2021年公開の『アオラレ』は、『グラディエーター』でアカデミー賞を受賞したラッセル・クロウがあおり運転の常習犯を演じたアクション・スリラー。
「邦題ダサくない!?」とイジられていた今作は最近何かと話題になっているあおり運転を題材にしており、新型コロナウイルスのロックダウン後世界中でまさかのNo. 1ヒットを記録しました。
危険なあおり運転でどこまでも追いかけてくるラッセル・クロウに、心臓バクバク&アドレナリンが出っ放しの90分です。
マルコヤマモト
目次
映画『アオラレ』作品情報
作品名 | 『アオラレ』 |
配信開始日 | 2021年5月28日 |
上映時間 | 90分 |
監督 | デリック・ボルテ |
脚本 | カール・エルスワース |
出演 | ラッセル・クロウ
カレン・ピストリアス ガブリエル・ベイトマン ジミ・シンプソン オースティン・P・マッケンジー ジュリエンヌ・ジョイナー |
音楽 | デヴィッド・バックリー |
映画『アオラレ』あらすじ【ネタバレあり】
たった1度、クラクションを鳴らしただけなのに…
大雨の夜、1台の車から出てきた男(ラッセル・クロウ)は片手にハンマー、片手にガソリンが入ったタンクを持ち、とある家の中へ向かいます。
上階から降りてきた家の人間を殺した男はその家に石油を巻くと火をつけ、再び車に乗ると何処かへ去っていきました。
次の日の朝。
朝寝坊をした美容師のレイチェル(カレン・ピストリアス)は息子のカイル(ガブリエル・ベイトマン)を車に乗せ、学校へ送りながら職場へ向かおうとしますが高速道路は大渋滞。
渋滞に巻き込まれてしまったレイチェルは上司からの電話を受け、度重なる遅刻により職場をクビになってしまいます。
最悪の気分のまま高速を降りて下道に出たレイチェルは、青信号になっても前の車が発進せずイラついてクラクションを鳴らしますが一向に発進する気配がありません。
我慢できないレイチェルが前の車を追い越し横に並ぶと、車のドライバーから「運転マナーがなっていない」と注意されてしまいました。
男はレイチェルに謝罪を求めましたが、レイチェルはそれを拒否してカイルを学校へ送り届けます。
夫と離婚調停中のレイチェルは弁護士のアンディ(ジミ・シンプソン)と待ち合わせの前に寄ったガソリンスタンドで、先程の男につけられていることに気づき、店にいた男性客から男があおり運転の常習犯であると聞かされます。
男性客が「注意をしようか」と男に近づくと男は車を猛スピードで発進させ、男性客を弾き飛ばしたのです!
恐怖を感じ車に戻ったレイチェルは、自分のスマートフォンが男に奪われていることに気づいて絶望。
マルコヤマモト
怒った男はレイチェルの親友や家族にまで手を出し始める!
前方から現れたトラックのおかげでレイチェルは男の追跡を逃れることに成功。
しかしその頃、男はレイチェルの代わりに弁護士のアンディが待つダイナーへと向かっていました。
そしてレイチェルの親友としてアンディと出会った男は、レイチェルのことを心配しているフリをしてアンディに電話をかけさせます。
電話の会話からアンディが離婚弁護士であると見抜いた男は、突然怒りが込み上げその場でアンディを殺してしまったのです。
電話の向こう側でアンディの死を知ったレイチェルは男に泣いて謝りますが、男はさらに次に殺す相手をレイチェル自身に選ばせようとします。
殺す相手に自分を選べないと言われたレイチェルは、渋々自分を解雇した上司の名前を言ってしまったのです。
直後にレイチェルは警察を呼び、カイルの身を案じて学校へ迎えにいきました。
レイチェルの通報を受けた警察は上司の元へ向かいますが、そこに男の姿はありませんでした。
一方、レイチェルの家では弟のフレッド(オースティン・P・マッケンジー)が先程レストランで起こった殺人事件のニュースを見ていました。
婚約者のメアリー(ジュリエンヌ・ジョイナー)を何度呼んでも返事がないため不審に思って部屋へ行くと、意識不明になったメアリーを抱えた男が立っていたのです…!
さらにフレッドが持っていた包丁でメアリーを殺させると「お前の姉が残した問題だ!」と叫びました。
レイチェルに電話をかけた男はフレッドとのツーショット写真を送り、「3分以内にカイルを連れてこい!」と命令。
その間にフレッドに遺書を書かせた男は、スピーカーフォンでレイチェルに電話をかけ、フレッドに遺書を読み上げさせます。
そして椅子に縛りつけたフレッドの体の下にガソリンを巻き、火をつけたのです…!
しかしレイチェルの家にたどり着いた警察がその瞬間に発砲し、男は肩に傷を負いながらも逃げて行きました。
男の行動に憤慨したレイチェルは男の携帯を破壊し、カイルと警察へ向かうことに。
レイチェルの車内に取り付けてあったタブレットを発見したカイルは、レイチェルの携帯位置情報を使って男の居場所を探ろうとしますが、アプリが示す赤い点はすぐ目の前にあり2人は緊迫します。
2人にバレないようにレイチェルの隣人の車に乗り換えていた男は、2人が乗った車を発見すると再び執拗な追跡を始めたのです!
マルコヤマモト
映画『アオラレ』感想【ネタバレあり】
ラッセル・クロウ怖すぎ!2021年の意外な掘り出し物
マルコヤマモト
映画『アオラレ』は終始ハラハラドキドキが止まらない、2021年公開作品の中でもかなりの掘り出し物でした。
まず車の窓からあの巨漢のラッセル・クロウが車の窓から顔を出してきた時点で、怖すぎてオシッコちびりそうに。
ラッセル・クロウによる執拗なあおり運転が始まったと思ったらそれだけでは済まされず、主人公・レイチェルの家族や知り合いを手にかけようとする異常さも持ち合わせていたのだからさぁ大変!
