無垢な青空のように澄んだ心を持つ豆狸が、落語家を目指して奮闘する物語…
ついに完結!
第13話(最終話)の「全部師匠が教えてくれた」では、お人よしな豆狸が泥棒の罪をきせられちゃいます。
破門は決定的!?
ドタバタで波乱万丈でグッとくるラスト、愉快痛快な結末は必見です!
目次
アニメ『うちの師匠はしっぽがない 』前回第12話のあらすじと振り返り
大黒亭を名乗るのにふさわしいかどうか…試練を課されたまめだ(CV.M・A・O)。
破門を回避するには上方落語四天王の師匠たちを認めさせなくてはなりません。
残るは、恵比寿家歌緑(CV.石田彰)の試練のみ!
「君が面白くちゃ意味がない。」
歌緑師匠は、まめだの落語を聞くとあっさり不合格を告げます。
簡単に引き下がるわけにはいかないまめだ…
“はたしじょ(果たし状)”を渡し続け、リベンジの機会を得ようと頑張ります。
そんな中…ひょんなことから、宴会場でまめだが落語をすることに!
宴の主催者は、芸人嫌いな平兵衛(CV.小野坂昌也)。
意地汚い彼は、まめだの落語をことごとく妨害!
その場に居合わせたイジメを許せない歌緑は、まめだの代わりに一席披露して助けます。
まめだの落語への思いを認めた歌緑は、追試を許可したのでした。
第13話(最終話)では、大黒亭と悪縁のある平兵衛がまめだをロックオン!
ヤバい奴に狙われた豆狸を救ったのは、師匠の落語で…
悪人&警察も黙らせちゃう超カッコイイ落語シーンは見なきゃ損です!
【ネタバレあり】アニメ『うちの師匠はしっぽがない』第13話(最終話)あらすじと感想
大黒亭と悪縁のあるじいさんに…豆狸がハメられた!
淡路の寺では、長老狸(CV.高橋伸也)が大阪へ行ったきり音沙汰もない豆狸のことを心配しています。
そんな長老の気持ちなど知る由もないまめだ(CV.M・A・O)は、高級懐石料理を堪能中!
先日、遊郭の宴会場で知り合った平兵衛(CV.小野坂昌也)が連れてきてくれたのです。
「わて、初めて落語見た…すっばらしい芸術や!」
興奮気味に話す平兵衛に、落語を愛するまめだは嬉しくなります。
これは、芸人嫌いな平兵衛が仕掛けたワナ!
帰りしなに平兵衛は、まめだにお土産だと言って大きな風呂敷包みを渡します。
一度は断ったまめだでしたが、貰ってほしいといわれてお礼を言って持ち帰ります。
まめだがお世話になっている椿家に帰宅すると…
椿しらら(CV.Lynn)がお説教する声が聞こえてきます。
そこには、博打で身ぐるみ剥がされてきたフンドシ1丁の白團治(CV.江口拓也)が…!
彼は、所在無さ気に正座してお説教を食らっていましたw
まめだは尻團治の見事な尻を褒めながら、お土産を貰ったことを話します。
さっそく、3人で風呂敷を開封してみると…なんと、中身は大量の札束で!!
文弧と平兵衛の因縁…まめだが窃盗で逮捕!?
白團治は、まめだへすぐに返してくるよう言います。
直後、大勢の警察官が椿邸へ突入!
「こいつや…お金、盗んだんは!」
警察と一緒に来た平兵衛が、札束を指差して叫びます。
ハメられました…突如、まめだにかかった窃盗容疑!
現物がそこにあっては言い逃れできません。
「これは、あんたがくれるって…盗ってなんかない!」
まめだは潔白を主張するも、警察官が捕らえようとします。
大黒亭文鳥から殴られて恥をかかされてからずっと、このときを待っていた…
彼には積年の恨みがあります。
実は平兵衛…
文鳥の弟子である文狐(CV.山村響)に、入れ歯代&示談金を要求したことがあります。
「3万円払え!芸人風情には払えないだろう…ならば、お前がわての嫁になれ!」
そう言われた文弧は、風呂敷包みに入った3万円を平兵衛へポンッと投げてきました。
「そんなモノでいいならもってけ…ブタ。」
冷ややかな視線をした文弧に見下ろされたあの日。
平兵衛のプライドはズタズタにされました。
執念深い平兵衛はお金を使わずにとっておいたらしい…
無実のまめだを守れ!寄席のみんなvs悪徳警察官たち。
捕まったら、まめだがヤバい…
まめだを逃がすために尻團治が強烈なヒップアタックを警察官にお見舞いします!
