イッシー
『アベンジャーズ/エンドゲーム』が『アバター』を抜いて世界興行収入1位になったことは、ファンとして感慨深いものがあります。
さて、これからの『アベンジャーズ』シリーズがどうなっていくかは分かりませんが、2012年に公開された『アベンジャーズ』から始まったシリーズは『アベンジャーズ/エンドゲーム』で完結しました。
この記事では『アベンジャーズ/エンドゲーム』で出てきた印象的なセリフから、『アベンジャーズ/エンドゲーム』とは何を描いた映画だったのかをまとめていきたいと思います。
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目次
『アベンジャーズ/エンドゲーム』徹底考察!
『アベンジャーズ/エンドゲーム』の印象的なセリフから何を感じたか
まず『アベンジャーズ/エンドゲーム』の印象的なセリフとは何かというと、トニーの「this part of journey use the end」というセリフです。字幕では「旅は必ず終わる」と訳されています。
このセリフは、冒頭と終盤で2回出てきます。
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では、その描きたかったこととはいったい何なのか?
その点を次から語っていきたいと思います。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』とは何を描いた映画だったのか
『アベンジャーズ/エンドゲーム』とは何を描いた映画だったのかを単刀直入に言うと、オリジナルシックスがたどってきた旅の終着点を描いた映画だということです。
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それは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でのザ・デシメーション(サノスの指パッチンの正式名称)を生き残ったオリジナルシックスがいるアベンジャーズは正真正銘完結しました、ということを観客にはっきり示すということです。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、オリジナルシックスの6人の明確な終わりというのが描かれているので、それぞれのヒーローごとにどういう旅をたどって終わりを迎えたのかを述べていきます。
アイアンマン(トニー・スターク)
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贖罪は、“良いことをして自分の犯した罪をあがなう”という意味の言葉です。
トニースタークがアイアンマンとなったのは、自分が社長をしているスターク・インダストリーズの商品である武器がテロ組織に流れ、罪の無い命が奪われていると知ったからでした。
そうして自分はアイアンマンというヒーローになり、人の命を救う決意をします。
そこからトニーの贖罪の旅が始まります。しかし、その旅はとても過酷なものでした。
なにせ、どれだけの命を救えば罪滅ぼしになるのか先の見えない旅です。
ヒーローとして数多くの命を救いながらも、自分が人々のために良かれと思ってした行動が、新たな犠牲を生むこともありました。
トニーは、自分がこのままヒーローとして活動を続ける資格はあるのかどうか悩んでいたと思います。
しかし、それでもアイアンマンとして人の命を救い続けたのは、まだ贖罪の旅が終わっていないという鉄の意志があったからだと思います。
そして『アベンジャーズ/エンドゲーム』で全宇宙の生命の半分を取り戻すために、普通の人としての幸せな生活より、ヒーローとして自分の命を犠牲にする道を取ります。
こうして自分の命と引き換えに、全宇宙の数え切れない無数の命を救ったことで、トニーの「贖罪の旅」は終わりました。
キャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャーズ)
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スティーブ・ロジャーズはキャプテン・アメリカになる前から愛国心が強く、自分の命も省みず他人を助けようとするようなヒーローになるべくしてなった人です。
ペギー・カーターという愛する人もいましたが、自分が何十年という長い年月も氷漬けになっている間に、ペギー・カーターは自分の幸せを手に入れていました。
キャプテン・アメリカはアベンジャーズのリーダーとして、どんな強大な敵にも臆することなく勇猛果敢に立ち向かっていました。
それと同時に一人のヒーローとして、個人の正義は何があっても曲げないという強い意志を持って、仲間のためや世界を守るために戦い続けました。
そして『アベンジャーズ/エンドゲーム』の映画史に残る名シーンである“打倒サノス”というたったひとつの目的のために、キャップの元へと集まったヒーローたちに「アベンジャーズ・アッセンブル」と言い、協力して見事にサノスを倒しました。
こうしてキャプテン・アメリカの「自分の幸せを捨ててヒーローとして歩んだ旅」は終わりました。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』の最後にインフィニティ・ストーンを元に戻し、ペギー・カーターと過ごしたキャプテンアメリカは老人となって戻ってきます。
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インフィニティ・ストーンを元に戻したキャプテン・アメリカは自分の人生を生きる選択をしたため、エンドゲームまでのタイムラインとは違う新たなタイムラインが生まれ、そのタイムラインで普通の人として過ごして老人となったスティーブ・ロジャーズがエンドゲームのタイムラインに戻ってきたわけです。
つまり「自分の幸せを捨ててヒーローとして歩んだ旅」は戦いに勝利した時点で、正真正銘終わったわけです。
マイティ・ソー
