チュウォンが除隊後初の主演を果たし、SBS演技大賞でPD賞を受賞した話題作『アリス』!
時間旅行というSFストーリーを軸に、複雑に絡み合う人間模様が繊細に描かれている作品です。
チュウォンの演技はもちろん、ヒロインのキム・ヒソンなど登場人物のリアルな演技に引き込まれていきます。
- 『ヨンパリー君に愛を届けたいー』など数々の作品で演技力を称賛されたチュウォンの除隊後復帰作
- 母親と天才物理学者の二役をキム・ヒソンが熱演
- 時空を超えて交わる運命。そんな運命に翻弄される人々のドラマ
それでは『アリス』をネタバレありでレビューします。
目次
韓国ドラマ『アリス』キャスト・相関図
チュウォン / 役:パク・ジンギョム
- 先天性の失感情症を患っている
- 高校生の頃に母を殺され、警察官となって犯人を捜している
- 他人に対して何の感情も抱かないが、テイと出会い初めての感情を抱く
- 淡々とした話し方でぶっきらぼうな印象だが、行動に優しさが垣間見れる人物
キム・ヒソン / 役:パク・ソニョン / ユン・テイ
パク・ソニョン
- ジンギョムの母で科学者であり時間旅行者
- 預言書を追って2050年から1992年に行き、妊娠が発覚したことで1992年に残りジンギョムを出産した
- 時間旅行の結末を知っているが、何者かによって殺される
ユン・テイ
- 時間旅行の研究をしている物理学の教授
- 気が強く頑固で譲らない性格
- 幼いころに孤児院に預けられ、現在の両親は里親。幼いころの記憶は失っている
クァク・シアン / 役:ユ・ミンヒョク
- ソニョンと共に2050年から1992年に行くが、ソニョンが逃げて1人2050年に帰る
- 時間旅行システム”アリス”でガイドを勤めており、2020年にやって来る
- ジンギョムの父
イ・ダイン / 役:キム・ドヨン
- ジンギョムの同級生
- 新聞記者で好奇心旺盛、知りたがり屋
- ジンギョムにずっと片想いしている
キム・サンホ / 役:コ・ヒョンソク
- ジンギョムが高校生の頃に出会った警察官
- 母を失ったジンギョムを引き取り息子のように思っている
- 部下に慕われるチーム長でジンギョムからの信頼も厚い
【ネタバレ】韓国ドラマ『アリス』あらすじ・感想
予測不能なストーリー
ジンギョム(チュウォン)の母ソニョン(キム・ヒソン)が、2050年から1992年に来るところからストーリーは始まります。
ある男性と、その娘らしき幼い女の子がいます。
危険を察知した父親が、”預言書”から切り取った最後のページを娘の小さな手に託しました。
そして、この男性は侵入した男によって、娘の目の前で殺されます。
しかし、この男もまた別に侵入した男女が邪魔したことで”預言書”を手に入れることはできませんでした。
この男女がソニョンとミンヒョク(クァク・シアン)です。
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そんなソニョンが、妊娠したことをミンヒョクに伝えました。
時間旅行は放射線を浴びることから、ミンヒョクは諦めるようソニョンに言います。
しかし、諦められないソニョンはミンヒョクから逃げて、1992年に残りジンギョムを出産します。
放射線を浴びたせいか、先天性の失感情症を患ったジンギョム。
そんなジンギョムを、ソニョンは母として優しく見守っていました。
不愛想で自分に向かって微笑むことすらしない息子に格別な愛情を向けていたソニョンですが、2010年に何者かの手にかかり亡くなってしまいます。
その後、犯人を捕まえるために警察官となったジンギョムの長い長い戦いの時間が始まるのです。
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ソニョンが亡くなって10年後、2020年にストーリーは移り、警察官になったジンギョムが捜査中に2020年のソニョンであるユン・テイに偶然出会います。
ユン・テイは大学の物理学の教授で、時間旅行の研究をしている人物です。
ユン・テイはソニョンとは違いハッキリ物を言い、頑固な性格。
そんなユン・テイと出会い、ものすごいスピードで物語が動き出します。
ジンギョムがいる時代にやって来た時間旅行者が事件を次々と起こし、どの事件にも不可解なことが多くジンギョムが少しずつ真実に近づいて行くようになります。
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ジンギョムと周囲の人々
ジンギョム(チュウォン)とテイ(キム・ヒソン)を中心に人間関係は描かれていますが、時代が動くのでとにかく人間関係は複雑です。
ジンギョムの母ソニョン(キム・ヒソン)は2050年から1992年へ行き、そのままその時代に残りました。
