世界でもっともロマンチックといわれる列車が、なんと日本の福島県に!?
第5話は、福島県大沼郡三島町のJR只見線・早戸駅が舞台。
駅周辺に便利なカフェもなければ、アミューズメントも一切ナシ!
…なのに、鉄ヲタを虜にする魅力があるという興味深い駅。
恋もはじまらないし事件も何も起きないけれど。
“何にもない”のが最高って思える、上質な鉄旅に出会えます。
ドラマ『鉄ヲタ道子、2万キロ』前回第4話のあらすじと振り返り
会津の漆塗りを思わせる赤い列車に乗る大兼久道子(玉城ティナ)。
同じ車両には音鉄くん(水石亜飛夢)と3人のマダム。
マダムたちの陽気なお喋りをBGMに、田園風景の中を列車が走ります。
道子が降り立ったのは会津鉄道・大川公園ダム駅。
ホームから整然と並ぶ無数のソーラーパネルが見える駅!
稀有な光景に心躍りながら駅を探検します。
すると、待合室に音鉄くん。
録り鉄・道子の邪魔にならぬよう、ここでじっと待機してくれていた彼。
ジャンルは違えど同じ鉄ヲタ。互いを気遣い合いながら秘境駅を楽しみます。
2人は一緒に大川ダムへ。
そこで、道子はダム好きでもある音鉄くんからダムカードの説明を受けます。
目を輝かせて語る彼の姿に“人の心を動かすもの”の尊さを改めて感じた道子でした。
第5話も、さらに旅心をくすぐってくるニクいストーリー。
今度はありのままの大自然が静かに心を揺さぶってきます。
“いま”に疲れている人には特に沁みちゃう絶景かも!
【ネタバレあり】ドラマ『鉄ヲタ道子、2万キロ』第5話あらすじと感想
世界一ロマンチックなレア列車・只見線が、道子(玉城ティナ)を幻の駅へ誘う!
「私は今、世界でもっともロマンチックといわれる列車に揺られている…」
大兼久道子(玉城ティナ)が、西村家具の出張でやって来たのは福島県。
表向きは出張ですが、道子の真の目的はこのJR只見線に乗って幻の駅へ行くことです。
1日6本…上下線合わせても12本という圧倒的な本数の少なさで、鉄ヲタを虜にしてきました。
そう言えば、道子がずっとバックにつけているキーホルダーも只見線!
道子のこの旅への並々ならぬ思いが冒頭からひしひしと伝わってきます。
薄い霧に包まれながら滝谷川橋梁を渡り…滝原トンネルを抜けるとそこが目的地。
「今、幻が現実に…」ここは、幻の駅・早戸駅!
ホームに降り立って、斜め上を見上げた道子が感慨深い表情を浮かべます。
そして、彼女は「ここ、どこだよ…」嬉しさを噛み締めながら呟きを発しました。
現場が残念な空気になりかけたそうですが「水墨画みたい!」という1人のスタッフのひと言で士気があがったそう!
裏話を聞いて納得。霞かかった景色の画力が半端なく、雨音に癒される!
この日、この時にしか撮れなかったであろう“レア絶景”は必見!
家具営業マン(玉城ティナ)としての仕事っぷり&飲泉の飲みっぷりがGOOD!
雨の中で傘を差しながら、夢中で駅の写真を撮る道子。
そこへ、迎えに来たつるの湯の鶴峰(黒田大輔)が近づいて声をかけます。
今回はつるの湯の客室に入れる家具の依頼。
道子は西村家具の営業マンとしてこの地にやってきたのですが…
カメラを構える姿をばっちり目撃され、鉄道好きがバレてしまいます。
「ささっと終わらせて長く楽しんで!」と鉄ヲタに優しい鶴峰。
打ち合わせをするためにつるの湯へ向かいます。
「シンプルでスタイリッシュで、かつ、趣のあるいいのがあります。明日にでも資料を送らせていただきます。」
鉄ヲタモードをオフにして、道子はきっちり仕事をこなします。
仕事を終えた道子は、つるの湯の一角に設けられた飲泉所へ。
たっぷり2杯、飲み干します。
かきこまずにはいられない、贅沢わっぱめし!奥会津人(黒田大輔)もオススメに困るほど“何もない”場所。
喉を潤した後でランチタイム。
本日の駅弁は、会津を紡ぐわっぱめし(1000円)!
