最後に、佐々倉は偉大な先人が遺した言葉を用いました。
「ずいぶんおせっかいだな、バーテンダーってのは。」
「私の生き方ですから。」
「次を書けそうな気がしてきたよ。」
神のグラスを飲み干すと、黒沢は迷いのない足取りでホテルへ帰っていきました。
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カフェで読書をしていた佐々倉は、通りがかった泰三と出会います。
「きょうはワシが飲ませてやる!」
泰三はステッキからブランデーを出します。
どんなに腕のいいバーテンダーでも作ることができないものがふたつあるらしい。
1つは、ニコラシカ。
この話をしながら、泰三にニコラシカの飲み方を教える佐々倉。
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バーテンダーが手をだせない。
もうひとつは…?
春の日あなたに会いにゆく。
もう1つは、お客様が刻んだ思い出。
バーに刻まれたひとつひとつの思い出は、バーの歴史だと佐々倉。
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このトークですべてを理解した泰三。
泰三は、亡き息子とキャッチボールしなかったことが心残りでした。
佐々倉も、忙しかった父とキャッチボールしたことはありません。
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春の日あなたに会いにゆく。
あなたは亡くなった人である。どこにもいない人である。
どこにもいない人に会いにゆく。
きれいな水と きれいな花を手に持って。
どこにもいない?違うと亡くなった人は言う。
どこにもいないのではない。どこにもゆかないのだ。
いつもここにいる。
春の日あなたに会いにゆく。
きれいな水と きれいな花を手に持って。
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人が、人に残せるものとは…?新たなるEdenhall!
人が、人に残せるものは何か?
泰三はこう思います…人が人に残せるものは、
その人が生きていた記憶・思い出だけだと。
そして、泰三は佐々倉を目の前にしてこうも考えました。
こんな日があったことを、君(佐々倉溜)は覚えていてくれるだろうか…と。
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やっとこの開かずの扉を開ける時が!
扉にEdenhallのプレートを掲げること。
Edenhallの馴染み客が続々と、ホテルカーディナルのカウンターバーへ。
「いらっしゃいませ。」
きょうも、その扉を開けると…
佐々倉溜が、穏やかに迎えてくれます。
アニメ『バーテンダー 神のグラス』まとめ
いますぐバーで1杯飲みたい…
そんな気分にさせてくれる素敵なラスト!
なんだか明日も頑張れそうです!!
生きる希望がむくむくと湧いてくる最終話でした。
明日を生きるためにたいせつなことを教えてもらいました。