『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第12話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想!性の呪縛から解き放たれる色鬼ゲーム

アニメ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第12話(最終回)ネタバレ感想!

出典:『荒ぶる季節の乙女どもよ。』公式ページ

バカげていて滑稽で愛おしい『荒ぶる季節の乙女どもよ。』がついに最高のクライマックスを迎えます!

校舎に籠城した文芸部一同が“互いの想い”をさらけ出しあう直接対決から目が離せない。

傷ついてもやめられない、ノンストップの恋。

荒ぶる乙女たちの結末は…?

恋と青春を経験したすべての人に刺さるストーリーは必見です!

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『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第12話(最終回)あらすじ

アニメ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第12話(最終回)「乙女心のいろいろは」あらすじ①

アニメ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第12話(最終回)「乙女心のいろいろは」あらすじ②

り香の退学処分取り消しを訴えるため、学校に立てこもる文芸部。

夜の部室で作戦会議をしていた和紗へ、泉からメッセージが入る。

一方、泉に告白しようとする新菜は、百々子と言い争いになってしまう。

その折、泉に自分の気持ちを聞かれてしまった新菜は、改めて泉に問いかけるのだった。

「私たちは、青い群れ」

アニメ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第12話(最終回)「乙女心のいろいろは」あらすじ③出典:『荒ぶる季節の乙女どもよ。』公式ページ

【ネタバレ】『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第12話(最終回)の感想

荒ぶる文芸部の乙女たち、もはやノンストップ!

夜の校舎、窓から縄でぐるぐる巻きにされ青ざめた山岸知明が、今にも落とされそうな体勢になっています。

第11話ラストで起きた“文芸部立てこもり事件”が進行中、乙女どもの要求は<「男女交際禁止令」および「曾根崎り香の不当な退学処分」の撤回と謝罪>です。

大声で威嚇している本郷ひと葉の周りでは、小野寺和紗、須藤百々子、菅原新菜の3名がミロ先生が落ちないように縄を掴んでサポートしています。

緊迫した雰囲気の現場に曾根崎り香と天城駿が駆けつけます。

なかなかの策士である富多先生が2人を緊急招集、名づけて“おふくろさん泣いてるぞ戦法”は不発に終わりますw

1歩も引こうとしない現状に「う~ん」と唸りながら、校長も教頭も腕組みをして、しばし考えます。

「お~い。また明日来るから、それまでに気持ちを落ち着かせてくださぁい。」

すこぶる優しい口調で文芸部にこう告げた校長、教頭も縛られ中のミロに生徒を託すという雑な対応をしてあっさり帰ってしまいました。

ひと葉は“先輩の件は責任感じているからなんとかする、駄目だったら後追いする”と、り香に有無を言わさず窓を閉めてしまいます。

ひと葉と新菜は恋を諦めていなかった…リベンジチャンス到来!

「ホテルに入ったのが本郷先輩と山岸先生だなんて」

そう言う菅原新菜にミロ先生は必死に「何もしてない!」と主張します。

「お互いの大事な所は目撃した」とひと葉が補足し、自分は“ストックホルム症候群”を狙っているとミロ先生に顔を近づけます。

ストックホルム症候群とは?
誘拐事件や監禁事件などの被害者が、犯人と長い時間を共にすることにより、犯人に過度の連帯感や好意的な感情を抱く現象。

「君たちまで退学になったらどうするんだ?」

「やっぱり迂闊だったのかな…」

籠城の準備を整えながら和紗はふいに口に出してしまい、百々子にたしなめられます。

「今さら何を言ってるの?止まらない電車はもう動き出したんだから。」

和紗は心の中で<どうして少しも迷わずに、こんな凄いことをしちゃったんだろう>と不思議に思います。

その頃、り香に頼まれた天城は泉を呼びに行っていました。

事情を聞かされた泉は、和紗に「学校に向かうから」とRINEをし、メッセージを見た和紗は「どうしよう…泉が来ちゃう」とパニックになります。

泉が来るという情報を聞いた新菜は「泉きんに告白するタイミング、今なのかも」と言い出します。

新菜が泉に告白!?百々子の動揺、泉が学校へ到着してしまう…

新菜が泉に告白する…と聞いて激しく動揺した百々子に、新菜は“自分が大人ぶって本音隠していたからいけなかった”と正直に話します。

「告白しないで!ずっと本音隠しててよ!誰とも付き合わないで!」

ヒートアップしている百々子をなだめながら、新菜は自分の想いを伝えます。

「告白して付き合えるなんて思ってない。ただ“泉くんが好き”って言いたいだけなの!」

ひぃっ…!声にもならないような声が背後から聞こえ、振り返るとそこにはちょうどその窓から侵入しようとしている泉が!

