ドラマ『anego[アネゴ]』は、2005年に篠原涼子さんが主演で放送されたドラマです。
年齢を重ねていくことの悩みや、恋愛など様々な女性の生き方を描いています。
最終回では、黒沢くん(赤西仁)との恋愛模様もはっきり描かれていてうれしかったです。
それでは、ドラマ『anego[アネゴ]』についてレビューしたいと思います。
目次
『anego[アネゴ]』ってどんなドラマ?
女も30過ぎれば、いろんなことが気にかかる…。
今の気楽なOL生活、いつまで続けていられるの?
現在つき合っている男とは、結婚できるの?できないの?
このまま歳をとったらわたしの老後はどうなるの…。
それなりに仕事もできて、一見颯爽と見えるキャリアウーマンでも、心の底は不安や焦りでいっぱい…。
気がついたら後輩に頼られている自分。
そんな「ANEGO]と呼ばれているひとりの30代の女性の抱える悩みや不安や恋愛模様をリアルに描いたドラマです。
出典:『anego[アネゴ]』公式ページ
『anego[アネゴ]』主要キャスト
篠原涼子 / 役:野田 奈央子
- 東済商事・経営戦略部勤務で現在11年目を迎える32歳
- おしゃれでかっこいいと周りからも評判が高く、後輩の女性社員からも憧れられている
- この先自分の人生はどうなってしまうのかと不安になっているが、黒沢や沢木との出会いで少しずつ変わっていく
- 「後厄」で何かと孤独や不安を感じながらも、会社では確かな地位を築いている
ともさかりえ / 役:沢木 絵里子
- もともと東済商事で勤務しており、奈央子の後輩
- 会社を寿退社してからは奈央子と疎遠になっていたが、あるきっかけで奈央子と再会する
- 30歳で他人との距離感を取るのが苦手で、日々孤独と喪失感に押しつぶされそうになっている
赤西仁 / 役:黒沢 明彦
- 経営戦略部に新しく配属された新人の22歳
- いい加減な所もあり、奈央子が指導しているが本当は根が素朴でいい人
- 次第に奈央子に想いを寄せていき、自分の想いと葛藤することにる
- 奈央子に「アネゴ」と名づけた張本人
加藤雅也 / 役:沢木 翔一
- 絵里子の旦那
- 外資系の投資会社を経営している39歳の大人な男性
- 絵里子の心の悩みを治すために努力しているつもりだが、奈央子に相談を重ねるうちに惹かれていく
戸田菜穂 / 役:加藤 博美
- 奈央子の同僚で一年後輩
- 性格はとてもクールで言いたいことをすぐに発するが、恋愛に関しては秘密主義
- 奈央子の窮地には必ず助け、手を差し伸べる救世主で、ちょっとハードボイルドな女子
『anego[アネゴ]』あらすじ
女性も30歳を過ぎると、色々なことが気になり、そして何か分からない物事に焦りだします。いつまで、このままOLを続けていくのだろう。
そして、私は本当に結婚できるのだろうか。など様々な悩みがあります。
丸の内にある東済商事・経営戦略部に勤務している野田奈央子(篠原涼子)は、勤続11年目の年を迎えていました。
彼女は戦略部の中では、後輩から頼られる良きアネゴをしていました。
アネゴの条件は10個あると言われており、奈央子は全てに当てはまっていました。
いくつか恋も経験はしましたが、結婚には至らずです。
「いつかは私にも白馬の王子様が迎えに来てくれる」と信じて努力する奈央子や、奈央子の周りの人々を描いたドラマです。
果たして本当に運命の人に出会うことができるのか。
奈央子の運命の人は、いったい誰なのでしょうか。
『anego[アネゴ]』を視聴できる動画配信サービス
『anego[アネゴ]』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。
なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。
- 動画の配信情報は2019年9月7日時点のモノです。
- 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。
ご覧のとおり、2019年9月7日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。
動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。
【ネタバレ】『anego[アネゴ]』感想レビュー
仕事は手を抜かない
奈央子(篠原涼子)は、自分の身に何が起こったとしても絶対に遅刻はしないですし、手を抜きません。
会社の損にならないように一生懸命に働いています。
プライベートを充実させたいと思っていても、仕事が毎日あるので、どうしてもそっちが優先になってしまいます。
少しでも会社に長くいられるように、男性が優先になっている社会なので生きていくのが大変です。
