『新聞記者』ネタバレ考察!映画ラストの口パクセリフは「ごめん」?どんな意味が込められていた?

映画『新聞記者』あらすじ・感想!

出典:『新聞記者』公式ページ

日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞の主要3部門を受賞し、3月13日時点で190館でのリバイバル上映が行われている『新聞記者』。

日本映画の常識を覆すような現実の政治問題に鋭く切り込んだ内容で、昨年の公開前から炎上も込みで大いに話題になりました。

公開したばかりの時に公式HPが不自然にダウンしたことなども議論を呼びました。

現実を反映させた映画で各方面に議論を呼び、いろんな考察やら政治意見と絡めた記事が書かれていますが、今回は『新聞記者』の衝撃のラストシーンと、そこでのとある人物の口パクセリフについて書いていきたいと思います。

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『新聞記者』あらすじ・ラストネタバレ


あらすじ

『新聞記者』は東京新聞の記者・吉岡(シム・ウンギョン)が、あるとき突然会社にFAXで送られてきた「内閣府が主導して特殊な大学新設計画を進めている」という情報を調べ出すところから始まります。

(C)2019「新聞記者」フィルムパートナーズ

彼女の物語は内閣情報調査室で働いており、日々SNSの工作活動を続けるだけの仕事に疑問を持っている官僚・杉原(松坂桃李)と交錯してきます。

そして、そのFAXを送ったのは外務省時代の杉原の先輩・神崎(高橋和也)だということが判明。

内閣府の情報をばらした神崎は飛び降り自殺をしてしまいます。

敬愛する先輩の死を疑った杉原は独自調査を開始、そして吉岡と出会い、そして内閣府が作ろうとしている大学は「生物兵器の開発」を目的としていることが判明します。

ラストネタバレ

記事に信ぴょう性を持たせるため、杉原は自分の実名を載せることを決意、吉岡の書いた記事は世に出回りました。

しかし、内閣府はすぐに手を打ち、御用雑誌が東京新聞の記事は誤報だと発表、杉原は上司の多田(田中哲司)から海外にしばらく赴任するよう言われてしまいます。

多田は杉原に「この国の民主主義は形だけでいい」と言い放ちました。

(C)2019「新聞記者」フィルムパートナーズ

吉岡は杉原の身を案じ、電話をかけ続けますが、杉原は多田に言われた言葉が頭を巡って、ただ霞が関をふらふら歩くだけでした。

そして吉岡と杉原は横断歩道越しに対面。

気力をなくした顔の杉原は、吉岡に向かって何か言葉を言います。

その後、吉岡の目を見開いた顔がアップになり映画は終わります。

『新聞記者』ラストの口パクセリフを考察

何と言っていた?

『新聞記者』ラストシーンで杉原(松坂桃李)が一体何と言っていたのか、そこにははっきりとした答えはなく、見た人に答えを委ねているのだろうとは思います。

しかし、動かしている口の形の話している長さからある程度見当は付きます。

シライシ

私は杉原は「ごめん」もしくは「ごめんね」と言っていたと思います。

口の動きからしても、それまでの話の流れからしても妥当です。

「せっかく君が勇気を出して記事を書いてくれたのに圧力でつぶされてしまって“ごめん”」「力になることができなくて“ごめん”」ということでしょう。

Twitteの感想でもラストは「ごめん」と言っていたのだろうと予想する声が多数ありました。

というわけで確定したわけではないですが、『新聞記者』のラストのセリフは「ごめん」だったと仮定しましょう。

なぜラストのセリフが「ごめん」なのか?

ではなぜ、『新聞記者』の作り手は最後のセリフを「ごめん」にしたのか?

シライシ

単に杉原が吉岡に謝っているという以上の意味があると考えられます。

予想する限りでは、一つは『新聞記者』の元ネタの一つである「森友加計問題」で官僚が実際に1名自殺していることから、作り手からその人物に向けての「ごめん」と言っているのではないかと思います。

またもう一つは、作り手から映画を見ている観客への「ごめん」という意味もあるのではないでしょうか?

どういうことかというと、あくまでもフィクションとして作っている映画の限界があることを我々に伝えているのではないかということです。

結局『新聞記者』の作中では、事態は何一つ解決せず、これからどうなるのかも不明なまま終わってしまいます。

しかし、それは「現実も何も解決しておらず、今後のこともわからない」から敢えてそこで映画を終わらせているのではないでしょうか。

これからの現実をどうするかはこの映画を見た各々の観客次第、国民次第だと言っているのです。

シライシ

だからこそ「自分たちに描けるのはここまでです、ごめん」と伝えているのではないかと思います。

ちなみに『新聞記者』の公開時期は6月28日で、7月21日に行われた参議院選挙の約1ヶ月前でした。

実際に観客が映画からバトンを渡されて行動を起こすのに絶好の場が直近であったわけです。

参議院選挙の結果は与党自民党が勝利しましたが、自民党が目標とする憲法改正に前向きな勢の議席数は全体の3分の2にあたる85議席に届かず71議席でした。

シライシ

この結果にはいくらか『新聞記者』の伝えたメッセージが関わっていたのかもしれません。

ラストで杉原(松坂桃李)はどうなってしまったのか?

『新聞記者』のラストでもう一つ気になるのは、杉原に「ごめん」と言われた後、目を見開いた吉岡の顔で映画が終わる点です。

何か衝撃の出来事が起きたと考えられます。

シライシ

あくまで私の解釈ですが、場所が横断歩道でちょうど車が行き来しているところが映っているので、杉原は道路に飛び込んでしまったのではないかと思っています。

先輩の神崎と同じように、不正を暴ききれず自殺してしまったわけです。

話としても不自然ではないですし、何より松坂桃李のラストの死んだ目の演技が凄すぎたので、それくらいのことが起きていても不思議ではないと思えてしまいました。

シライシ

その決定的場面を見せずに終わらせたのはいろんな解釈が生まれてよかった点だと思います。

『新聞記者』ラストの口パクセリフ考察・まとめ

『新聞記者』ラストのセリフ考察
  • 言っていた言葉は「ごめん」
  • 「ごめん」というセリフには観客に今後を委ねる意図があった
  • 「ごめん」と言った後、杉原は自殺してしまったかもしれない

ここまで『新聞記者』ラストのセリフのあくまでも個人的な解釈について語ってきました。

答えは無限にあると思います。

どれが答えだと決めることよりも、現在もリバイバル上映中なので、多くの人が観に行って議論を交わすことが重要でしょう。

どう解釈するにせよ、『新聞記者』が必見の映画であることは間違いありません。

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