鶏も卵も会津地鶏を使用し、会津が生んだ超ぜいたく親子丼。
鶏も卵も一緒にいきたい…けど、箸ですくいあげるには難敵。
道子は、誰もいないのを確認して豪快にかきこみます。
道子が手に取った気持ちが分かる…美しくて優しいデザイン!
「渡し舟、5日前までに予約しないとダメで…乗りたかった!」
カップルの会話が聞こえてきます。
2人が話しているのは、霧幻峡の渡し舟のこと。
彼女の崎村香苗(園田あいか)は乗りたかったようで残念そう…
一方、箕輪俊介(髙橋大翔)の方は渡し舟があることを知らなかった様子。
道子も聞き耳を立てながら、渡し舟に乗れないことを残念に思います。
「歩きですと、この辺何にもない…」
道子がオススメの観光スポットを鶴峰に聞きますが、申し訳なさそうに答えます。
香苗(園田あいか)&俊介(髙橋大翔)カップルに再び遭遇で…意外な展開!
「何もないかぁ…」
早戸駅までの道のりをゆっくり歩いて10分。あっという間に駅に到着!
コンクリート製の待合室でシンプルでスタイリッシュで趣のある時刻表を眺め…
早戸駅のノートを熟読します。
「駅が愛されていると、なんだか私まで嬉しくなる。」
「帰りの出発時刻まで、もう少し散策しますか!」
待合室を飛び出して、駅周辺を歩いてみます。
雨の音に見守られながら、只見川沿いを歩いていると渡し舟が見えてきました。
なんと、乗っていたのはさっきまでつるの湯にいた香苗と俊介カップル!
どうやら、彼が彼女のためにサプライズで渡し舟を予約していたみたい。
「いつ予約を?ありがとう!」香苗が嬉しそうに俊介の手を握ります。
微笑ましい光景に、道子も思わず笑顔。
「乗りますかー?」
にこやかに立ち去ろうとした道子に誰かが声をかけてきます。
実際の船頭さんが出演!只見川と和船と鉄ヲタ道子(玉城ティナ)。
「よかったら乗ってください!」
道子に渡し舟の船頭さんが声をかけてくれます。
急なキャンセルが出て、ラッキー乗船を果たした道子!
実際の船頭さんだからこその穏やかなやりとりがリアルでいい感じ。
只見川を漂う一隻の和船。
船頭さんの漕ぐ櫂棒の音だけが静かな川に響きます。
道子は、只見川からの早戸駅を何枚も写真に収めます。
50年〜60年前までは生活の足として渡し舟が欠かせなかったこと。
なんと、この地区では各家一艘ずつ所有していたのだとか。
かつて上流に三更という集落が存在していて、昭和39年に起きた土砂崩れを機に下流の方へ皆が移り住んだこと。
船頭さんが語る只見川の歴史を、道子は川に浮かびながら興味深げに聞き入ります。
旅でしか味わえない雰囲気ってあります。
私はここで“なにもない”を見つけた!
旅の終わり、道子は雑誌「旅と鉄道」の編集長・黒羽則夫(六角精児)に電話をかけます。
「早戸駅はどうです?」
「何もありませんでした。」
道子は正直に答えます。
「ってことは…はやくみたいなー!」とニコッとする黒羽。
「はい、最高でした!」と道子。
本業があるため、道子は写真を送って日帰りです。
「だんだんとファンがついてきてます…これからも宜しく!」
黒羽が期待を言葉にします。
見ていたのは、“YUIの気ままなひとり旅・第11回目”の比羅夫駅特集。
連載が10回超え…すごい!
和船に乗りながら道子は思います。
“宿のご主人は「ここには何もない」って申し訳なさそうに、そう言った…
確かに雑誌に載るようなアミューズメントスポットはないかもしれない。
でも、それがどうしたというのだろう。
ここにはすばらしいものがある。
ここには「何もない」がある。
何もない場所に身を置きたくなったら、きっと私はここを訪れるだろう。”
ドラマ『鉄ヲタ道子、2万キロ』の次回に期待するもの
秘境旅について深く考えさせられ、新たな旅の良さにハッとさせられ…
本当に水墨画のような世界で…映るすべてが目のご馳走でした!
第6話は、急勾配を進む箱根登山鉄道の塔ノ沢駅へ。
線路のそばで最高な“何か”を見つける旅。
そして、道子の過去についても発見がありそうな予感…期待値上がります!