『氷菓』声優/キャラ・あらすじ・ネタバレ感想!古典部の4人が数々の謎を推理する学園ミステリー

出典:RENOTE

アニメ『氷菓』は、米澤穂信のライトノベル推理小説シリーズ「古典部」の第1作目をアニメ化した作品です。

ポイント
  • 奉太郎の圧倒的な推理力
  • 高校生とは思えないほど落ち着いていて品のある登場人物(※一部を除くw)
  • 些細な日常の謎に迫るミステリー作品

それではさっそく『氷菓』をレビューしたいと思います。

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『氷菓』作品情報

作品名 氷菓
放送年 2012年4月〜2012年9月
話数 全22話+OVA
原作 米澤穂信
監督 武本康弘
声優 中村悠一(折木 奉太郎)
佐藤聡美(千反田 える)
阪口大助(福部 里志)
茅野愛衣(伊原 摩耶花)
音楽 田中公平
主題歌 オープニング「優しさの理由」
エンディング「まどろみの約束」

『氷菓』声優・キャラクター紹介

折木 奉太郎おれき ほうたろう(声優:中村悠一)

  • シリーズの主人公。神山高校の男子生徒。1年B組→2年A組所属。
  • 「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に。」をモットーとする省エネ主義者。
  • 入部した古典部で千反田えるに推理力を見込まれ、成り行きで探偵役を務めることになる。
  • 脳内で推理を組み立て解決していくスタイルであり、考え込む際には前髪をいじる。

千反田 えるちたんだ える(声優:佐藤聡美)

  • シリーズのヒロイン。神山高校の女子生徒。1年A組→2年H組所属。
  • 元古典部部長の伯父・関谷純との纏わる過去を思い出したいという理由で古典部へ入部。部長を務める。
  • お嬢様らしい整った清楚な容姿と、それにそぐわない活発な瞳を併せ持つ。
  • 普段は穏やかな物腰で言葉遣いも丁寧だが、興味の網に引っかかると好奇心の権化と化す。

福部 里志ふくべ さとし(声優:阪口大助)

  • 神山高校の男子生徒。1年D組→2年D組所属。
  • 奉太郎の親友で、彼につられて古典部に入部する。
  • 雑学に長け、現代史から推理小説まで広範な知識を持つことから、自ら「データベース」と自認する。
  • 自分から推論を組み立てるようなことはほとんどせず、「データベースは結論を出せない」が口癖。

伊原 摩耶花いばら まやか(声優:茅野愛衣)

  • 神山高校の女子生徒。1年(クラス不明)→2年C組所属。
  • 漫画研究会と図書委員会に所属していたが、里志の後を追って古典部にも入部する。
  • 何事にも妥協を許さず他人のミスにも容赦ない勤勉な性格。
  • 自らの失敗にも厳しいため、奉太郎によれば「アクは強いが根はいいやつ」。

【ネタバレ】『氷菓』あらすじ・感想


神山高校古典部

みなさんの過ごした、もしくはこれから過ごす高校生活は何色に見えますか?バラ色?情熱の赤色?

人それぞれ思い当たる色は異なってくるでしょう。

神山高校の新入生として入学した折木奉太郎は、高校生活を灰色で例えます。

彼のモットーは、エネルギーをなるべく消費せずに過ごすこと、俗に言う省エネ人間。

そんな省エネ人間の奉太郎は、姉の所属していた古典部が存続の危機だということで、籍だけでも置いておくようにと無理強いられました。

その古典部で千反田えると出会います。彼女は成績優秀、眉目秀麗で名家のお嬢様そして何より好奇心が旺盛で奉太郎とは似ても似つかない性格の少女です。

えるも古典部には一身上の都合で入部したようなのです。

そこに、奉太郎の親友である福部里志とそんな彼に恋い焦がれる伊原摩耶花を加えて、古典部は活動を始めます。

普段の生活に潜む謎について、奉太郎含む古典部の4人で解決していく話ですが、私たちが想像する高校生活とは違って落ち着いた雰囲気、言動に初めは違和感を覚えました。

もっと弾けてワイワイガヤガヤしているのが私たちの想像。その想像とのギャップに戸惑いながらも回が進むにつれて奉太郎の推理に引き込まれてしまいます。

自他共に認める省エネ人間である奉太郎が、淡々と推理を披露する場面は、まるで難解な事件を解決するシャーロック・ホームズ。

まさに、高校生版シャーロック・ホームズですかね。

観ていて爽快な気分になりますよ!

氷菓

アニメのタイトルにもなっている『氷菓』ですが、これは神山高校の文化祭(カンヤ祭)に出版する伝統ある古典部の文集の名前です。

古典部は「氷菓」をカンヤ祭に出すことを目標に活動をします。

そんなある日、えるから幼い頃に聞いた叔父・関谷純の話を聞いて号泣した、という過去の話を聞かされるのです。

なぜえるはその話を聞いて泣いたのかを思い出せず、それを思い出すために奉太郎に手伝ってもらうようにお願いをします。

奉太郎は渋々ながらもそのお願いを受け入れます。

そんな中、バックナンバーを参考に見ている時、第2号の氷菓に関谷純の話が描かれていました。関谷純は英雄から伝説になったと…。

45年前に神山高校では文化祭の時期に大きな事件が起こり、それによって関谷純は退学に追い込まれたという過去があったことが判明したのです。

この謎の解明を文集の題材にしようと4人は、えるの家に集まって各々考えた仮説を発表するのでした。

3人の仮説は詰めが甘く、否定箇所が見つかり却下されていく中、奉太郎の仮説だけは否定材料が見つからず、奉太郎の説に納得する一同でしたが、肝心の幼き頃のえるが涙した理由の解明にはなっていません。

奉太郎の仮説を持って、第2号の著者で現神山高校の司書を務める糸魚川先生に真実を聞きにいくことにします。

奉太郎の仮説は近からずも遠からず…というような感じでした。

そして無事、古典部は真実を解明することができました。えるの涙の理由も解明することができました。

省エネ主義の奉太郎にとって、かなりのハードワークであったでしょう!