しかし父であるミンヒョク(クァク・シアン)は、ソニョンを1992年に置いて2050年に戻ります。
その父が2020年のジンギョムと出会い、ジンギョムがソニョンの息子と知ってジンギョムを助けるようになります。
また、ジンギョムを亡くなった母の代わりに引き取って育てた警察のコ・チーム長は、実は時間旅行者で未来からやって来た人物でした。
愛する妻に一目会うために過去にやって来たコチーム長は偶然、事件に巻き込まれて亡くなる過去の自分に出会い、その自分の代わりに自分となって妻の傍にいるようになります。
そしてジンギョムを引き取りました。
そんなコチーム長の裏には、ソク・オウォン(チェ・ウォニョン)という研究所の所長がいます。
このソク所長もまた時間旅行を知っている人物で、敵なのか味方なのかよくわからない立ち位置でした。
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未来から来た人物が過去の自分を殺して過去の自分になりすます…このようなことがいくつか起きているので、全ての登場人物をまとめるのはハッキリ言って難しいです。
また、誰が味方で誰が敵でジンギョムを狙っているのか、その点も複雑でした。
序盤は味方だと思っていた人物がだんだん怪しく見えて、途中敵のように見えるもやっぱり味方だったというように、最後の最後まで複雑です。
ジンギョムはそんな人間関係の中心にいて振り回されているように見えながらも、母を殺した犯人を探すと言う目的と、母と同じ顔のテイを最後まで守るといるしっかりとした信念があって揺るぎませんでした。
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預言書
ストーリーの軸になっているのが、この”預言書”です。
冒頭では、テイのお父さんが持っていました。
テイのお父さんが破ってテイに託した最後のページに、一番大事な内容が書かれています。
この預言書の最後のページを巡り、たくさんの登場人物が敵対したり命を落としていくのです。
預言書には時空の扉が開いたことで起きる出来事と、その終焉が書かれています。
また、時空の扉を閉じる方法も書かれていました。
そのため、時空の扉を閉じたいものとそれを阻止したい者が対立することになったのです。
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時間旅行のシステムを作ったのは、ジンギョムの母ソニョンです。
そのソニョンは、扉を閉じるために何をするべきなのか知っていました。
しかし、それを実行しないのには理由があります。
そのするべきことが、ソニョンにとってはできないことだったからです。
原則として、時空を超えて産まれたジンギョムは生きていてはならない存在であり、彼は死ぬ必要がありました。
その事実を知ったソニョンは自分が死ぬことでなんとか回避しようとしましたが、それでは何も変わりませんでした。
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最終的に、母を殺した犯人はジンギョムであることがわかります。
警察官のジンギョムではなく、年老いた未来のジンギョムです。
警察官のジンギョムは母の死を防ごうと何度も2010年を訪れますが、失敗に終わります。
しかし、最後は年老いた未来の自分を撃ち抜き、全てをリセットしました。
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ジンギョムとテイは時空を超えてもリセットしても繋がっていて、警察官ではないジンギョムがテイに再会しジンギョムがテイを認識したところでエンディングです。
皆がジンギョムを忘れて、存在が消えたように見えるエンディングでしたが、テイだけがジンギョムを憶えていました。
なぜテイだけが憶えていたのか謎ですが…。
Tomomo
韓国ドラマ『アリス』キャスト相関図・あらすじ・ネタバレ感想まとめ
複雑で内容の濃い作品でした。
序盤から目を離せないストーリーで時代を行ったり来たりするので変化が多く、一瞬も見逃せませんでしたね。
ラブストーリーというよりは、ヒューマンドラマだと思います。
「過去や未来も大事ですが、今を大事に生きてみませんか」と最終話のエンディングに制作者からのメッセージが流れます。
ジンギョムが消えた世の中で、時間旅行なども存在せずジンギョム以外の登場人物がそれぞれハッピーエンドを迎える、といったエンディングでもよかったと思いますが、ジンギョムが生きていることに意味があったのかなと今は思います。
登場人物がとにかく多く、ストーリーも複雑ですが見ごたえのある作品でした。
話の流れが早いので、見逃すことなくじっくり観ることをおすすめします。