椿一門総出で警察官を食い止めてくれて、まめだはその場から逃げることができました。
事情を話し、匿ってもらいます。
すぐに追ってきた警察官&平兵衛。
「ここは笑いに来る所…怖い顔するならおかえりください!土足で舞台にあがるな!!」
抵抗した作次郎(CV.村瀬歩)は、警察官に殴られます。
今度は、緞帳を下げて舞台にあがるのを阻止したしららが警察官に囲まれます。
しららのピンチに駆けつけたのは、らくだ(CV.梅原裕一郎)。
お嬢に迷惑がかからぬよう顔を隠して助太刀します。
そのときでした…警察官のボスが威嚇射撃を1発、天井に撃ちこみます!
飛び道具を使われては叶わない…みんなの動きが一斉にストップ。
「全員、窃盗とその犯人を匿った罪で逮捕!」
春来亭の人間は、誰1人としてまめだが窃盗など犯すはずがないと反論します。
無実の罪で、まさかの自首!?華麗に下される「佐々木裁き」!
「私が盗んだ…この人たちに手を出さないで!」
隠れていたまめだが、たまらず出てきて自首します。
警察官が彼女の手に手錠をかけようとした瞬間…寄席に小気味いい拍子木の音が響きます。
そして、なだれ込んでくるお客たち!
ぎゅうぎゅうに押し寄せてきた客たちのお陰で、まめだと警察官が離れます。
「大黒亭文弧の落語がタダで聞けるよー!」と。
ここで文弧は「佐々木裁き」という噺を演じはじめます。
「大黒亭文弧にございます…きょうは警察のお客さんがいてはるようです。」
こう名指しで言われては、下手な言動ができない警察官たち。
黙って文弧の落語を聞くほかありません。
悪に染まりきった与力(昔の警察)について…利発な子供と名奉行が問答します。
皮肉ととんちの効いたやりとりは絶品!ダジャレオチで爽快なネタ!
「泥棒?何か証拠でも?…そもそも、それは本当に金ですか?」
平兵衛が大事そうに抱える風呂敷包みを指差しながら、文弧がたずねます。
芸人をはみ出し者と罵倒する頑なな男に、お人好しな豆狸がかけた言葉とは?
「見てみぃ!」
平兵衛が包みを開くと…中身はなんと大量の葉っぱ!
「まめだに渡したときは確かに金だったのに!」
自分から“渡した”と墓穴を掘る平兵衛…彼のウソはバレました。
「黙れ!芸人は何にも生みだせへん、はみ出し者じゃ…反吐が出る!」
この期に及んで罵りまくる平兵衛。
まめだは、そんな彼の手を握って言います。
「また、私の落語見に来てくれよ。次は、一緒に大笑いしよう!」
すっかり毒気を抜かれた平兵衛は、すごすごと帰っていきました。
「弟子はお前しかおらんねんぞ?自首なんて絶対にしたらあかんことや!」
文弧はそう言って、まめだを強く抱きしめます。
まめだはいっぱい涙をこさえながら「ちゃんと大黒亭を名乗れるようになるまで泣かない」と師匠に誓います。
お前は“お前の芸”を…新しい道を歩め!
文鳥について聞かれた文弧は、彼のことをこう表現します。
「人が憎くて…でも、人に認めてほしかった人。引き裂かれるような芸だけが支えで、命を焼き尽くすような高座をして燃え尽きた…」と。
それを聞いたまめだは、師匠に感じたことを伝えます。
「みんな落語聞いて、みんな同じ顔で笑ってて。私が人間じゃないことって、もうどうでもいいなって思えた。」
「文鳥も私も、お前みたいに思えたらな…」と、文弧がぽつり。
すると、まめだは嘆く師匠にこう告げます。
「全部師匠が教えてくれたんだよ。だから、師匠の弟子でよかった!」
その夜、文弧は恋しい文鳥に会います。
「俺の芸、お前で終わらせてくれよな。そして、お前は“お前の芸”を…新しい道を歩め!いい師匠になれよ。」
師匠が死の直前に言いかけた言葉の続きを…文弧はしっかり受け取りました。
みんなが合格して欲しいという心持ちで、葉桜を愛でながらまめだが来るのを待ちます。
まめだと文弧が並んで歩きながら、四天王たちの待つ部屋へ向かってゆきます。
アニメ『うちの師匠はしっぽがない』まとめ
ひたむきに取り組むピュアな姿勢に心打たれました。
そして、改めて落語の持つパワーを強く感じたアニメでした。