新菜の告白が聞こえちゃいました。

百々子は「泉くんが態度で、言葉で示して!和紗を好きで幸せだから、告白されても新菜のことは何とも思ってないってハッキリ言って!」と要求します。

中途半端な状態では、和紗も新菜も2人ともかわいそうになっちゃうと詰め寄ります。

「そうなんだろうなって思ってた…俺がはっきりしないから和紗を悩ませてる。」

泉は怒ることもなく、百々子の言葉を素直に受け入れます。

そしてこの後、素直すぎる泉は一同騒然の物議を醸す発言をします(笑)

正直すぎる泉と爆弾発言連発の新菜…衝撃の事実を知ってしまう和紗!

「俺が好きなのは和紗だ。だけど、性的な欲求を感じるのは、すっ…菅原さんだ。」

絞り出すように本音を吐露してしまった泉に、女子たちの空気が一瞬凍り付きます。

和紗は「性的な欲求を感じない」と受け取って絶句し、新菜は「性的な欲求しか感じない」の部分に頬を赤らめます。

大騒ぎしているのが気になって様子を見に来たひと葉からは「女にとって地獄のようなカミングアウトするなんて酷すぎる!」と言われ、り香からは「特に新菜に対してはこれ以上ない無礼だわ!」と言われ、泉に非難が集中します。

「まんざらじゃありません。体だけで見られてたって今は構わないです。だって、性欲と感情は切り離せないものだから。」

空気が一変して、みんなの視線が新菜に注がれます。

“男子は性欲と感情を切り離して考える”と教えてくれたよね?と問いかける和紗。

「私は“口ばっか大臣”だったの。私だって泉くんに性的な欲求を感じてた…触られたとき。ありえないくらい熱くなった…」

新菜は“電車での密接行為”を脳内再生しながら頬を赤らめ目を潤ませます。

「触られたとき!」

みんながその言葉に引っかかり…泉が赤面しながら誤解を解こうとします。

あまりの刺激の強さと衝撃に、黒ざめた和紗はへなへな~っと座り込んでしまいました。

話し合いor戦い、ミロ先生の意外な提案とは?

「可憐な後輩たちが色情に狂ってしまった…」

り香は頭を抱えます。

「戦いませんか?」

和紗は最近ずっとモヤモヤを抱えていて、でも唯一「あ、なんか抜けたな」と感じたのは“合宿の枕投げ”だったと話します。

体を動かしたらスッキリした…話し合いをやめて戦った方がいいと提案します。

話し合いor戦いの議論が巻き起こり、意見は二つに割れてしまいました。

このままじゃ力を合わせ学校を占拠した意味がなくなってしまいそうな中、ミロが一石を投じます。

「さっき色情って言ってましたよね?」

主観と客観があやふやな所で正解のジャッジを求められ、各々が自らの視点を晒しあうことで話し合いに似た効果が生まれ同時に戦いでもある「色鬼」をしてみることを、ミロは荒ぶる生徒たちにすすめます。

色鬼とは?
鬼が色を言って、正解の色に触れている人を鬼は捕まえられないという鬼ごっこ

「みなさんは今、新しく芽生えた感情に必死で名前を付けようとしている…その作業と同じように色の名前を修飾語、それぞれの言葉で飾って、それぞれの“心の色”をさらけ出すんですよ。」

ターゲットロックオン色鬼、心のさらけ出しあいがはじまる!

真夜中の校舎で心の色をさらけ出す「色鬼」。

ひと葉鬼は、“明け方の空に軽く溜め息をついた、満月の灰色”と難しいお題を出します。

見つけられず百々子が捕まってしまいます。

「この色鬼は“鬼の視点を理解するのが絶対”なんですよ」

ミロがヒントを出します。

百々子鬼は、“菅原氏を想って夜も眠れない百々子の桃色”というキラーワードに決めます。

近場にいる人には目もくれず、新菜目がけて走り出します。

新菜を好きになるまで人に恋をしたことがない百々子は、今自分が抱いている感情が本当に恋なのか、ずっと分からないでいました。

でも、新菜が必死に百々子の気持ちを理解しようとして色を探している姿を見ると、今はそれだけでいいと思えてきます。

新菜は捕まる直前に「見つけたい!これからも百々子ちゃんと友達でいたいから!」と言い、百々子は泣いていました。

新菜鬼は“私たちは青い群れ”と、新菜にしてはベタなお題を繰り出します。

まず教室を飛び出した和紗を泉が追い…その泉を新菜鬼が追いかけます。

「何?このロックオン大会…」

ひと葉は“話したい人と話す、気持ちを理解して欲しい人に向けた鬼ごっこ”という本質に気づきます。

大人として子供の相手をしなきゃって思っているんですか?とひと葉がミロに聞くと「役割が分担がある。物語の中にすでに主人公がいたら、こっちは脇に回るしかないってことです。本当ひととさんは迷惑なぐらい面白いですよ。」

面白い…ミロ先生からずっと欲しかった言葉がひと葉にも降ってきます。

このロックオン色鬼は、1人1人の心を“性の呪縛”から解き放っていきます。

泉と同じ気持ちと同じ言葉、私は持ってるんだ…青の中で和紗と泉が通じ合う!