平気で衝突、平気で人を轢き飛ばし、平気で相手のものを奪い、平気で人を殺す、怒を根源とする悪の所業がノンストップ。
マルコヤマモト
ラッセル・クロウ演じる男が何がそこまで彼を追い詰めたのか、相当馬鹿にされたのか、どうやら自分は社会的に低い位置にいるらしいというコンプレックスからとにかく怒りの沸点が低い…。
自分より弱い立場の女性と子供をターゲットにするゲスさが最低で(多分相手は選んでいると思う)、最後までレイチェルと息子・カイルの身を案じて手に汗握るばかり。
かといってレイチェルも男に対して露骨にイライラした態度を見せるなど、主人公として共感できるポイントはあまり多くなく、彼女を悲劇のヒロインとして描き切っていないことでも、うまく物語のバランスが取れていると思いました。
それはそうと「警察はなんでコイツを野放しにしているんだ!」と映画あるあるの警察の無能さに、こちらの怒りの沸点もだんだんつられて低くなっていきます。
最後の戦いではあの巨漢にどう立ち向かうんだ!?とさらにハラハラしましたが、ハサミでラッセル・クロウの目を刺すという、美容師というレイチェルの職業が活かされておりよかったです。
マルコヤマモト
現実に置き換えられる恐ろしさがある
マルコヤマモト
犯人がラッセル・クロウのような異常者であるとは限りませんが、その可能性も0%でもありません。
映画冒頭でも語られている通り、人々の怒りの沸点は確実に低くなり、世の中には悪いエネルギーが溢れています。
マルコヤマモト
事件が解決した後のレイチェルのように、イライラすることがあってもすぐカッとならずに深呼吸。
クラクションを押す前に、送信ボタンを押す前に落ち着いて考えられれば良いのですが、人間そう上手くいくかわからないから怖いところ。
映画『アオラレ』は、自分が被害者になることもあれば加害者になるかもしれないという可能性についても考えられる、意外と深い作品でした。
また、レイチェルは自分のスマートフォンにロックをかけていなかったため、男にさまざまな情報を抜かれてしまいました。
思った以上にたくさんの情報が入った、スマホの管理の仕方も気をつけなければと思います。
マルコヤマモト
SNSでのみんなの感想・評判
『アオラレ』試写で鑑賞。ラッセル・クロウに地の果てまで追われるという、あらゆるスリラーの中でもトップクラスに怖い映画。主人公に関係ある人も、関係ない人も、時には警察すらも片っ端からブッ殺して突き進むラッセル兄貴の猪突猛進ぶりがマジで凄い。煽り運転の最終形態という言葉に偽りなし!! pic.twitter.com/X7lzxPl6v7
— 人間食べ食べカエル (@TABECHAUYO) May 18, 2021
『アオラレ』鑑賞。
クラクションを鳴らしただけなのに。
ラッセル・モンスターの常識ハズレの清々しい暴れっぷりがスリラーを越えて笑けてしまいます🤭
このストレス社会で気持ちにゆとりを持てなくなった人間の歯止めの効かない怒りの恐さが大袈裟な程に出てました😅
#映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/tDhePibtzz— 洋タルト (@XXVmdvAbBdghi0T) May 29, 2021
『#アオラレ』鑑賞 ☆3.75
R・クロウが殺意マキシマスオーバードライブの煽り運転野郎を演じたサスペンススリラー。怖い…。ヒロインが精神的に追い詰められる様が想像以上にえげつない…。深刻化する格差拡大や安易に敵意を表明できるSNS社会で沸点の下がりまくった現代というテーマも見え隠れ。→ pic.twitter.com/DMkjw5FUqq
— ふゆなご (@FuyuNago) May 28, 2021
2021年109本目「アオラレ」鑑賞
超絶大傑作…ちょっとした非常識が最狂の非常識で追いかけてくる暗黒スリラー!!サイコやろうの説明なんてサッとだけでいいのよ!これがその成功例よ!!痛い目見てから後悔しては遅いのだとラッセル・クロウが教えてくれる「正しいクラクションの鳴らし方」講座…傑作 pic.twitter.com/0ZNl5tUiXV— 空翔ぶギロチン (@moviekoala) June 2, 2021
映画を観た方からは概ね好評価な『アオラレ』。
マルコヤマモト
日々生きていてストレスが溜まることばかりですが、自分より最悪な人間がいるとドン引きしてちょっと冷静になってしまうことがあるように、「人の振り見て我が振り直せ」的な物語。
90分という時間にあおり運転の恐ろしさ、正しいクラクションの鳴らし方、落ち着いて行動することの大切さ、などたくさんの教訓が詰まっており大変見応えがありました。
マルコヤマモト
映画『アオラレ』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
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#ラッセル・クロウ 主演
映画『#アオラレ』🚘😎
配信+Blu-ray&DVDリリース決定💥
◣●配信
PVOD(プレミアム・ビデオ・オンデマンド)
※字幕版のみ
配信期間:8/6(金)~9/5(日)●Blu-ray&DVD
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— 映画『アオラレ』公式アカウント (@aoraremovie) July 23, 2021
マルコヤマモト
- ラッセル・クロウが怖い度…★★★★★★
- ハラハラ度…★★★★★
- 物語…★★★★☆
あおり運転ダメ、ゼッタイ!
まさに「あおり運転の究極」を見せてくれたアクション・スリラーで、90分というコンパクトさも見易くグッド。
ラッセル・クロウがデカければデカイほど怖くて面白くて、一体彼のキャリアはどうなるんだろうと心配しつつも何故か応援したくなる作品でした。
マルコヤマモト