海外ドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』あらすじ・感想!ライアン・マーフィー制作総指揮の傑作ホラー第3弾!魔女の最高位をめぐる狂気

アメリカン・ホラー・ストーリー魔女団

出典:IIMDB

ライアン・マーフィー制作総指揮のホラー作品第3弾『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』。

スタイリッシュで革新的な作品を世に送り出すことに定評のあるライアン・マーフィーが、『アメリカン・ホラー・ストーリー』のシーズン3の舞台に選んだのは魔女の館。

時代背景と設定をシーズンごとに変え、過去のシーズンより続投の役者の配役に変化をつけ、作品に新たな命の吹き込む手腕は健在です。

これまでの『アメリカン・ホラー・ストーリー』の世界観をそのままに、「魔女団」では、キャシー・ベイツとアンジェラ・バセットとふたりの名優の新規加入で、さらなる狂気と迫力を追加。

ライアン・マーフィー作品の勢いはとどまるところがありません!『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』は、残酷で残虐、サディスティックスでエロティック、過去シーズンの2作品に回帰するところがなく、視聴者を飽きさせることのない上質なホラーです。

ポイント
・寄宿学校「ミス・ロビショーズ・アカデミー」
・魔女の最高位のスプリーム
・白魔術と黒魔術
・7つの奇跡
・新たなるスプリーム

それでは『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』をネタバレなしでレビューします。

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『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』あらすじ・感想


魔女の最高位「スプリーム」の帰還

アメリカン・ホラー・ストーリー魔女団

出典:IIMDB

ニューオーリンズにある寄宿学校「ミス・ロビショーズ・アカデミー」は、魔女の血を引く少女たちの学ぶ場所。かつて60人はいたという、魔女の学校も今では所属するのは、ゾーイ(タイッサ・ファーミガ)、マディソン(エマ・ロバーツ)、クイニー(ガボレイ・シディベ)、ナン(ジェイミー・ブルーワー)の4人だけ。

校長のコーデリア(サラ・ポールソン)は、自分たち魔女は「絶滅の危機にある」として、世間はあまりに危険が多いと言い、能力を制御して生きる術を4人に授けているのでした。

そんな中、コーデリアの母で、魔女の最高位、スプリームのフィオナ(ジェシカ・ラング)が放蕩から帰ってきたアカデミー。

スプリームとは、各時代にひとり現れる、誰よりも強い魔力を持つ最強トップの魔女のもつ称号で、本来は仲間の魔女たちを守り、規範となる存在。

そのスプリームとしての責任を一切放棄して、欲望のままに、好き勝手に生きていたフィオナの帰還に娘のコーデリアは不審に思うのでした。

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若返ることに異常な執念を見せるフィオナは、物語の冒頭から危険な香りがぷんぷん。自分の目的のためなら、手段を選ばない冷酷のフィオナの行動が、「魔女団」のキーワードです。

不老不死のカギ

アメリカン・ホラー・ストーリー魔女団

出典:IIMDB

コーデリアの教育哲学が地味だと、実地研修だとゾーイたちを連れ出したのは、ニューオーリンズの観光名所、1830年代にフランスから入植してきたマダム・デルフィーン・ラローリー(キャシー・ベイツ)の館。

その当時、黒人奴隷を切り刻んで拷問の限りを尽くした恐怖の館の女主人の末路を聞き入るフィオナの目があやしく光ります。

それは、デルフィーンの魔の手により恋人を拷問によって奪われた魔女のマリー・ラヴォー(アンジェラ・バセット)の手にかかって殺されたという言い伝え。

その話をきいたフィオナは、人の心が聞こえる能力をもつナンの言葉をもとに、マリーの黒魔術によって180年もの間、敷地内に死ぬことなくそのままの姿で埋められていたデルフィーンを掘り出したのでした。

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極悪非道な殺人鬼を演じるキャシー・ベイツの残虐なサイコパスぶりには、戦慄を覚えます。

実はフィオナが興味を持っていたのは、不老不死の魔術。

ニューオーリンズの街で300年もの間、老いることなく生き続けている魔女のマリー・ラヴォーに、地面より掘り出したデルフィーンと引き換えに不老不死の力が欲しいと迫るのでした。フィオナが執拗に、若返ることにこだわるのは、スプリームの交代の時期が迎え自分の衰弱を感じていたから。

フィオナは、次期スプリームの出現をとめ、魔女のトップとして自分が君臨を続けるのに、マリーやデルフィーンのように不老不死を手に入れようとしていたのです。

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ジェシカ・ラングとアンジェラ・バセットのセリフの応酬は迫力満点です。

両名ともに存在感が強いのに、お互い昇華しあい、緊張感あふれるシーンとなっております。

次期スプリーム候補

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不老不死の魔術が手に入らないフィオナは、魔女としての力を蓄えているマディソンが、次期スプリーム候補だと睨み、躊躇なく殺します。