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マイティ・ソーはオーディンの息子として生まれた瞬間から、アズガルドの王を継ぐ宿命を背負うことになったわけです。
そして『マイティ・ソー』でジェーンと出会ったことにより、王としての器量の大きさは強さだけではないと気づきます。
それと同時に強さだけで全てを解決することはできないと分かり、過去の自分とは決別します。
その後はアズガルドの王子としての役目と、アベンジャーズのメンバーとしての役目を果たすため、宇宙のあちこちへと行きます。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』では、オーディン(実際にはオーディンに化けたロキ)に王になる気はないかと言われますが、王になったら地球にいるジェーンに自由に会えなくなるからと一度断っています。
しかし『マイティ・ソー バトルロイヤル』でオーディンが死んでしまったため、アズガルドの王を引き継がざるを得ない状況になり、ラストで王となります。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』では精神的なダメージを負い、王としての威厳は無いに等しいまでになってしまいますが、そこから立ち直りサノスに勝利します。
その後、自分よりアスガルドの王として適任であるヴァルキュリーに王の座を譲ったことで、アズガルドの王という肩書きから解放されて「アズガルドの王となる宿命を背負う旅」は終わりました。
そして、アズガルドというものに縛られない新たな旅が始まるのです。
ブルース・バナー(ハルク)
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ブルース・バナーは、スティーブ・ロジャースが超人となるきっかけになったスーパーソルジャー計画の再現実験中にガンマ線を大量に浴び、ハルクという別の人格を生み出してしまいます。
それからは、いつハルクに人格を乗っ取られて怪物となってしまうか分からないという恐怖から、人目を避けて世界各地を転々としています。
しかし、『アベンジャーズ』でナターシャから半ば強引にスカウトを受けてアベンジャーズの一員となってからは、ロキやウルトロンにより暴走させられてしまうこともあり、苦悩はますます深まっていくばかりでした。
その後、紆余曲折がありましたが『アベンジャーズ/エンドゲーム』では病気の癌のように思っていたハルクとの融合を果たし、「一つの体に二つの人格があるという苦悩の旅」は終わりました。
ブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノフ)
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ナターシャには、ずっと心を許せるような家族と呼べる人たちがいませんでした。
しかし、アベンジャーズチームの一員として仲間と戦っている内に、本当の家族のような気持ちが芽生えていったのだと思います。
そして、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で自分の目の前で仲間が消えていくのを見た時に、仲間が家族だと自覚したのでしょう。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、失った家族を取り戻すにはどうしたら良いのかをずっと考え、家族を取り戻せるならと自分の命を犠牲にする決断をしました。
こうしてブラック・ウィドウの「自分にとっての家族を得て取り戻す旅」は終わりました。
最後は自分の命を犠牲にして死んでしまいましたが、ナターシャは心から欲していたものを手に入れることができて幸せだったのでないかと自分は信じています。
ホークアイ(クリント・バートン)
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ホークアイは『マイティ・ソー”>マイティ・ソー』でシールドの弓のスペシャリストとして初登場しました。
自分は最初シールドの一員としてアベンジャーズの仲間と共に戦っているのだと思っていましたが、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で妻子持ちだったことが判明したため、その根底には家族という存在がいるのだと思うようになりました。
その後、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』での出来事から自宅謹慎中だった時、娘に弓の技術を教えていたことが『アベンジャーズ/エンドゲーム』の冒頭から分かります。
その時、娘にホークアイと言っているため、この頃からすでに引退を考えていたのかもしれません。
そして、ブラック・ウィドウの犠牲を払いながらもサノスを倒して妻子を取り戻したホークアイの「家族のために戦う旅」は終わりました。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』の考察まとめ
こうしてまとめると、それぞれのキャラクターにドラマがあり、非常に奥が深いことが分かります。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』監督のルッソ兄弟は、この映画をMCUという本で例えるならインフィニティ・サーガという『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』までの23作品から成る第一章のラストの作品だと説明しています。
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フェーズ4から始まる第二章には、どんな名前が付けられるのか楽しみです。
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