この世の中の仕組みに、逆らうことは絶対にできない時代でした。
しかし、奈央子や後輩の博美(戸田菜穂)は、そんな世の中に揉まれながらも、自分に与えられた仕事をこなしていきます。
就職する時の苦労を考えて、少しでも長く会社に必要とされる存在になっておきたいと思ってるのが奈央子や博美です。
少しでも手を抜いてしまうと何もかも無くしてしまう可能性があるので、何があっても仕事には手は抜いていない姿勢が描かれています。
ストーリーの中で女性の仕事に対する姿勢を学べることも、このドラマならではのテーマです。
野田奈央子(篠原涼子)の恋愛
奈央子は、本当は恋も仕事もどちらも充実させたいと思っていました。
最初は母親のお見合いの勧めから始まっていきます。
32歳という年齢になり、結婚にも焦りだしてきましたが、相手はいません。
そのため、勇気をもってお見合いをすることを決めました。
お見合いの相手には気に入られ、上手く行きかけましたが相手に忘れられない女性がいることを知り、自分からその男性と離れてしまいます。
母親にも結婚しないと安心できないと言われたり、プレッシャーを感じ焦っているようです。
そんな時に、奈央子が気になる存在に挙げたのは既婚者の沢木(加藤雅也)という男性です。
沢木さんの奥さん・絵里子(ともさかりえ)は、奈央子の会社の後輩で寿退社したため長く疎遠になっていましたが、あるきっかけで再会しました。
沢木さんとは違うところで偶然会っていたので、奈央子はその再会に運命を感じます。
しかし、すでに既婚者であることを分かっていたので、不倫だけはしないと言い聞かせていました。
それでも奈央子は、沢木さんへの想いを断ち切ることができず、不倫に至ってしまいます。
きっかけは、同じ経営戦略部で働く後輩である黒沢(赤西仁)に自分の誕生日に告白をしましたが玉砕してしまい、沢木から誘われていた旅行に足を運んでしまったことでした。
そこで、沢木さんへの想いを確信し、自分は沢木さんのことを愛していると勘違いしてしまい、道を大きく外してしまいます。
黒沢は、奈央子が誕生日に自分に告白してくれているとは知らず、周りから聞かされます。
どうしても、奈央子の想いに気づけなかった黒沢は、自分の事を責めます。
しかし、沢木さんとの関係が少しずつ進んでいくと、沢木さんは以前にも不倫していたことを絵里子から話されます。
不倫相手に会いに行き、奈央子は運命の人が沢木さんではないことをしみじみ思い知りました。
家族も周りも傷つけてしまい、絵里子が会社に送ったFAXにより、奈央子は会社にいることもままならなくなってしまいました。
長年いた会社を辞めることになった奈央子は、派遣社員として働き始めます。
奈央子は運命の恋だと思い込んでいたので、凄くショックを受けます。
そんな時、黒沢もある悩みを抱え、奈央子に話に行きました。
黒沢の話は、お仕置き部屋と呼ばれるモンゴルに転勤の話が出ていることで、奈央子は自分よりも不幸な人がいると思い、前向きになりました。
黒沢は本当は奈央子のことを連れて行こうと思っていて、酔っている奈央子に告白します。
しかし、きちんとした返事をもらうことはできず、モンゴルに旅立ってしまいました。
奈央子は黒沢が運命の人だと実感しながらも、彼の今後の未来を邪魔したくないと考えます。
ですが、派遣で働きながら彼女は最後にはモンゴル語を学び、いつかは黒沢の元に行きたいと心から願うようになります。
二人の恋は最後まで成就しませんでしたが、想い合う二人がいつかは一緒になれるのではないかと心が温かくなりました。
年の差があったとしても、黒沢と奈央子のことをもっと応援したいと思える最後でした。
黒沢は途中からすでに奈央子のことが気になっていましたが、当時は彼女がいました。
年下との恋に前に進むことができなくて、苦しんでいる姿がすごく悩ましくて、何度も涙が出てきました。
不倫相手と妻の対決
絵里子は、奈央子が最初から沢木さんへ想いを寄せていることを警戒していました。
自分が弱いと言いながらも、奈央子に自分のことを分かってほしいと話をずっとしていました。
最初は奈央子も絵里子のことをかわいそうに想い、相談に何度も乗っていました。
絵里子や沢木さんとの食事にも頻繁に行っていましたが、奈央子が途中お見合いをするとことを応援していました。
しかし、お見合いが破談になってしまい、その後の奈央子の行動や言動に今まで以上に注意深くなっていたのです。
沢木さんとの夫婦関係も冷え切っていると絵里子は思っていました。
一方で、沢木さんも絵里子のことはあまり何も考えず、仕事に没頭していました。
そのことで絵里子が周りの母親たちにいじめられていることも気づけずに、一人で絵里子は苦しんでいました。
絵里子は本当は旦那さんに話を聞いてほしかったのに、何も聞いてもらえないことが一つの原因です。