愚者のエンドロール

えるは知り合いで先輩の入須冬実から、彼女の所属する2年F組の文化祭に出品する自主製作ミステリー映画の試写会に誘われます。

それに古典部の4人で行くことになりました。

映画の内容は男女6人が廃墟に入り、その中の1人が殺害されたところで話が終わってしまっていました。入須は犯人は誰かと古典部に問います。

実はこの作品の脚本家の本郷が映画を未完成のまま、体調不良で倒れてしまったため、ここまでの話だけで本郷が考えていた犯人を突き止めようとしていたのです。

そこに関谷純の真実を暴いた奉太郎に、入須は犯人を暴く探偵役として白羽の矢を立てたようです。

省エネ主義の奉太郎は、もちろん乗り気ではありません。責任を持てないと断る始末です。

えるの説得などもあり、ご意見番という形で、映画製作に携わっていたメンバー3人の推理を聞くことになります。

しかし、どの推理もしっくりこず、最終的に奉太郎は自分の推理を入須に披露します。

納得した様子の入須でしたが、再び試写会に参加した古典部の3人からの反応が良くありませんでした。

奉太郎の描いた推理は、トリックばかりに気を取られすぎており、本郷という人間の性質を考慮に入れていませんでした。

それに気づかされた奉太郎は、再び自分の推理を再構築します。

そして入須は探偵役を求めていたのではなく、推理作家を求めていたという結論にたどり着きます。

そもそも作品を作る前にクラスで死者を何人にするかのアンケートを取っていましたが、本郷はこの作品で死者が出る展開は用意しておらず、脚本にも人が殺されるような描写ははっきりとは描いていませんでした。

本郷の性格上、みんなの意見を押し切って作品を作ったことに罪悪感を抱いていると考えた本郷の作品の結末をうやむやにして、シナリオコンテストを開き、優秀なものを結末として採用するつもりでいたのです。

これが未完成の映画の真実でした。

結局、シナリオコンテストで選ばれたのは、奉太郎が最初に推理したシナリオが選ばれるのでした。

クドリャフカの順番

カンヤ祭が始まりますが、文集を手違いで200部発行してしまったところから話が始まります。

とにかく文集の完売を目指してPRしていく方針が決まりました。

そんな中、十文字という怪盗が各部活動の物を盗んでいくという事件が学校を騒がしていました。

奉太郎の推理で十文字を特定することで、文集のPRにつながると考えた奉太郎たち古典部は、十文字の盗んだ物を整理します。

アカペラ部のアップルジュース、囲碁部の碁石、占い研究会の運命の輪、園芸部の水鉄砲、そしてお料理研究会のおたま。この5つでした。

ここから奉太郎たちはある法則を見つけ出し、その法則に従えば、古典部も狙われる対象だということが判明します。

それを新聞部に売り込むためのネタにしようというのです。そして十文字は壁新聞部にも現れました。

次は奇術部だと睨んだ里志は張り込みをします。しかし十文字は一枚上手を行っており、正体をつかむことはできませんでした。

次に軽音部が狙われます。これらの事件の規則性と、後に出てくる様々な判断材料から奉太郎は推理を立てます。

懸命に頑張っても真相に迫れない里志は、奉太郎に嫉妬の念を抱くも期待を込めて鼓舞します。

そして、えるは古典部のPRも兼ねて十文字が盗みに来る次のターゲットは古典部であると確信し、監視していてほしいと全校生徒に呼びかけます。

そのおかげもあってか、文集の売れ行きも右肩上がりです。しかし、監視があったにもかかわらず、古典部は見事に出し抜かれてしまいます。

そして、躍起になって追い続けていた十文字の正体に里志はとうとう気づきます。

ちなみに、奉太郎はとっくに正体に気づき、犯人と接触をしていたようですが…。

それでも里志はなんとか、十文字の事件の犯人を突き止めることができました。

そして、文集も無事完売となり、ノルマを見事達成し、古典部は歓喜します。

今回は、奉太郎の推理は相変わらず冴えていますが、里志が中心となった話のような感じがしました。

奉太郎のあまりの推理力に嫉妬する気持ちも痛いほどわかります。

この回は、特に里志に感情移入してしまう回だったような気がします。

『氷菓』まとめ

以上、ここまでアニメ『氷菓』について紹介させていただきました。

ポイント
  • ミステリー好きには超おすすめ
  • 省エネ脱力系なのにバツグンの推理力を見せる奉太郎のギャップ萌え
  • タイプの違う古典部4人の絡みも見どころ

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