真っ暗な学校の廊下を手探りで1歩ずつ進む和紗、思えば性やえすいばつ(セックス)を意識した日からずっとこんな風でした。

<死ぬまでにしたいことは…「セックスです。」>

あの日、新菜が放った瞬間からずっと暗い所にいる気がします。

そんなことを考えていると雲間から満月がひょっこりと顔を出し、うっすら和紗の視界が暗がりから青の世界へと進化します。

<私…青の中にいたんだぁ。この色が欲しい。>

和紗が心の中でそう感じたとき、背後から「この色なんだけどな…」という泉の声が聞こえてきました。

泉は“新菜に性欲は感じるけど、本当にしたいわけじゃない”と、和紗に一生懸命説明します。

「和紗としたくないわけじゃない。けど、和紗には性欲以外のこと…ずっと一緒にいて“愛情”とか“家族みたいな感じ”とか、そういうのが強くて!性的に見るのが、なんかまだ恥ずかしいっていうか。あんま急いで変な感じになるのも嫌なんだ!これから先もずっと一緒にいたいから、いきなり関係が変わりすぎるのが怖いのもあるし。」

泉の言葉と、和紗の心の声の相づちが重なります。

<青、同じ言葉考えてた…性欲について泉もよく分かってないんだ…あっ私も愛情とか家族みたいな感じ…私も泉を性的に見るのがまだ恥ずかしい…>

考えてたことが同じだった!と嬉しくなっちゃった和紗は、泉の手を取って「わかる!性的なことに興味もあるけど嫌悪もあって…その2つは小さい頃から知ってる泉とはイコールにならなくて!」と気持ちをさらけ出します。

「かわいいって思うし、いつかはって!」

「そう!かっこいいって思うし、いつかは…」

「泉と同じ言葉と同じ気持ち、私もちゃんと持ってるんだって分かったから。不安になってもきっともう大丈夫!」

和紗がそう告げると、照れながら「うん」と頷く泉がいました。

色鬼ごっこの最後は「白」、純潔の白!

色鬼を抜け出して教室に隠れているり香と天城。

ひと葉が触った・触られたの経験は?と天城に問われたとき「胸ぐらいは…」と彼は答えていました。

キスも経験済みという天城の進んでいる性経験を聞いたり香は「記憶を抹消したいわ!」と苦悶します。

天城は唐突にり香のおでこにキス…口にしたことあったけど、額にしたことないと言いながら「初めて」を捧げます。

「曾根崎さんが相手だと、額でもドキドキする…」

2人はそのままキスか…という最高にいいムードのとき、ひと葉が「やっぱり男がいるとよくない!」と言ってミロ先生・泉・天城を強制的に帰します。

文芸部員だけになった校舎。

「青に消えていく…私だって同じこと思ったのに悔しいなぁ」

泉と和紗のやりとりを新菜は聞いていました。

「いろんなことを知ったら、私たちどんどん汚れていくのかしら?」

「そうは思いません。だって今までこの校舎を牛耳っていた青が、白い光に照らされたら色だらけになりました!」

り香の問いに答える和紗の声が聞こえます。

太陽が白い光を放ち朝がやってきて、白い世界に浮かび上がった校舎には、たくさんの心の色文字が浮かび上がりました。

「うん。いい感じに荒ぶってますね。」

ミロ先生が言うと、部室で色にまみれまくってぐっすりと眠る5人の乙女どもが映し出されます。

鼻に赤いインクを付けた和紗が寝ながら満足気に笑います。

『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第12話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想まとめ

和紗が泉と乗った電車がトンネルに入る寸前で切り替わり、ラストカットは黒バックに白文字でタイトルが映し出され「入った!」という和紗の声が聞こえました。

見事に第1話のラストに繋がるエンディングでした。

要点まとめ
  • ミロ考案“ターゲットロックオン色鬼”でそれぞれの感情が解き放たれる。
  • 青に消えた色を取り戻せ!溜め息の灰色、恋の桃色、青い春の青…色鬼最後の色は「純潔の白」
  • 太陽の白い光に照らされたのは、色とりどりの荒ぶる季節の乙女ども渾身の「心の色文字」だった!

青春の“性”のモヤモヤを見事に表現した『荒ぶる季節の乙女どもよ。』は、新感覚の衝撃で心の奥底を揺さぶってくる深くて愛おしいアニメでした!

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