シリーズ史上最恐の最新作『アナベル 死霊博物館』は、観たら誰もが身震いすること間違いなしのお化け屋敷映画。
家という密室で展開される恐怖の連続に耐えることができますか?
- 『アナベル』シリーズの中で本作が一番怖い
- 定番だからこそ、怖く感じます
- 霊の存在を恐れてはならない
物語は、人形をどうするかの話し合いから始まります。壊すかのか、保管するのか。
保管する方を選んだ心霊研究家のウォーレン夫妻。
自宅に持ち帰り、アナベル人形をショーケースに閉じ込めるのですが、次は彼らの娘と10代のベビーシッターが、怨霊という恐ろしい魔の手に襲われます。
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目次
『アナベル 死霊博物館』作品情報
作品名 | アナベル 死霊博物館 |
公開日 | 2019年9月20日 |
上映時間 | 106分 |
監督 | ゲイリー・ドーベルマン |
脚本 | ゲイリー・ドーベルマン |
出演者 | マッケナ・グレイス マディソン・アイズマン ケイティ・サリフ パトリック・ウィルソン ヴェラ・ファーミガ |
音楽 | ジョセフ・ビシャラ |
『アナベル 死霊博物館』あらすじ・感想【ネタバレなし】
『アナベル 死霊博物館』はシリーズ史上最恐レベル
最初に言っておくと、『アナベル 死霊博物館』という邦題は、少し分かりにくいと思いました。
故人の品を保管する部屋を指して、死霊博物館と命名したのだろうと推測できます。あと『死霊館』シリーズから取ったものと考えられます。
ただ、タイトルだけで判断しても、物語をパッと連想できない題名になっているのは残念です。
アメリカの原題は『Annabelle Comes Home』となっており、直訳すると「アナベル、家に来る」です。
色々考察すると、前作『アナベル 死霊人形の誕生』の続きになっており、本作の冒頭でも前の事件が解決した後のアナベル人形を壊すか、保管するかで議論される場面から始まるわけです。
話し合いの結果、心霊研究家のウォーレン夫妻が、家に持ち帰ることになるのですが、本作は「持ち帰る」という決断をしたことによって次の恐怖が始まるように設定されています。
鈴木友哉
しかし、作品そのものはしっかり作り込まれていて、最初から恐怖演出が過激です。
アナベルを家に持ち帰るため帰路に着くウォーレン夫妻に、人形の呪いが襲いかかります。
墓地の前で突然車がエンストしたシーンでは、出だしから驚かせに来ています。
ただ、シリーズの顔でもあるウォーレン夫妻の出番は最初と最後だけ。
本作では彼らの娘と10代のティーンエイジャーが、アナベルたち怨霊の恐怖に襲われる新しい設定になっている点が見どころです。
定番の恐怖演出は逆に怖さを誘う
霊が登場するホラー映画といえば、やっぱりシンプルに「怖いかどうか」が評価のポイントになると思います。
どんな幽霊で登場の仕方はどうなの?見た目は?怖がらせ方は?突然出てくる?など、作品の随所に張り巡らされた恐怖演出がホラーにとっては必要不可欠です。
“シネマティック・ユニバース”でもある本シリーズは、1作目の『死霊館』から本作まで、あらゆる視点でウォーレン夫妻と心霊との戦いを描いています。
今後も『死霊館』の世界観は何作にも折り重なり展開されていく、壮大なホラーシリーズになるそうです。
少し話がそれましたが、最初の作品から一貫している点は「怖がらせ方が同じ」ということ。
良く言えば、同じ展開で約束事のような演出に期待を裏切らない。
悪く言えば、オーソドックスで変わることがないので、話の流れが読めてしまう点でしょう。
たとえば、大きな物音や突然のドアのノック音、見えない何かに床を引きずられる演出はどの作品でも見受けられる場面です。
鈴木友哉
本作は、怖いのは幽霊だけじゃないという点も描かれています。
新聞でウォーレン夫妻に対する批判が出た後、学校では彼らの子供がいじめに遭います。友達の親からも異端扱いされてしまいます。
誕生会にも誰も来ないのは、周囲が夫婦を信用してないから。その感情が子供にまで向けられます。
幽霊だけじゃなく、ひとつの偏った思考で周りの人間が冷たい態度をしてくるのもある意味では恐怖かもしれません。
ただ、本作には前シリーズと似たような場面がある中でも、特に印象的なシーンがあります。
白いドレスを着た強い怨念を持つ女の霊がウォーレン夫妻の娘を襲う場面です。
まだ明るい日中での出来事。そもそも昼間の時間帯に出る幽霊も反対に怖く感じます。
鈴木友哉
鏡の中に映る姿にも恐怖を感じます。
鈴木友哉
また、作中に登場する鏡を使ったトリック撮影にも、注目して欲しいところです。
『アナベル 死霊博物館』で注目すべき子役
ウォーレン夫妻の不在、女子3人の活躍、そして家の中という密室で展開されるストーリーは、シリーズの中でも変わった設定と言ってもいいでしょう。
注目したいのは、本作で大いに存在感を発揮している主人公の女子高生と小学生です。
特に、子役のジュディに扮するマッケンナ・グレイス。彼女は10代前半で、すでに大作映画に軒並み出演しています。
『キャプテン・マーベル』『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』『gifted/ギフテッド』など、知名度の高い作品にて重要な役どころを演じています。
本作では、ウォーレン夫婦に変わって怨念と対峙する強い少女として主役を張っており、この若さで次々にメジャー作品に抜擢されるマッケンナ・グレイスはさらなる飛躍を遂げてほしい役者の一人です。
鈴木友哉
出演作は少ないですが、本作では興味本意で固く禁じられている博物館に入ってしまう女子高生を好演しています。
入ってはいけない部屋に入るという、端から見れば人様の家の部屋を漁る行儀の悪い高校生に見えますが、本作のキーパーソンで重要な役柄を存在感たっぷりに演じてくれています。
本作『アナベル 死霊博物館』は、ドキドキハラハラさせられる恐怖演出もさることながら、心を温かい何かで包んでくれる愛のある場面があるのも最大の魅力です。
これはシリーズ全体を通して言えることです。
恐ろしい出来事を題材にしながらも、家族愛を描いているのも注目するところです。
『アナベル 死霊博物館』まとめ
#アナベル死霊博物館
邦題では分かりにくいが、実際には前回からの続き。悪の根元アナベルを処分せずに、ウォーレン夫妻の家にやって来るところから話が始まる正統な続編。鏡の撮影トリックが見所。#映画好き#映画好きと繋がりたい #映画好きな人と繋がりた#映画ライターhttps://t.co/Bqli0dJONN pic.twitter.com/ZlHth62wXl— スズキトモヤ (@tomosuzu09033) September 21, 2019
以上、ここまで映画『アナベル 死霊博物館』について紹介させていただきました。
- シリーズ史上、最恐のホラー作品
- 怖いのは、定番の恐怖演出だけじゃない
- ラストの一幕は、感動させられます