かつて前任のスプリーム、アナ・リー (クリスティーン・エバーソール)も自らの手で殺めて、スプリームの座についたフィオナは、自分の欲望にどこまでもどん欲な魔女だったのです。

ところが、魔女として能力の覚醒をしていたのは、フィオナが警戒をして殺したマディソンだけではなく、アカデミーのゾーイ、クイニーとナンの他の少女たち。

そこに沼にひとり住む死者と蘇らす力を持つ魔女のミスティ・デイ(リリー・レーヴ)まで出現し、誰が次のスプリームなのか、予想もつかない状況に陥ったのです。

そしてフィオナに殺されたマディソンも、ミスティ・デイの力により何事もなかったかのように、息を吹き返すのでした。

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魔術により、死んだ者も生き返るエライ展開になっております。マディソンの魔術の巻き沿いになり、死んだ大学生のカイル(エヴァン・ピーターズ)を蘇生させるくだりは、相当にグロテスクでした。

コーデリアの千里眼

フィオナの次期スプリーム候補排除の動きと並行して、争いを続けるフィオナとマリー。そんな中、フィオナの娘コーデリアが何者かに硫酸をかけられ失明をするという事件が起こります。

目が見えなくなったことで、何事をも見通す千里眼という新たな能力を手にしたコーデリアもまた、魔女としての能力を進化させたのでした。

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次期スプリームは誰なのか、セイレムの魔女フィオナとブードゥーの魔女のマリーの争い、デルフィーンのマリーとの確執、魔女狩り組織の台頭とストーリーは畳みかけるような展開で、確実にラストに向かいます。

7つの奇跡

フィオナの暴走、不老不死のマリー、デルフィーンとそれぞれの思惑が複雑に絡み合い、緊張が走る中、能力を増幅させ、強くなっていったゾーイ、マディソンたちミス・ロビショーズ・アカデミーの少女たち。

衰弱して行方をくらましたスプリームのフィオナの後任が誰なのか全くわからない状況の中、スプリームの絶対条件の「7つの奇跡」の試練を行うというコーデリア。スプリームの選出には、高度な魔術である、念力、意思操作、瞬間移動、予知、命を分け与えること、冥界からの帰還、発火能力と全部、パスしなければなりません。

果たして7つの試練を実践し、新スプリームとして名乗りを上げたのはいったい誰なのか、そして不老不死に執念を燃やしたフィオナの運命はいかに?そのラストは果たして?

『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』あらすじ・感想まとめ

以上、ここまで『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』をレビューしてきました。

要点まとめ
・不老不死に執念を燃やすスプリーム
・死さえ打ち勝つ魔術
・魔女たちの攻防
・過激かつ野心的なホラー

目が離せないホラー作品

魔女の館を舞台として新たな狂気を描く『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』。

シリーズ3作目でありながら、目新しさを失わないそのエッジ―な世界観は、サディスティックでグロテスク。

魔術と呪術が入り乱れる物語の展開は、視聴者を過激な異次元の世界へと誘います。不老不死を手に入れようともがく魔女フィオナの思惑に、次世代の魔女たちが呑み込まれていくように、視聴者も同じように翻弄されるのです。

ジェシカ・ラング演じるフィオナのスプリームとして君臨を続ける執着心を主軸に、若い魔女たちのスプリームへの野望と闘争、白魔術と黒魔術の対立と見どころは満載。ホラー作品にふさわしく、死すら一筋縄にいかず、誰か死んでは、生き返るといった展開に、もう何がなんだかわけがわかりません。

そうでありながら、『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』のもつ魅力と魔力は、物語の荒唐無稽な展開をも凌駕して、決して目を離すことができないのです。

そして今回、ジェシカ・ラング、サラ・ポールソン、エヴァン・ピーターズと、シリーズ常連キャストの登場に心躍らすファンを「魔女団」で驚かせたのは、新たに加わったキャシー・ベイツと、アンジェラ・バセットのふたり。

ただでさえパンチの利いた恐ろしいホラーに、キャシー・ベイツ演じるマダム・デルフィーン・ラローリーの存在は、戦慄を覚える恐ろしいものでした。

『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』は、『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズの過去2作品同様、主要人物でさえ情け容赦なく、非業の死を遂げる展開のオンパレード。しかもその死は、半端なく過激で残酷です。

それなのに、最後の最後まで目を離さずに13話を一気に視聴できてしまうのは、それだけこの作品が面白いということです。

また『アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団』は、後に続くシーズン8「黙示録」への架け橋となる仕掛けも待っており、視聴者に時空を超えた革新的な驚きを与え続ける作品なのです。

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現在、アメリカ本国では『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズ10作目となるシーズンが放映されています。決して色あせることのない恐怖を描き続ける制作総指揮のライアン・マーフィーの奇才ぶりに舌をまくしかありません。是非、ご覧ください。
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