そして、奈央子への想いを募らせている沢木さんへ怒りがこみ上げてきてしまうのです。
自分や子供のことを大事に想うよりも、先に不倫相手のことを優先して考えている沢木さんにはストーリーを見ていても怒りがこみ上げてきました。
絵里子は奈央子に依存しているところや、沢木さんに依存しているところがありました。
でも、絵里子のことを一番に理解しようとしていれば浮気はしなかったと思いますので、沢木さんは絵里子も奈央子もどちらも傷つけています。
最後には絵里子は何がしたいのかを奈央子にきちんと語り始めました。
絵里子は自分のことを必要とされていないと思い込み、奈央子や黒沢が務めている会社から飛び降り自殺を図ろうとします。
精神的にも肉体的にも追い込まれていた絵里子は娘を実家に預け、今行っている保育園からも退園します。
絵里子がそこまで追い込まれているとは思っておらず、沢木さんも奈央子の連絡を受けて病院にかけつけます。
そこで奈央子は、絵里子のことを大事に考えてほしいとお願いし、別れを切り出します。
奈央子は沢木さんの以前の不倫相手にも会っており、もうすでに運命の相手ではないと思っているので決断したのではないでしょうか。
絵里子に対し、早く良くなってほしいとしか思っていない奈央子ですが、沢木さんはいつまでも絵里子に振り回されないといけない…邪魔としか思っていないように感じました。
無事に病院を退院して自宅に戻った絵里子を奈央子は訪ねて行きました。
すると家の表札は沢木ではなく旧姓に変わっていることに気づき、前に進むために絵里子は離婚をしたと話しました。
奈央子に対しては憧れと自分が一番になりたいと考えていたからこその行動でした。
いつまでも奈央子にはたどり着けないと思ってしまうと気持ちが焦ってしまい、沢木さんも取られてしまうと考えていました。
最終的に、奈央子は11年間務めた会社を辞めることになってしまいますが、女性は強いと感じました。
男性には何も頼らなくても前に進もうと少しずつでも努力を重ねていく姿が憧れました。
奈央子が周りに与えていた影響力も最後には示されて、私生活でも会社でもいつまでもアネゴでした。
周りの恋
奈央子は結婚を焦っていますが、それは奈央子だけではありません。
奈央子の後輩で一番味方になってくれる少し毒舌の頼れる女子である博美は、結婚はしたくてもできない相手と交際しています。それは、戦略部の部長です。
二人は別れようとしていましたが、別れることができずにずっと関係が続いていました。
ですがある日、奈央子にバレてしまい、責められはしませんが仕事にも支障が出てしまうほどでした。
博美と部長の関係に終止符が打たれたのは、奈央子の不倫が発覚し、会社に文章が送られてきてからでした。
これから先、何があっても部長は博美のことを悲しませる結果になってしまうことも分かっていました。
何度も今まで別れ話は行われてきましたが、今回だけは二人共が本気で関係に終止符を打ち、博美は奈央子が辞めてから総合職に合格しました。
会社の中でも地位を築き、副部長になることも叶いましたが、恋はしたいとつぶやいていました。
奈央子が退職するまで、最後の最後まで引き留めていた一人でもあります。
そして、もう一人恋をしていたのは早乙女さん(山口紗弥加)と立花さん(山口馬木也)です。
二人の関係も最初は誰も気づきませんでしたが、最悪の状況で気づかれてしまいました。
ミスの原因が本当は絵里子だったことを早乙女さんがしたように言われていた時にかばってくれた立花さん。
その結果、早乙女さんは次第に立花さんに惹かれていき、二人はその流れで交際に至ります。
作品の中では、ラブラブな二人から最後には結婚まで描かれて行きますが、その途中過程がすごく面白いんです。
会社の中で喧嘩の様な状態になっていたり、奈央子に相談に乗ってもらうほど関係が悪化したりと、何かと黒沢と奈央子に関わってきていた二人です。
最後にはハッピーエンドになりましたが、立花さんは浮気の常習犯なので、それを結婚式でも心配されていました。
奈央子の周りだけでも多くの恋愛模様があり、この作品では数々のカップルが描かれていて面白かったです。
最後まで奈央子は他人の恋愛相談にも乗っていましたが、最後は奈央子にも幸せが訪れてよかったです。
『anego[アネゴ]』まとめ
誰しもが年齢を重ねると、早く結婚して子供が欲しいと願う時が一度は来るかもしれません。
その時に出会いがあればいいですが、焦ってしまうと本当に大事なものを見失い、その結果待っていることは「全てを失う」のだなぁと怖い気持ちにもなりました。
しかし、自分に一生懸命に偽りなく生きてみたいと思っている人や、仕事は手を抜きたくないけどうまくいかない、と思っている人にはとてもおすすめのドラマです。
偽りなく生きることは大変かもしれませんが、奈央子のように最後は幸せになれるとうれしいです。