生きていると後悔は尽きない。
もし、あのときああしていたなら…
ふと、考えてしまうことがあります。
Episode 10 心の棘は、神のグラスをつくるバーテンダー佐々倉溜(CV.寺島拓篤)のずっと拭えずにいる後悔(心に刺さった棘)のお話。
先頭に立つモノのカクテル・A1、
勇気をすこしくれるボイラーメーカー、
迷える心をあたたかく包むトム&ジェリー。
悩めるお客さんたちを、この3杯で救います。
そして、最後は佐々倉の心が…
“人と人の心のやりとり”にグッとくる素敵な回がはじまります!
目次
アニメ『バーテンダー 神のグラス』前回第9話のあらすじと振り返り
歌舞伎町の看板のないバー・North Wind.
佐々倉溜(CV.寺島拓篤)は、そこで恩人に再会しました。
バーテンダーのイロハを教えてくれた北方(CV.東地宏樹)はいま…野戦病院のようなバーで“酔わせる酒”をつくっています。
人は、バーテンダーという職業に就くんじゃない。
バーテンダーという生き方を選ぶんだ。
師匠・加瀬(CV.堀内賢雄)の口ぐせを思い出します。
まさにいま、佐々倉は生き方に悩んでいます。
来島美和(CV.南條愛乃)は、真剣に佐々倉のことを考えてくれている…こう思った北方は、彼女へ佐々倉の秘密を明かしました。
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Episode 10では、佐々倉の人間らしさが垣間見える夜のできごとが描かれます。
【ネタバレあり】アニメ『バーテンダー 神のグラス』第10話あらすじと感想
自殺を考える男が最後に話相手に選ぶ人間は…
「アイツのせいで客が一人死んだ…佐々倉は、そう思い込んでいる。」
北方(CV.東地宏樹)の衝撃的な告白。
North Wind.で、来島美和(CV.南條愛乃)は言葉を失います。
ずっと引っかかっていました…
彼がカウンターバーへのオファーをなぜはぐらかすのか。
神のグラスをつくるバーテンダー佐々倉溜(CV.寺島拓篤)が、パリから日本に戻ってきた理由をいま知りました。
そして、美和は佐々倉が昔を思い出すのが嫌なのだと理解しました。
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Edenhallの前まで行って引き返す日々が続く。
古い言い伝え…自殺を考える男が最後に話相手に選ぶ人間はふたり。
1人は牧師さん、もう1人はバーテンダーだと。
Edenhallは閉店する。
パリで、佐々倉の目の前に座った客が…
翌日、ビルの屋上から空に向かって歩き出してしまった。
自分がそのとき違う1杯を出していたなら?
頭では自分の責任じゃないとわかっていたとしても、佐々倉はどうしてもそう考えてしまうのだろう。
北方は、美和にこう話します。
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ちゃっかり佐々倉の写真を掲載。
来島泰三会長(CV.麦人)の発案で、外堀から埋めちゃおう作戦を決行。
すでに泰三は、Edenhallオーナー真木祐輔(CV.飛田展男)にも話を通していました。
「真木くん、いちばんの事業は“人を育てること”だよ。」
若き佐々倉の障害を除き、道を示すべきと諭しました。
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「Edenhallは閉店する」と、真木ははっきり告げます。
そして、佐々倉のすべてを理解して育てようとしてくれている会長の元へ行きなさいと促します。
亡き妻に捧ぐトップのカクテル・A1
北米支社長に昇進したEdenhallの常連客・早瀬宏昭(CV.野島裕史)。
佐々倉はトップのカクテル・A1をつくり、お祝いしました。
渡米する早瀬は、佐々倉のおいしい酒が飲めなくなるのを寂しがります。
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どのカクテルブックでも一番最初に紹介されるカクテル。
早瀬は、こう言って自分の心にささっている棘(後悔)について語ります。
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心臓の弱い妻が倒れたそのときに…
早瀬は、皮肉にも取引先の奥様のための誕生祝いを買っていました。
「出世して勝ち続けなければ、犠牲にしてきた者たちを無駄にしてしまう。」
早瀬は、さらにA1を2杯注文。
彼は、そのうち1杯を亡き妻に捧げます。
積み重ねた後悔からは逃げられない?
「こんな話、誰にもしたことがないのに不思議だ」と早瀬。
「バーテンダーとしては、とても光栄です」と佐々倉。
帰り際に早瀬がしみじみと言います。
「人は積み重ねた後悔からは逃げられない運命なのかもしれない。まるで、心に刺さった小さな棘のように…。」
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食事の約束をしたのに、早瀬が急な仕事で行けなくなって以来の再会。
これをきっかけに、ふたりは度々飲みに行くようになりました。
北米行きを伝えたら、彼女からこう聞かれました。
「なぜ、私に会ってくれるんですか?」
ハッキリ答えられぬまま、早瀬は渡米前日の夜を迎えます。
すこし勇気をくれるカクテル、ボイラーメーカー!
早瀬にもう1軒と誘われた佐々倉。
ふたりで北方のバーへ。
「女だな!」
迷うなんて贅沢できるのが羨ましいと北方。
そして、ダイスを使って決めてみては?と提案します。
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昔、バーテンダーの必須科目だったらしい。
容赦ない北方が、早瀬を煽ります。
5つ全部が立つ確率は30回に1回。
もし、5つ立たなかったら…君島瑠美とはもう会わない…
早瀬はこの賭けにのりました。
「本当に大事なのは小さな勇気…なのに人は、時々迷ったフリをする。」
北方から意気地のなさを指摘されます。
神に委ねる前に、早瀬は腹を決めてボイラーメーカーを注文します。
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そしてちょっとだけ勇気もでるそんなカクテル!
飲みほした早瀬。
賭けの結果を見ることなく、彼女の元へ急ぎます。
ガツンと言う!?
「悩んでるんだろ、賭けてみるか?」
帰り際に、北方からこういわれた佐々倉は…
「そのときが来たら自分で決めます!」と返しました。
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お客様の死に責任を感じているとしたら、あなたのせいじゃないって言いたい。
ずぶ濡れで扉を開けた美和はこんな注文をします。
「自殺したいくらいに悩んでいるお客様がいます…あなたなら、どんな1杯を?」
人は、身近な誰かが死んで自分だけが生き残るとずっと自分を責め続ける。
自分に生きる価値はあるのか…
その答えがみつからず、この先のことを考えられない。
事故で両親を亡くした美和も、佐々倉と同じ悩みを抱えて生きています。
美和は穏やかな口調で、佐々倉を心配している気持ちを伝えました。
悩めるあなたへ、トム&ジェリーを。
佐々倉は、美和にトム&ジェリーをつくりました。
「人の生き死になんてことは牧師にまかせておけ。」
加瀬師匠の言葉を使い、美和を安心させます。
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目の前にいるお客様に最高の1杯をお出しすること。
自分の未熟さを、自分のことに重ねて心配してくれるお客様がここにいるということ。
そして、まだ気持ちの整理がついていない自分がいることにも気づかされました。
いろんな感情が沸き立つ中、
最後まで佐々倉はバーテンダーに徹して美和を見送りました。
「お客様、本日はありがとうございました。」
去りゆく美和の背中に、佐々倉が心(感謝)を込めて1礼します。
アニメ『バーテンダー 神のグラス』の次回に期待するもの
ラスト、雨に打たれながらの美しい1礼に胸がギュッと掴まれました。
人間味あるバーテンダー佐々倉のこれからが楽しみになる回でした。
Episode 11のタイトルはバー・風/心のメニューです。
来週が待ち遠しいです!